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今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる 講談社現代新書2706
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2023/05/18 |
JAN | 9784065317839 |
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今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる
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商品レビュー
3.6
13件のお客様レビュー
民俗学者の宮本常一を「思想家」として位置づけ、その思想の簡潔な解説をおこなっている本です。 宮本に対して、これまで「思想や理論がない」「その方法を明示していない」といった批判が向けられてきたと著者は述べたうえで、「宮本民俗学の底流にある「思想」を解き明かしていく」ことを本書の目...
民俗学者の宮本常一を「思想家」として位置づけ、その思想の簡潔な解説をおこなっている本です。 宮本に対して、これまで「思想や理論がない」「その方法を明示していない」といった批判が向けられてきたと著者は述べたうえで、「宮本民俗学の底流にある「思想」を解き明かしていく」ことを本書の目的に定めています。たとえば著者は、「世間師」と呼ばれる人びとのことばに宮本が耳を傾けて、彼らの話のなかから一枚岩の「共同性」とは異なり、多様性をうちに含む「公共性」のありようが示されているといった考察を展開しています。 一方で、宮本のしごとを特定の理論に整理することのむずかしさは、著者自身もある程度自覚しているように思われます。『忘れられた日本人』で紹介されている「土佐源氏」の話を紹介したうえで、「遍歴者、漂白民、社会の終焉にいる人びとも宮本民俗学の対象であり、また主体である」と著者はいいます。つまり、宮本自身が「旅する人」であり、庶民の生活を語り伝える「世間師」だったのです。 また宮本は、「調査というものが地元のためにならず、中央の力を少しずつ強めていく作用をしている場合も多く、しかも地元民の人のよさを利用して略奪する者も少なくない」ということに警告を発していたという点にも著者は触れています。さらに、「民衆の世界が世間に知られるのは不幸によってである」という、きわめて鋭い認識を宮本がもっていたことに、谷川健一が強い印象を受けたということもとりあげられています。 「宮本民俗学」という一個の思想体系があるとみなすことは、上述のような民俗学の方法論上の問題に意識的だった宮本の態度を裏切ることになるのではないでしょうか。本書は、かならずしもそうした問題に積極的に踏み込んでいるわけではありませんが、宮本の「思想」を提示することの困難を引き受けつつ、彼の「思想」を語ろうとしているように感じました。
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手に取った第一印象は「ページが厚い」。110ページしかありません。別の形で、もっと安くだしてほしかった。内容は良いだけに残念。
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宮本常一氏とは、趣味の世界を極めて学問的な探究心を持って後世へ歴史民俗的な遺産を残してくれた人。 その珠玉のメッセージを解説とともに紹介してくれている。107ページの薄い本だが非常に読み応えがあった。永久本棚に入れておきたい一冊。 旅行、とりわけ街歩きが好き、という人に読んでもら...
宮本常一氏とは、趣味の世界を極めて学問的な探究心を持って後世へ歴史民俗的な遺産を残してくれた人。 その珠玉のメッセージを解説とともに紹介してくれている。107ページの薄い本だが非常に読み応えがあった。永久本棚に入れておきたい一冊。 旅行、とりわけ街歩きが好き、という人に読んでもらいたい本。街歩きを極めるとこうなるのかもしれない。
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