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平安貴族とは何か 三つの日記で読む実像 NHK出版新書707
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平安貴族とは何か 三つの日記で読む実像 NHK出版新書707

倉本一宏(著者)

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平安貴族とは何か 三つの日記で読む実像 NHK出版新書707

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NHK出版
発売年月日 2023/10/10
JAN 9784140887073

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商品レビュー

4.2

10件のお客様レビュー

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2024/09/14

 ライトな古記録の入門書。  平安貴族について正面から論じたものではない。  大河ドラマの場面が脳内再生される。

Posted by ブクログ

2024/07/07

著者は大河ドラマの時代考証担当。 そのためか、今年はこの人の本もたくさん店頭に並んでいる。 本書はまったくの新しいものではなく、かつてカルチャーセンターで行ったレクチャーを文字起こししたもの。 その意味では、とても親しみやすい。 藤原道長の日常生活 (講談社現代新書 2196...

著者は大河ドラマの時代考証担当。 そのためか、今年はこの人の本もたくさん店頭に並んでいる。 本書はまったくの新しいものではなく、かつてカルチャーセンターで行ったレクチャーを文字起こししたもの。 その意味では、とても親しみやすい。 藤原道長の日常生活 (講談社現代新書 2196)とか、藤原氏―権力中枢の一族 (中公新書)を読んでいるが、これらより、格段に読みやすく、何より興味が持てる。 本書では道長の『御堂関白記』、行成『権記』、実資『小右記』を紹介していく。 例えば、三人の書き方(紙面をどのように書くか、誤字や誤記をどうするかなど)や、写本がどんなふうに伝わったかという話もある。 ともすれば専門的すぎる話題で、実際同じ著者の本でも時に興味が持続できないことがあった。 本書ではそれぞれのキャラクターについての倉本さんの推測も交えて説いていくので、面白い。 また、三人の日記を通して、一条朝の有名な出来事の状況もわかってくる。 一帝二后を成立させるまでのあれこれ。 行成の一条天皇への説得工作は、道長の直接的命令というよりかなりの忖度が働いていたようで、もはや彼の暗躍とでも言いたくなった。 一条の崩御の際には、道長が指図して、穢れに触れさせないため、帝に伺候する側近貴族たちを振り分け、建物から退去させたという話も、なかなか衝撃的だった。 にも拘わらず、なかなか一条の傍を離れようとしない貴族たちが多かった、と聞いて、これまた一条の人柄を想像させられた。 記述としては、やはり御堂関白記を扱うところが分厚い。 道長はわりと記憶に頼って記述し、細部が間違っていたり、抜け落ちたりすることもあるそうだ。 引き出物の記述がかなり多く、これは彼が人心掌握に注力していたことの証でもあるという。 逆に実資は、兄や子どもたち、従兄弟の公任から聞いたり、メモをもらったりして書く、几帳面派。 学究肌とも言われるこの人が、道綱を「能無しのくせに自分を差し置いて出世した」と怒っているのが面白い。 追い越されたら、抜き返すことができないというシステムだったことは、本書の解説で初めて知った。 小ネタ(と言っては失礼かも)でも面白かったことがたくさんある。 御霊を恐れた彼らが護身用の刀を庭で振り回すのは、自分も大鏡などで読んだことがある。 危ない話だな、と思っていたのだが、実際落雷して死んだ人が何人もいると本書にあって、やっぱりか、と思った。 欲を言えばどの本で確認できるか知りたかった。 さて、本書のコンセプトは、「政治に邁進する平安貴族の実像」を知らしめることだとのことだった。 これはまた、大河ドラマでも同じような姿勢が見られ、道長が理想を持った政治家として描かれようとしている(2024年6月末)ことにもつながっていると思う。 けれど、まだどうしても納得がいかない。 ここでいう「政治」というのは、やはり宮中の権力掌握による政権安定までの射程しかないように見える。 たとえば、税制は、外交は、公共的な施策は? そういった広い意味での政治が見えてこないのは、残念ながらドラマも本書も同じ。 といいながら、現在でも政治は政党と派閥争い。 日本では政治というのは、平安からそういうありかたしかしないものだ、と観念するべきなのかも?

Posted by ブクログ

2024/04/07

1000年以上も前とは信じられないほど高レベルの文化を保った平安時代、それを支えた平安貴族に興味を持ち、本書を手に取った。 本題は道長、行成、実資の3名が各々記述した日記を読み解くことにあるが、古記録に疎いため序章の日記(にき、と読むそう)に書かれる事柄、日本で日記が多く書かれ...

1000年以上も前とは信じられないほど高レベルの文化を保った平安時代、それを支えた平安貴族に興味を持ち、本書を手に取った。 本題は道長、行成、実資の3名が各々記述した日記を読み解くことにあるが、古記録に疎いため序章の日記(にき、と読むそう)に書かれる事柄、日本で日記が多く書かれた理由などもとても興味深かった。 一通り平安時代の政上の事件を知っている読者に対して、「日記を通してその裏側を伝える」ことが本書の主な狙いだと感じたので、日本史を復習後に再読したい。 本書はラジオ収録を文字起こししたものということで、何度か既出の説明が見られることがある。人名や記録名がわからなくなってしまうことがあったので、却って、随所で説明がなされていて有り難かった。

Posted by ブクログ

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