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歌詞のサウンドテクスチャー うたをめぐる音声詞学論考
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2023/07/01 |
JAN | 9784560093450 |
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歌詞のサウンドテクスチャー
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歌われた歌詞を、どのようにして分析しうるのか。あくまで、歌詞カードに書かれた文字情報としての歌詞ではなくて、耳で聴いた歌詞の音響を分析し理解するための方法とその実践が書かれた本。音楽用語も多く、実際の分析のところは半分も理解できていないと思うけれど、著者のやろうとしていることにも...
歌われた歌詞を、どのようにして分析しうるのか。あくまで、歌詞カードに書かれた文字情報としての歌詞ではなくて、耳で聴いた歌詞の音響を分析し理解するための方法とその実践が書かれた本。音楽用語も多く、実際の分析のところは半分も理解できていないと思うけれど、著者のやろうとしていることにものすごく共感できる一冊だった。著者は、楽譜とか、歌詞カードとか、著者の言葉、批評家の解釈、そういった歌の外側にあるものをできる限り廃して、自分の聞いた歌詞の音に、自分の感じた印象に直接向き合って、音を理解しようとしたのだと思う。 だから、一つの音符に2モーラ分の平仮名が入っていたり(音節化していたり)、母音が無声化していたり、自分が今まで全く気が付かなかった歌われることによる音の変化がとても大切にされる。耳がいいとかではないのだと思う。日頃から、それだけの解像度をもって歌詞を聴いているのだと思う。その説明を受けて、もう一度歌を聞き直すと、たしかに、そうなっている。読めば読むほどに、自分の音楽に対する耳が敏感になっていくような体験ができて面白かった。 あとがきに書かれていた「印象批評」に対する筆者の考え方が好きだった。自分の印象だけで作品に対して評価を下す「印象批評」は、「ただの感想」として批評の世界では悪いものとされる。けれども、最初はどんなものでも個人的な印象から始まるのではないかと思う。自分が感じた印象、「この感じ」の正体はいったい何なのか。これを考えることは大切なことだと思う。 筆者はこの本の中で、分析対象にした歌の価値を評価することはしなかった。ただ、自分が感じた音の感じを、普通の人がやらないレベルの解像度で、分析して、説明した。こういった、作品に対するというよりは、自分がこの作品から感じたものに対する態度は、音楽に限らず、他のもの、小説、映画、漫画、アニメ、演劇……、どんなものに対しても同じことができるように思う。 その作品がいいとか、悪いとか、そういった批評の一歩手前、自分が受けたこの感じを考えるということを、歌の歌詞という例で見せてくれた本だと思った。
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聴取側の印象について様々な学識や論文などを援用しつつ解説。モーラ、音節などの専門用語も出てくる。よくわからない部分もあるが、歌詞を聴くという態は自明なものを深く考えていく試みで面白いと思う。本書ではJ-POPを中心に解説されていき、好悪は置いておいて楽曲の歌詞の印象について詳述さ...
聴取側の印象について様々な学識や論文などを援用しつつ解説。モーラ、音節などの専門用語も出てくる。よくわからない部分もあるが、歌詞を聴くという態は自明なものを深く考えていく試みで面白いと思う。本書ではJ-POPを中心に解説されていき、好悪は置いておいて楽曲の歌詞の印象について詳述されいる。文章とは異なるベクトルで歌詞は飛躍してくのだな。
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音楽については高校まで授業で習った程度、しかもかれこれ二十年は経っているため、内容もほとんど覚えていない、といった感じの初心者目線での感想です。 本書とは、待ち合わせ時間までの暇つぶしでふらりと立ち寄った書店で出会いました。近頃新しいことを始めてみたい熱に冒されて、楽器をやってみ...
音楽については高校まで授業で習った程度、しかもかれこれ二十年は経っているため、内容もほとんど覚えていない、といった感じの初心者目線での感想です。 本書とは、待ち合わせ時間までの暇つぶしでふらりと立ち寄った書店で出会いました。近頃新しいことを始めてみたい熱に冒されて、楽器をやってみたいなぁと思っていたこともあり、音楽関連のコーナーへ。お洒落な装丁に惹かれて手に取り、少し立ち読み。目次に目を通す限り、楽譜が読めないとダメということもなさそうだし、最後の章の「コンダラ化」というワードに興味を惹かれて(なんとなくあのことだろうなと予想は付きました。年代的に)、話のネタにはできそうだなと思って購入しました。
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