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始まりの木 小学館文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 小学館 |
| 発売年月日 | 2023/08/04 |
| JAN | 9784094072839 |
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始まりの木
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始まりの木
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商品レビュー
4
52件のお客様レビュー
【物語に感じた印象】 黎明の森 澄み切った冷気と凛とした樹々たちが、新しい一日のはじまりを教えてくれる。 そんな夜明けの森の中に立っているかのように、自然と背筋が伸びて、心が洗われる作品であった。 【感想】 初読みの作家さん。 土俵である医療小説ではなく、民俗学をテーマにした...
【物語に感じた印象】 黎明の森 澄み切った冷気と凛とした樹々たちが、新しい一日のはじまりを教えてくれる。 そんな夜明けの森の中に立っているかのように、自然と背筋が伸びて、心が洗われる作品であった。 【感想】 初読みの作家さん。 土俵である医療小説ではなく、民俗学をテーマにした本作が、記念すべき初読みの一冊目となった。 本書を読む前、ノンフィクションを読んでいた私は、その作品が抱える重苦しい雰囲気にガッツリと呑まれてしまっていた。そういった理由もあって、生命力に溢れた木の表紙に惹かれて手に取ったわけだが、それが大正解であった。 なんて美しい国なのだろう・・・ なんて美しい言葉なのだろう・・・ 丁寧に描写された言葉を辿っていけば、日本ならではの美しい四季、その土地の空気感、色鮮やかな風景が頭の中に映し出されていく。 そして、改めて日本の美しさに気づくとともに、失われつつある日本人の感覚が、私の中にも残っていたことに安堵した。 立派な御神木に胸を打たれて頭を下げたり、美しい夕日や朝日を見てありがたいと感謝したり、勝負時には手を合わせて願ったり・・・ これらの無意識の行動は、誰かに教えられたわけではない。太古より日本人の心に根付いている、目に見えない存在を感じての行動であったと初めて自覚した。 また本書では、同様の言葉を何度も目にした。毎回ニュアンスを変えて、登場人物の口から語られているのだが、作者の夏川さんからの強いメッセージ、警鐘のようにも感じられた。 「目に見えること、理屈の通ることだけが真実ではない。そのことだけは忘れないことだ」 現代は何事にも「エビデンスは?」、「根拠を示せ!」、「数字は?」と言われる世の中だ。 そして、その中でも最もエビデンスが重要視される医療現場に身を置いて、エビデンスのない判断はリスクをはらむと十分理解している作者が綴った言葉であったからこそ、重みを感じ、説得力があった。 エビデンスがない、目にも見えない、数字でも語れない、それでも確かに存在しているものはある。その中に、日本人の本来の心が生きている。 すっと心に沁みて、自分の在り方すら変えてしまう物語だった。そして、日本人として、読むことができて本当に良かったと思う一冊だった。 できれば続編も読みたい。 【心に残った言葉】 「巨木を敬い、巨岩を祀り、巨山を拝して、自らを世界の一部に過ぎないと考えてきた日本人の感覚は、完全に消え去ったわけではない。今もそこかしこに確かに息づいて、人の心を支えている。だからこそ・・・・・・」「だからこそ、この国は美しいと思うのだよ」(p.75) 「今君が目にしているもののひとつひとつが、この国が積み上げてきた歴史そのものだ。それも、もう二度と目にすることはできないかもしれない貴重な風景だ」(p.216) 「目に見えないものがある、理屈の通らない出来事がある、どうしようもなく不思議な偶然がある、そういう感じ方が、自分の生きている世界に対する畏敬や畏怖や感謝の念につながるんです。もし、目に映ることだけが全てだと考えるようになれば、世界はとてもシンプルで、即物的です。そういう世界だと、自分より力の弱い者を倒すことは、倫理に反するどころか、とても理にかなった生き方になるかもしれません。つまり勝てばいいんですから」(p.229) 「昔のこの国の人たちは、美しいとはどういうことか、正しいとは何を意味するのか、そういうことをしっかり知っていた。しかしどんどん木を切って、どんどん心を削ってきた結果、そういうことがわからなくなってきちまったんだ。わからなくなっただけならまだいいが、途方に暮れて、困り果てたあげく、西洋にならって、なんでもかんでも金銭ずくで計算して、すっかりモノの価値をひっくりかえしてしまった」(p.311)
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夏川さんの作品は3冊目くらいだと思うけど、いわゆるキャラクター文芸といった印象を受ける。 イギリスの道徳小説のような流れにキャラが乗っている感じ。
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自然を神として崇めてきた日本人、それが現代になり失われつつあり、このままだと「亡びるね」という言葉はズシッときた。 民俗学がそれを救う!
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