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かくて謀反の冬は去り ガガガ文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2023/07/19 |
JAN | 9784094531343 |
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かくて謀反の冬は去り
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商品レビュー
4.5
6件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
言い回し、構成が素晴らしい。この架空歴史ロマンからしか得られない脳への栄養がある。 恐らく大正〜昭和初期の日本がモチーフだが世界観の説明は多くない。説明は多くないのだが描写が多いので独特な世界観でありながらするりと頭に入ってくる。 登場人物の掛け合いもそのキャラの教養を感じさせる面白さで個性が立っている。 何より前半から中盤まで奇智彦の視点で物語は進み彼の性格や立ち回り、立場を自然に分かる様に読ませる。そして決意してからの終盤までのシーンはそれぞれの登場人物に視点を移動する。これが奇智彦の格や魅力を底上げするとともに、それぞれの魅力も際立たせる。とても上手い構成だ。 何より終章のカタルシスも良い。歴史ロマンにおける知恵者の主人公のお手本の様なシーンだ。 あえて言うなら荒良女の背景や指針がメイン格であるにも関わらず不透明で、元々これが単巻の物語なら不足を感じるが続巻が出るなら魅力的な余白になる。 まだまだ奥行きを秘めた楽しみな作品。
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著者の受賞インタビューで、石川博品さんの耳刈ネルリを読んで面白く感じたので、小説を書こうと思ったという発言があったのが、本書を読むきっかけでした。 読んでみて、確かに「非実在異国」情緒があふれている点では、耳刈ネルリと類似しているように感じます。 お話は全然似てませんが、キャラ的...
著者の受賞インタビューで、石川博品さんの耳刈ネルリを読んで面白く感じたので、小説を書こうと思ったという発言があったのが、本書を読むきっかけでした。 読んでみて、確かに「非実在異国」情緒があふれている点では、耳刈ネルリと類似しているように感じます。 お話は全然似てませんが、キャラ的にいえば、ネルリ(異民族出身で非常識かつ強い)のポジションにいるのが熊ですね。 あと、石川博品さんの最新刊のタイトルが「冬にそむく」なのですが、これは偶然の一致なのでしょうか。 優しくもあり非情でもある主人公、奇智彦の暗躍がこれからも見られるのか、続刊を楽しみに待ちたいと思います。
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