生成AIは電気羊の夢を見るか？ 錯乱する人工知能に明日はない

増田悦佐(著者)

• 販売会社／発売会社: ビジネス社
• 発売年月日: 2023/09/25
• JAN: 9784828425603

商品レビュー

2024/06/29

AIはハルシネーションや間違いを犯すので、注意が必要だという話。それを『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』という、フィリップ・K・ディックの小説に擬えて書いたような本だが、キャッチなタイトルで擬態しながら、中身は、作者自身が時々ハルシネーションを起こす要注意本。

例えば、地球温暖化の原因が二酸化炭素だというのは間違いだと判明しているとか、オープンAIという企業はかなりいかがわしい会社だとか、メリンダゲイツ財団が人口削減可能なワクチンをAIを利用して悪用するとか、本気で言ってしまっている。

地球温暖化における二酸化炭素原因論の否定については、学術論文数とその論文における二酸化炭素原因論に触れられたものの比率が根拠のようだが、全く論理的ではない。もしかしたらAIが犯しやすいミスを自ら体現して見せている、という新手のレトリックなのだろうか。

こうしたトンデモ箇所を除けば、後は、要約するとAIは完璧じゃないので気をつけて、という内容なので害も益もない。AIが完璧じゃない事は、既知の事であり、人間も完璧じゃない事も同様に、それが生きる原動力であるからだ、というかつまりは過程だからだ。完璧＝チート化、ハックされたゲームは、そこで終了。いや、確かに、ゲームは確実に終わりに近づいている。羊の夢ではなく、楽園を永久に夢見る将来には、努力も労働も不要な、快楽をベーシックインカムされた糞尿製造マシン化が待っているのだろう。

その過程として、チューリングテストではなく、AIによるロマンス詐欺テストを思考実験してみてはどうか。と、著者よりヤバい感じにトリップしてみる。結局ヤバいのはAIなのか人間なのか。

2023/11/06

タイトルに釣られて、詠んだが当たりだった。
著者の主張の100%は無理だが、80%程度は同意できるので、素晴らしい。
でも、ここまでネガティブな論調の書籍は初めてかも 笑

2023/10/17

本書は、技術の最前線で進展する生成AIの衝撃と影響を生き生きと描き出しています。知的な仕事に携わる人々、特に高給取りの中で、驚くべき変化が訪れるかもしれません。しかし、それとは対照的に、一部の職種は安泰のよう。未来の経済とキャリア選択に対する示唆が満載。特に「若者よ、大工の技術が未来の鍵かも？」との洞察は興味深い。この時代の変革を理解し、先を読む手助けとなる一冊。生成AIの未来を探る冒険へ、あなたも参加してみませんか？