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スマホより読書 本屋を守れ PHP文庫
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スマホより読書 本屋を守れ PHP文庫

藤原正彦(著者)

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スマホより読書 本屋を守れ PHP文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 PHP研究所
発売年月日 2023/08/02
JAN 9784569903507

スマホより読書 本屋を守れ

¥220

商品レビュー

3.5

13件のお客様レビュー

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2024/11/14

内容的には、同著者の「本屋を守れ 読書とは国力」と重複する部分が多い。 以前「本屋を守れ 読書とは国力」を読んで、概ね内容には賛同していたが、その時は「読書する」「日本語を大切にする」が、どうして「本屋を守れ」につながるのかわからなかった。 今回、ようやくそれがわかってよかった。...

内容的には、同著者の「本屋を守れ 読書とは国力」と重複する部分が多い。 以前「本屋を守れ 読書とは国力」を読んで、概ね内容には賛同していたが、その時は「読書する」「日本語を大切にする」が、どうして「本屋を守れ」につながるのかわからなかった。 今回、ようやくそれがわかってよかった。 著者の主張としては、以下のとおりなのである。 我が国が西洋列強の植民地にならなかったのは、 幕末から明治にかけて来日した外国人が、町人たちが本屋で本を立ち読みしていたのを見て驚愕したからだ。 当時、江戸には800件、京都には200件の本屋があった。 江戸末期の識字率が9割を上回るというのは、ヨーロッパの想像の限界を超えていた。 ロシアなどは1900年になっても5パーセント程度。彼らは自分たちよりもはるかに知識と教養をもつ人々のいる日本を植民地にすることを早々にあきらめ、不平等条約を押し付ける作戦に変更した。 皆が本を読むということはそれほどの防衛力になるのだ。つまり、読書とは国防なのだ。町の本屋こそその拠点である、本屋を守らなければならない。国を守るためには分厚い教養層を築くことが重要。そしてそれを培うには「読書」しかない。 私も「読書は国防」に賛同する。 先日読んだ「戦地の図書館」という本にも同じようなことが書かれていたことを思い出した。 ヒトラーの行った焚書や思想戦に対抗するために立ち上がったアメリカ図書館協会。 ~国民が本をよめば、ドイツによるプロガンダの影響は弱まるだろう、焚書は読書の対極にある~ 続いて、ネット書店については次のように書いてあった。 現在、ヨーロッパでは反ネット書店の革命の機運が高まっているらしい。 具体例。オランダにはエルゼビアという数学や医学、科学技術の専門出版社がある。 10数年前、エルゼビアは学術雑誌を次々に買収して、それらの雑誌をオンライン化して値段を大幅に値下げ。ライバルの出版社をつぶしてから購読料を毎年数パーセントずつ、吊り上げていった。 大学の研究機関では学術雑誌の値段が上がりすぎて、購入できなくなり、次々に購入中止においこまれた。 最終的には研究者個人が友人や事務に頼んでコピーをしてもらうまでになってしまう。 ケンブリッジ大学でさえ、雑誌代が3億円に。 このエルゼビアの暴挙に、数学者や科学者たちがセルゼピアへの執筆や編集委員、論文査読などをボイコットしはじめた。これによりセルゼピアも降参して値下げへ。 世界最大級のエルゼピアに対する数学者や科学者の果敢な戦いは、「学会の春」とも呼ばれている。 ネットによる寡占を許すと、必ず寡占してから大幅値上げが生じる。 アマゾンも本屋をつぶし、市場独占後にエルゼビアと同じ手をつかうことが危惧される。 本の売り手が自分たちだけになれば、本の低下を吊り上げるばかりでなく、出版社の価格決定権や編集権までにぎり思想統制にもつながる。 すでにフランスでは2014年、小さな書店を守るために、ネット販売で値引きした本の無料配送を禁じる法律を議会で可決している。 ・・・思想統制につながる可能性がある。これは必ず私たちの生活を一変させる。 この本を読んで、あらためてわたし自身の「無知」「自分で考えない」「歴史を知らない」「自分の行動に対する無責任」を恥ずかしいと思った。 微力であるとわかってはいるが(微力にもなっていないかも)、日本の分厚い教養層のほんの一部になりたいと願いながら、今後も読書に励みたい。

Posted by ブクログ

2024/10/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

★3.5くらいかな。読書大事、国語教育大事という基本主張は完全アグリーですが、ちょいちょい疑問符がつくところもあったようななかったような感じでw。まぁ基本は対談ベースですし。 左的な方には忌避されるでしょうけど、個人的にはこういった主張は好きですね。

Posted by ブクログ

2024/09/14

心に響くフレーズ ① 初等教育の目的はただ一つ、自ら本に手を伸ばす子どもを育てることです。 ② 教養のための読書という、人間の最も崇高な営み。

Posted by ブクログ