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中央銀行はお金を創造できるか 信用システムの貨幣史
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 名古屋大学出版会 |
発売年月日 | 2023/06/09 |
JAN | 9784815811259 |
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中央銀行はお金を創造できるか
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外生説/内生説の視点からのMMTへの批判が明快でした。 外生説(Exogenous Money Theory) 説明: •外生説は、貨幣が経済活動の外部で創られるという考え方です。政府や中央銀行が外部から貨幣供給をコントロールするという立場です。 •具体例:中央銀行が政策金利...
外生説/内生説の視点からのMMTへの批判が明快でした。 外生説(Exogenous Money Theory) 説明: •外生説は、貨幣が経済活動の外部で創られるという考え方です。政府や中央銀行が外部から貨幣供給をコントロールするという立場です。 •具体例:中央銀行が政策金利を設定し、国債を売買することで経済全体の貨幣供給を管理します。これにより、インフレ率や経済成長を調整することが可能です。 内生説(Endogenous Money Theory) 説明: •内生説は、貨幣が経済活動の内部で自然に創られ、消滅するという考え方です。つまり、銀行が貸し出しを行う際に信用を創造し、その結果として貨幣が供給されるプロセスです。 •具体例:企業や個人が融資を求めると、銀行はその信用に基づいて資金を貸し出し、預金が創造されます。このプロセスを通じて、貨幣供給が経済活動の一環として行われます。 MMTへの評価 1. 理論の混在: •MMTは内生説的な認識を持ちつつも、国債発行に関しては外生説的な見解を示している。このため、MMTの理論には一貫性が欠けると指摘されています。 •具体的には、MMTは「自国通貨建ての国債発行は無制限に可能であり、財政赤字を気にする必要はない」と主張していますが、これは経済の外部から無制限に資金を供給できるという外生説的な発想に依存しています。 2. 信用供与の重要性: •真の内生説に基づくと、貨幣供給は信用供与を通じて内部で創出されるものであり、政府の財政政策だけではなく、経済内部の信用関係が重要であることを強調しています。 •MMTは、この点で内生説的な視点を持ちつつも、実際には政府の介入による外部的な資金供給を前提としているため、内生説の基盤から外れていると批判されています。 3. インフレリスクの過小評価: •MMTは、「インフレにさえ注意すれば無制限に通貨を発行できる」としていますが、実際にはインフレリスクを過小評価している可能性があります。 •無制限の通貨発行がインフレを引き起こすリスクを十分に考慮していない点が問題視されています。 4. 国債発行と市場の反応: •国債発行には市場の反応が重要であり、常に政府が望む条件で資金を調達できるわけではないと指摘されています。 •市場で国債が購入されるためには、価格や金利などの条件が適切である必要があり、政府の意図通りに資金を調達できる保証はないとされています。 まとめ MMTは、内生説と外生説を混在させることで理論の一貫性を欠き、特に信用供与のプロセスやインフレリスクを軽視しています。真の内生説に基づくと、貨幣供給は経済内部の信用関係に依存しており、政府の財政政策だけでなく、経済全体の信用構造を理解する必要があると指摘されています。
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