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運は遺伝する の商品レビュー

4.1

23件のお客様レビュー

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2024/09/16

橘玲氏と行動遺伝学の第一人者である安藤氏の対談形式の本で、運すらも遺伝していると言えるのだというのが大きな主張。元々は安藤さんが2000年には遺伝の重要性を指摘する新書を出していたんだけど、2010年代になって橘氏の著者が売れて話題になった。 運は遺伝するというのは、例えば遭難し...

橘玲氏と行動遺伝学の第一人者である安藤氏の対談形式の本で、運すらも遺伝していると言えるのだというのが大きな主張。元々は安藤さんが2000年には遺伝の重要性を指摘する新書を出していたんだけど、2010年代になって橘氏の著者が売れて話題になった。 運は遺伝するというのは、例えば遭難したとして運も悪いけど遭難しやすい環境に身を置く選択をしたのは遺伝だよねという。 ただ性格とかはポリジェニックなので特定の遺伝子がどうこうというわけではない。平均への回帰が効くので両親が能力高くとも子はそうでもないことや鳶が鷹を産むもあり得る。少子化で子ども1人を当りにしないとという強迫観念があるが、子が多かった時代は当たり外れがあることが当たり前だった。 先進国で知能の遺伝率が上がっているのは環境要因が平均化されているから。乳幼児期の母子関係などは成長してから尾を引かない。幼少期の英才教育もあまり意味がないし、親ガチャの影響もそれほど大きくない。 行動遺伝学で共有環境とは家族を類似させる要因の効果の総体、類似させないのを非共有環境と呼ぶ。家庭間で異なる環境が共有環境、家庭内で異なる環境が非共有環境とも。 GRITすらも遺伝の影響を受け、頑張れない人もいる。置かれた場所で咲くのではなく、咲ける場所に動くことが重要。東アジアは米作で大量の人口を養えたので自己家畜化が進んで、それが日本人という説。 橘氏は冷徹な感じがしつつも行間に人の良さが出ていて、安藤氏はさらに楽観性があるので、それを言っちゃあおしまいよにはならず、その現実を踏まえてどうするのがいいのかヒントを読者に提供しようとする姿勢が見えて世の中捨てたもんじゃないと思った。

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2024/08/21

内容は学びが多く面白い反面、「遺伝だからな」と努力をあきらめるようなことが起こってしまうような気がして複雑。 また、年齢の上昇によって遺伝割合が上がるため、英才教育しても思春期位には遺伝的要素影響が出てくるので、親の努力が報われないのでちゃんと理解しておくべき。「あんなに努力し...

内容は学びが多く面白い反面、「遺伝だからな」と努力をあきらめるようなことが起こってしまうような気がして複雑。 また、年齢の上昇によって遺伝割合が上がるため、英才教育しても思春期位には遺伝的要素影響が出てくるので、親の努力が報われないのでちゃんと理解しておくべき。「あんなに努力したのに裏切られた」と感じる親がいると思うので、違いますよって言いたい。 環境が遺伝子の発現のしかたを変えることがあるのも期待したい部分。

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2024/08/10

橘玲さん著の本は殆ど読んだ事がある位、橘玲さんの本が好きなのですが、今回は安藤寿康さんという慶應義塾大学の名誉教授の方と「遺伝」についてタブー無しで切り込んでいる本です。正直な感想は、「難しかった」です。又、従来の橘玲さんの本と比べるとテンポが良くないかな~。全ては私が「遺伝」に...

橘玲さん著の本は殆ど読んだ事がある位、橘玲さんの本が好きなのですが、今回は安藤寿康さんという慶應義塾大学の名誉教授の方と「遺伝」についてタブー無しで切り込んでいる本です。正直な感想は、「難しかった」です。又、従来の橘玲さんの本と比べるとテンポが良くないかな~。全ては私が「遺伝」に関する知見があまりないからなんですが・・・・ 「遺伝」の事に話を戻すと、個人的な感想としては、「親からの遺伝は凄く影響しているし、子供にも影響するだろうな~」って事です。難しい本ですが頑張って読んでみて下さい♪

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2024/06/07

二人の掛け合いではなしか進んで途中難しくてついていくのが困難だったけど面白かった。遺伝≒全てではないけど遺伝もあることが勉強になった。

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2024/06/06

とてもわかりやすく、最新の、遺伝行動学がよめます。 すごいことが進んでいる、明らかになっている、んだなというのが正直な感想。 子育てには必須の知識ですね。 早めに遺伝子検査していて正解。

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2024/06/02

遺伝子解析の行末(ヒトとしてのタブーに入り込む) 遺伝子学の世界は、遺伝子検査によってヒトの知能、病気や性格など人生でのイベントが見えてくる、という時代になった。「環境にもよる」という説に対しても遺伝子学は人間のタブーの世界「言ってはいけない」域に入りつつある。それはゲノムの編集...

遺伝子解析の行末(ヒトとしてのタブーに入り込む) 遺伝子学の世界は、遺伝子検査によってヒトの知能、病気や性格など人生でのイベントが見えてくる、という時代になった。「環境にもよる」という説に対しても遺伝子学は人間のタブーの世界「言ってはいけない」域に入りつつある。それはゲノムの編集により病気や性格などを変更することも可能になり、身体的、精神的にも人的操作で変更できる世の中になる、可能性もある、ということだ。 また、遺伝子学の研究にはさらに何歳ごろに死ぬのかなど生まれながらにある遺伝子で病原の発生時期なども解析できる、という未知なる世界へ踏み込んでいると言う。本書は専門用語も多く理解し難い部分も多いが、今後この「遺伝子学」は知らざるを得ない世界になって来たと思う。

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2024/05/19

私たちが思っている以上に遺伝が人生を左右している。ただしDNAで全て完結されるわけではない。人付き合いや環境によっても大きく影響されるので。

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2024/05/07

頑張り次第で人生は変えられる、という残酷で無責任な幻想をぶち壊してくれると感じました。 うまく行っていない人、子育てが自分の思うように行かないなと思っている人に一回読んでもらいたい一冊かなと。 もしかしたら救われるかもしれないです。 ただ、難しい言葉や事例が出てきてすんなり頭に...

頑張り次第で人生は変えられる、という残酷で無責任な幻想をぶち壊してくれると感じました。 うまく行っていない人、子育てが自分の思うように行かないなと思っている人に一回読んでもらいたい一冊かなと。 もしかしたら救われるかもしれないです。 ただ、難しい言葉や事例が出てきてすんなり頭に入らない箇所があり、読むのが億劫になるところもありました。 一回読んどくと良いと思います。

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2024/04/03

遺伝か環境かという話はよく聞くが遺伝が与える影響は想像以上に大きいのかもしれない。 行動遺伝学という学問は面白いですね。

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2024/03/08

著者の本を何冊か読んでいれば、その遺伝に関する考えは理解できるだろう。気になった個所は以下の通り。 ・リベラルと保守の違い。保守派の特徴は言語能力が低い(知能が低いとは言えない)こと。言語的知能が低いと未知の世界が怖いところだと感じるようになる。そうなると友人や知り合いだけの狭い...

著者の本を何冊か読んでいれば、その遺伝に関する考えは理解できるだろう。気になった個所は以下の通り。 ・リベラルと保守の違い。保守派の特徴は言語能力が低い(知能が低いとは言えない)こと。言語的知能が低いと未知の世界が怖いところだと感じるようになる。そうなると友人や知り合いだけの狭い世界で生きていくのが快適。皆が自分のことを知っていれば、いちいち説明する必要がないから。これが保守のパーソナリティ。一方、言語的知能が高いと問い詰められても説明できるため、未知の世界を恐れない。違う国の文化や宗教に興味を持ち、海外で働くことも面白いと感じ、恋人も文化圏の異なる相手の方が刺激的だと感じる。これはリベラルの典型的なパーソナリティ。 成功に外交的な性格は関係ない。実際ギャンブル依存症やドラッグ依存症には外交的な人が多い。脳科学のレベルでは外交的とは快感の閾値が高く、多少の刺激では覚醒度が上がらず、強い刺激を好むことと説明される。 ・思春期後半で安定してきたパーソナリティを手掛かりに、自分の特性を生かせる環境を捜すべき。環境に無理やり合わせるのではなく、特性に合った環境を捜して、それに応じた知識を学習する。又は自分に合う環境を自分から創り出す。そうすることで人生における成功確率はグッと高くなる。「自分が何に向いているかを見つける」自分の能力を知る最初の手掛かりは、何に興味を関心を持つか。やりたいことが何もないという人が増えているが、ほんのわずかな「(遺伝的な素質の)起伏」でもいいから、山を登ってみる。「好き」という感覚の生まれる環境へと移動する。←子供にこれを解ってもらいたいのだが…。 ・華僑は東南アジア全般で強い支配力を持っているが、日本や朝鮮半島ではそんな事は無い。これは朝鮮半島やにほんのヒト集団が、中国人と同程度の知恵を持っていたから。ヒト集団の認知能力の違いを無視して、華僑の分布に地域差があることを説明できない。世界の最貧国で、徹底した独裁制の北朝鮮が優秀ななロケットを次々と打ち上げている理由もこのため。

Posted byブクログ