ANNA アナ・ウィンター評伝

エイミー・オデル(著者), 佐藤絵里(訳者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2023/11/04
• JAN: 9784309208930

商品レビュー

2024/06/14

●アナ・ウィンターは、ティーンエイジャーのときに、クラブ通いをしていたが、遊びというよりもファッションに関する調査をしていた。ファッショナブルな人たちを研究していた。

●アナ・ウィンターは、ティーンエイジャーの頃から、とても自信に満ちて、洗練され、有能そうであった。まだ、少女だったけれども、物腰も身だしなみも目的意識も大人並みだった。
●彼女がファッション専門学校と小売業での仕事に行き詰った後、「ハーバース」誌での仕事が彼女のキャリア全体の基礎を作った。やっと彼女は自分が好み、得意とする分野の世界に足を踏み入れた。
●アナが担当するページは、センスがよく華やかで遊び心と愛嬌があった。一目見て彼女の編集したページだとわかるようになっていた。
●彼女にも、ファッション雑誌の仕事から離れて、「より良く跳ぶための後退（戦略的撤退）」の時期があった。順風満帆なキャリアだったわけではない。
●アナは、「コムデギャルソン」の服を買い、撮影用の衣装も借りていた時期がある。
●「ヴォーグ」誌の彼女の下で働いたスタッフは、彼女にしごかれた。することなすことあら捜しをされた。彼女が「ヴォーグ」の支配者であることを示すため、それが彼女の仕事の流儀だった。
●彼女は、人生の半分以上の時間を費やして、彼女自身のブランド（髪型、サングラス、高級ブランド揃いの洗練されたファッションスタイル）を構築し、果てしなく撮影を続けるスターのように振舞いながら、ファッション業界を渡り歩いてきた。
●彼女と一緒に仕事をした人は、彼女は大声を上げることも、芝居じみた仕草もしないが、それでもソファに座っているだけでも目立ち、その場を支配した。
●アナの手掛けた「ヴォーグ」のイギリス版は発行部数を伸ばした。さらに重要だったのは、イギリスにいるデザイナーたちとの関係を育んだことである。
●「アメリカ版ヴォーグ」の編集長を３７年間務めたミラベラが解雇されて、いよいよアナ・ウィンターが念願の夢である「ヴォーグ」の編集長となった。最初の号でヴォーグとしては、初めてジーンズを履いたモデルが表紙を飾った。
●彼女の側近だったシーモアは、「彼女は好きなものと嫌いなものがはっきりしており、ファッションを引き立てるものを選ぶ目を持っている」と述べている。

2024/04/23

ファッションとメディアが好きなら必読

『世界のハイファッションを確立したパイオニア』
『ファッション界の女帝』、『コンデナストの大ボス』、
アナ・ウィンターのサングラスに隠された素顔とは？

1988年からアメリカ版『ヴォーグ』の編集長の座に君臨してから、ファッションはもちろんメディアの頂点に立ち続けるアナ
彼女が莫大な権力をもち業界を超えて恐れられてるのは有名だが、よくぞここまで彼女のコメントを集めることができたもの

バブル期・スーパーモデルブームの華やかなりしファッション業界を創り上げ、『ヴォーグ』やコンデナストのステイタスを保ち続けた功績は偉大
2010年代後期の“多様性と包摂社会”の煽りを受けさすがに力はすこし弱まったものの、アナのいないファッションメディアは想像すらできない

ひとりの人物に500P超、250人以上からコメントを集めた評伝というのはものすごいけれども、アナの圧力もあったろうに、彼女の美談が大半を占めまったく本人像までは辿り着けていないのが残念

いちばん知りたい、
「なぜアナ・ウィンターはファッションの女帝に上り詰めることができたのか」の答えは出ていない
74歳、俄然現役
過去には興味がないという彼女の真相は、いつ明らかになるのだろう？

アナにとっていまのファッションはつまらないはず
きっとこの先なにかやってくれるはず
アナ・ウィンターはまだまだ終わらない

2024/02/20

プラダを着た悪魔のモデルとなった女性、アナの本と聞き、興味を持って読んだ。
君臨している彼女も、若い頃には失敗で泣いたりしたのかというのがとても印象に残った。仕事で力強く進む姿が何度も描かれていて、圧倒された。自分が同じようには仕事できないけど、その姿勢はとても尊敬するし憧れる。
YouTubeもやってるというので見てみた！本の中のイメージよりもっと全然かっこよかった！