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人を動かすナラティブ なぜ、あの「語り」に惑わされるのか
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 毎日新聞出版 |
発売年月日 | 2023/06/26 |
JAN | 9784620327792 |
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人を動かすナラティブ
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商品レビュー
4.3
13件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
昨今、よく耳にする「ナラティブ」。 前々から気になっていた一冊を、ようやく読めた(買って1年近く手を出せずに置いてた)。 学びは多岐にわたり、非常に興味ある内容だった。 主な主張は第一章を読めば分かるかな。 いや、本書の主旨より、そこでインタビューされる養老孟司さんの言葉、その主旨が重要か。 「ナラティブというのは、我々の脳が持っているほとんど唯一の形式じゃないかと思うんですね」 そして名著『バカの壁』にある以下の記述も引用されている。 “ 脳内には「一次方程式がある」と説いた。 人間は五感から入力した情報(x)をいったん脳内で回し、運動系で出力(y)して行動に移す。それを方程式に表すと「y(出力)= a(係数)x x(入力)」。「a」は変化する数値、つまり係数で、それぞれの個人が持つ「現実の重み」なのだという。“ 要は、人心を操るナラティブ、それを駆使する集団は、その係数をいかに自分に都合の良いものにしていくかを考えて、テを変えシナを変えて、我々にアプローチしてくるという話を、後段にかけて、縷々と綴っていく。 古くは、民族につたわる神話や民話。そして、現代はSNSを駆使し、しかも、人の脆弱性につけ込んで、上記の「a」(変数)を、発信者側に都合いいように「下地」を作ることからはじめるという周到さが不気味だ。 「デジタル時代の昨今においては、カルト教団や詐欺師が勧誘対象者にやってきたような「聞き取り」は、SNSに公開されている「いいね」の大量分析で可能だ。あとはそれをもとに、特定の標的に刺さるであろう「だましのナラティブ」を生成してSNSに流し、標的に被爆させるだけだ。」 その実例が、2016年には英国のEU離脱、ブレグジットだし、先の米大統領選ではトランプ氏の勝利を後押ししたナラティブ戦略があったと本書は分析する(というか、ケンブリッジ・アナリティカという企業が行った所業を暴露した著書の分析を紹介している)。 本書そのものの分析より、養老さんの著書などのように、あれやこれやの書籍や関係者の証言、意見の引用が多い。新聞記者の記す著書らしいとも言える一冊。
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ナラティブ というと、仕事柄、「業務記述書」なんて無機質な言葉に変換していたが、ここでの意味は本来の「語り」「物語」を網羅したもの。 そしてこのナラティブが力を持っていることを、事例を挙げて紹介してくれている。 特に印象深いのが伊藤詩織さん。安倍首相のお友達のTBSの関係者にレイ...
ナラティブ というと、仕事柄、「業務記述書」なんて無機質な言葉に変換していたが、ここでの意味は本来の「語り」「物語」を網羅したもの。 そしてこのナラティブが力を持っていることを、事例を挙げて紹介してくれている。 特に印象深いのが伊藤詩織さん。安倍首相のお友達のTBSの関係者にレイプされ、 泣き寝入りも考えたが、自分の可愛い妹のために立ち上がったと。 自分より弱く、マスコミにもいない妹がこんな目に合ったらどうしようもない、 であれば自分は闘う!と決めたと。 そのナラティブに力がないわけがない。 自衛隊五ノ井さんの例も出ていた。ここの記述はすくなかったが。 二世信者、小川さゆりさんも。 その人の言葉で語ることのパワーの大きさ。 むろん、最初はなかなか通じない。訓練が必要。それは立花隆さんが語っている。 そして読書。想像力を高める効果のある読書は、ナラティブに有効だ。 自分も次世代に何かを残したいと思う。そのためにはナラティブを信じよう。
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ナラティブを題材にジャーナリストが書いた一冊。個人への取材かと思ったら後半は科学的な考察へ。ただ、主観と科学的が混ざってるのが読み手として気をつけないといけないかな。それもまたナラティブなんだろうけども。
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