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経済学の道しるべ
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 夕日書房/光文社 |
発売年月日 | 2023/09/21 |
JAN | 9784334100636 |
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経済学の道しるべ
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著者の岩田氏は、経済学者であり前・日銀副総裁でもあります。 メディアでは経済に関する様々なニュースや情報が流れていますが、誤った情報を取り上げ、反論も加えながらの解説もあります。 また、自身の副総裁時代の金融緩和に関する解説も充実しており、その理論(リフレ派)を詳しく知りたい方は...
著者の岩田氏は、経済学者であり前・日銀副総裁でもあります。 メディアでは経済に関する様々なニュースや情報が流れていますが、誤った情報を取り上げ、反論も加えながらの解説もあります。 また、自身の副総裁時代の金融緩和に関する解説も充実しており、その理論(リフレ派)を詳しく知りたい方は読む価値が大いにあるでしょう。 ただ、途中少し難しい部分もあったので、他の書籍である程度経済の基礎知識を身につけてから読むのがベターかな。
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ー 企業の場合を考えましょう。企業が人を雇おうとするときに注目するのは、その人を雇うとどれだけ生産量が増え、その増えたモノやサービスがどれだけの価格で売れるかです。この増えた生産量に予想されるその生産物の価格をかけた値を、労働の限界生産物の価値といいます。この限界生産物の価値の定...
ー 企業の場合を考えましょう。企業が人を雇おうとするときに注目するのは、その人を雇うとどれだけ生産量が増え、その増えたモノやサービスがどれだけの価格で売れるかです。この増えた生産量に予想されるその生産物の価格をかけた値を、労働の限界生産物の価値といいます。この限界生産物の価値の定義から、限界生産物の価値はモノやサービスがいくらで売ることができるかに依存することがわかります。この売れる価格には不確実性があります。さらに、雇おうとする人がどれだけ生産的であるかも、不確実です。企業はこのような不確実性に直面しているので、支払ってもよいと考える賃金には幅があるのが普通です。その幅は企業によって異なりますが、現在の賃金相場からそれほど大きくは離れていないと考えられます。したがって、企業が、最低賃金がこの比較的狭い幅の中に納まっていると判断すれば、当該の人を最低賃金で雇うでしょう。しかし、最低賃金がこの幅を超えれば、雇うと損すると考えて、雇わないでしょう。その結果、最低賃金以下でも働きたい人は、失業しなければなりません。 このように、賃金引き上げを最低賃金の引き上げによって達成しようとする政策は、企業の利潤最大化という行動原理を考慮すれば、ごくわずか、賃金を引き上げるだけにとどまらざるを得ず、所得再分配政策としては効果が小さいのです。 このように考えれば、政治家はもっと効果のある所得再分配政策を考えるべきである、という結論に達します。そのためには、政治家も経済学の基礎知識を学ばなければなりません。 ー なるほど! とは言え、筆者の言っていることが全部正しいのかどうかは、あいにく今の私の知識では分からない。 少なくとも、彼の言っていることが正しいのかどうか、あるいは“正しいかどうか”ではなく、“許容できるかどうか”という判断軸で考えられるようにはなりたいなぁ。 だってそれが、政策を理解する上でも重要なことでもあるし、それがこの国の未来を決めていくわけだから。
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