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アンナの戦争 キンダートランスポートの少女の物語
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 偕成社 |
発売年月日 | 2023/08/31 |
JAN | 9784037268008 |
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アンナの戦争
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商品レビュー
4.5
13件のお客様レビュー
児童文学の域を超えた衝撃的な物語。 若干10歳の少女の分かりやすく素直な言葉で 紡がれているからこそ、情景が鮮やかに浮かんだ& 抜けがちな観点が自然と血肉化された。 この種のテーマに関心のある人はぜひ!
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「いつでもパパの明るく勇敢な娘でいなさい」「幸せになる努力を。人にやさしく。与えられた機会は最大限に生かすのよ」。この両親の言葉の重さに心がふるえる。
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実際に、この作品で描かれたような「冒険譚」を経験した少女がいたのかどうか、はわかりません。どちらかというと、 「YA文学」としてのエンタメ性を持たせるために創り出された物語なのかもしれません。 とはいえ、そのことは本書の魅力を減じるものではなく、ナチスの支配するドイツからイギリ...
実際に、この作品で描かれたような「冒険譚」を経験した少女がいたのかどうか、はわかりません。どちらかというと、 「YA文学」としてのエンタメ性を持たせるために創り出された物語なのかもしれません。 とはいえ、そのことは本書の魅力を減じるものではなく、ナチスの支配するドイツからイギリスへ亡命するためのキンダートランスポートに助けられる場面、イギリスにわたってからの疎開生活での苦労、両親への想い、次第にイギリスへと迫るナチスへの恐怖など、当時の少女が抱いたであろう心情がとても精緻に描かれています。 現実は救いがない結末となることも少なくありませんが、本書で語り手(アンナの孫)が「ぼくは、どうしてもパウルおじさんにハッピーエンドがほしかった。」と述懐する場面は、まさに読者の気持ちを代弁していると感じました。 この本の主人公、アンナはキンダートランスポートで命を救われましたが、実際には命を救われた子どもたちは1万人、一方でホロコーストの犠牲になった子供たちは150万人にも及ぶと言われています。両親の犠牲の上で生き残ったことに罪悪感を抱くアンナに叔父が語った言葉は、ホロコーストを生き延びたすべての人々に対するメッセージなのかもしれません。さらに広げて考えれば、戦争という行為やそれに付随する不幸の犠牲になったすべての方々への追悼とともに、今(=戦争の後に続く歴史)を生きる私たち全員が、心にとどめておくべき言葉であるかもしれません。
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