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運は遺伝する 行動遺伝学が教える「成功法則」 NHK出版新書710
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運は遺伝する 行動遺伝学が教える「成功法則」 NHK出版新書710

橘玲(著者), 安藤寿康(著者)

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運は遺伝する 行動遺伝学が教える「成功法則」 NHK出版新書710

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NHK出版
発売年月日 2023/11/10
JAN 9784140887103

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運は遺伝する

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商品レビュー

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2024/12/17

人は努力すれば成長できる。能力を身につけ、何にでもなれる。 落伍者は、努力しないからだ。自業自得だ。 ・・・と、ついこないだまで、私自身そう思い込んでいた だからといってどこかの議員、党みたいに生活保護を否定するものではないが 親のしつけ、教育がなってないから、子供が変な方向に行...

人は努力すれば成長できる。能力を身につけ、何にでもなれる。 落伍者は、努力しないからだ。自業自得だ。 ・・・と、ついこないだまで、私自身そう思い込んでいた だからといってどこかの議員、党みたいに生活保護を否定するものではないが 親のしつけ、教育がなってないから、子供が変な方向に行くのだ、 環境さえ作れば、子供は無限の可能性がある。なんてことも思っていた。 でも最近その考えを変えつつある。 いろいろ読んでいる本の影響もあるが、実体験として感じているのが、部下だ。 この3年間どう教えても同じ失敗を繰り返す。 これを、親の教育のせいと思ったりもしたが、どうやらそうではなく、 発達障害由来だということを理解したのはこの半年。 生まれ持ったもの、遺伝、ということだ。 この新書でもASDは取り上げられている。そうなのだ。遺伝。 DNAによって、頑張りたくても頑張れない人がいるのだ。大勢。 ここで自分を振り返ってみると、、、 どうやらコツコツ継続する遺伝子は持っているらしい。 記憶力はない。ゆえに、学生時代は、テストでそれなりの成績は取れたが、 飛びぬけて優秀にはなれなかった。 社会人になって資格試験を目指しても、なかなか合格がもらえなかった。 自信がない、不安な日々が続いた。内に向かっていた。 それが変わったのは、30歳前に父を亡くし、そこから人生が動き、転職をし、 霞が関ビルの階段をのぼり、40代半ばにフルマラソンを始めてから。 46回フルマラソンを走る中、能動的になり、積極性が生まれた。 DNAにスイッチが入ったのだと思う。 もし入っていなければ、今頃うつうつとした60代を過ごしていたかもしれない。 この新書に書いてあることはある意味残酷。 いくらいい環境を作っても、遺伝子の影響から逃れられない部分が相当ある、 と言っているのだ。それを示すエビデンス多数。 最近よく読む一卵性双生児の実験。 幼児の目の前にお菓子を置いておいて、何分間か我慢出来ればもう一つあげる、 という実験。我慢できるこの方が将来が明るい。 これは遺伝の部分と、環境の部分と両方ある。貧しい暮らしをしていれば、 将来の2個より今の1個が大事、となると。 咲ける場所に動きなさい。 つまり、好きなこと、得意なことをしなさい、ということだろう。 ただ、それで食えるかはわからない。 発達障害の本にもあったが、環境が違えば、何の問題もない特性、むしろ、 優位に働く特製であったりもするのだ。 しかし、現代のコミュニケーション過多ともいえる社会の中では、 致命的な特性になってしまうことがある。生きづらさ、働きづらさとして。 そのときに咲ける場所に動ければいいが、現代社会、なかなかそうはいかない。 補う手段を見つけるしかない。近視だったらメガネをかけるように。 DNAは変わらない以上、ツールを使って補うしかない。探すのが難しい、、、 あ、上で書いたように、眠っていたDNAにスイッチを入れる、という手もあるか。。 まあでもそれは偶然だし、期待するのは難しいかな。 常に部下が念頭にある。 第1章 運すら遺伝している―DNA革命とゲノムワイド関連解析 第2章 知能はいかに遺伝するのか 第3章 遺伝と環境のあいだ 第4章 パーソナリティの正体 第5章 遺伝的な適性の見つけ方 第6章 遺伝と日本人―どこから来て、どこへ行くのか

Posted by ブクログ

2024/09/16

橘玲氏と行動遺伝学の第一人者である安藤氏の対談形式の本で、運すらも遺伝していると言えるのだというのが大きな主張。元々は安藤さんが2000年には遺伝の重要性を指摘する新書を出していたんだけど、2010年代になって橘氏の著者が売れて話題になった。 運は遺伝するというのは、例えば遭難し...

橘玲氏と行動遺伝学の第一人者である安藤氏の対談形式の本で、運すらも遺伝していると言えるのだというのが大きな主張。元々は安藤さんが2000年には遺伝の重要性を指摘する新書を出していたんだけど、2010年代になって橘氏の著者が売れて話題になった。 運は遺伝するというのは、例えば遭難したとして運も悪いけど遭難しやすい環境に身を置く選択をしたのは遺伝だよねという。 ただ性格とかはポリジェニックなので特定の遺伝子がどうこうというわけではない。平均への回帰が効くので両親が能力高くとも子はそうでもないことや鳶が鷹を産むもあり得る。少子化で子ども1人を当りにしないとという強迫観念があるが、子が多かった時代は当たり外れがあることが当たり前だった。 先進国で知能の遺伝率が上がっているのは環境要因が平均化されているから。乳幼児期の母子関係などは成長してから尾を引かない。幼少期の英才教育もあまり意味がないし、親ガチャの影響もそれほど大きくない。 行動遺伝学で共有環境とは家族を類似させる要因の効果の総体、類似させないのを非共有環境と呼ぶ。家庭間で異なる環境が共有環境、家庭内で異なる環境が非共有環境とも。 GRITすらも遺伝の影響を受け、頑張れない人もいる。置かれた場所で咲くのではなく、咲ける場所に動くことが重要。東アジアは米作で大量の人口を養えたので自己家畜化が進んで、それが日本人という説。 橘氏は冷徹な感じがしつつも行間に人の良さが出ていて、安藤氏はさらに楽観性があるので、それを言っちゃあおしまいよにはならず、その現実を踏まえてどうするのがいいのかヒントを読者に提供しようとする姿勢が見えて世の中捨てたもんじゃないと思った。

Posted by ブクログ

2024/08/21

内容は学びが多く面白い反面、「遺伝だからな」と努力をあきらめるようなことが起こってしまうような気がして複雑。 また、年齢の上昇によって遺伝割合が上がるため、英才教育しても思春期位には遺伝的要素影響が出てくるので、親の努力が報われないのでちゃんと理解しておくべき。「あんなに努力し...

内容は学びが多く面白い反面、「遺伝だからな」と努力をあきらめるようなことが起こってしまうような気がして複雑。 また、年齢の上昇によって遺伝割合が上がるため、英才教育しても思春期位には遺伝的要素影響が出てくるので、親の努力が報われないのでちゃんと理解しておくべき。「あんなに努力したのに裏切られた」と感じる親がいると思うので、違いますよって言いたい。 環境が遺伝子の発現のしかたを変えることがあるのも期待したい部分。

Posted by ブクログ