無敵の犬の夜

小泉綾子(著者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2023/11/21
• JAN: 9784309031590

商品レビュー

2024/06/16

評判がよかったしタイトルに惹かれて期待していたけど想像とは少し違った。
思ったより地味。色々と中途半端。主人公の人格が前半と後半でだいぶ違うように思えるけどそのきっかけのようなものが見つけられなかった。前半は結構普通の人だったと思うのだけどなぜ後半で恐れ知らずで自棄っぱちになったのか？タチバナさん関係だけならまだしも田中杏奈へ態度も急に強気になってパワーバランス逆転。指の欠損もそう効果的でなくて中盤以降はその設定忘れてた。
あと主人公以外の登場人物はタチバナさんも、宗教じみたキャンプの集まりに向かう女性二人組も描写不足に思える。地元のヤンキーがタチバナさんに騙されるなと言う理由、これまでどんなことがあったのか、タチバナさんの人としてのヤバさももう少し掘り下げてほしかったし、女性二人組も設定が妙に凝っていて思わせぶりなのにそれがストーリーや主人公の内面に効いてこないのでモヤモヤ感が残る。
主人公のタチバナさんへの気持ちはそうじゃないほうがよかった。シンプルに憧れ、鬱屈した現実を吹き飛ばしてくれる存在であってほしかった。でないと軸がブレてくる。どういう気持ちで読んでいいのかわからなくなるし、これまでの読み方が間違っていた気すらして戸惑った。

2024/06/14

主人公を応援したくなる小説だったが、ラストはよく分からず、そして消化不良。これを余韻を残す、想像を読者に委ねる、というのかも知れないが。

主人公の中学生・界は、幼少期に失った右手の小指と薬指のことで、同級生だけでなく、担任からも虐められる。そんな時に出会った、「バリイケとる」男・橘さんに心酔していく界。橘さんが起こしたトラブルの敵を打とうと、東京へ向かうが。

2024/04/28

中学生の憧れとか、無謀とか、突っ走れる行動力とか、途中までは興味深く読んでいたんですが、ラストの展開が理解出来ずでした。