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「ニセの自分」で生きています 心理学から考える虚栄心
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「ニセの自分」で生きています 心理学から考える虚栄心

稲垣智則(著者)

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「ニセの自分」で生きています 心理学から考える虚栄心

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 明石書店
発売年月日 2023/04/15
JAN 9784750355283

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「ニセの自分」で生きています

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2024/03/21

【目次】 はじめに 第1章 「いつもの自分」と「架空の自分」  「カッコいいオレ」  「いつもの自分」は見たくない  「キメ顔」コミュニケーション  「外出自粛」と「不登校・ひきこもり」における形態の相似  強盗だけをしおらしく白状する  コラム① 自己顕示欲と承認欲求 第...

【目次】 はじめに 第1章 「いつもの自分」と「架空の自分」  「カッコいいオレ」  「いつもの自分」は見たくない  「キメ顔」コミュニケーション  「外出自粛」と「不登校・ひきこもり」における形態の相似  強盗だけをしおらしく白状する  コラム① 自己顕示欲と承認欲求 第2章 他者の思惑  いい感じのハゲとして他者を魅了する  傷つくのはいつも見栄  「本来の自分」が「嫌い」だから見栄を張る  ポジティブぶりっ子  「オレ、握力50キロ」  選択的非注意  コラム② ドワーフとエルフ 第3章 「わたし」は何者か  「資格取ってから言えばいいのに」  「誰か」になりきるおままごと  もしも国土が消えたら  私は○○です  アイデンティティの早期完了  未来からの前借り  コラム③ 『ダークナイト』と『アンパンマン』 第4章 仕事と趣味について  枯れた技術の水平思考  枯れた技術の埋蔵量  消費者としての「好き」  好きなことの四段階  「嫌いなもの」が減り、「できること」が増えるとどうなるか  趣味と仕事  コラム④ 支払いの執行猶予 第5章 フィルター越しに見る世界  フィルター越しの世界  「基本OS」に基づいて世界を理解している  ゲームの構造で世界を見る  結婚しても恋してる  ステレオタイプ  「それ」をどのように好きなのか  不登校の子どもとのやりとりから  コラム⑤ 村田沙耶香『コンビニ人間』について―少数派が生きていても大丈夫なシステム 第6章 汚物の言葉  持っていかなくていいの?  遠隔毒ガス攻撃的悪口  悪口をやめてみる  口から吐く汚物  悪口の相手に見ているのは自分の姿?  隠れてする「変なこと」  赤ちゃんがウンチを触った手  見捨てられなくてよかった  自己満足でも構わない  コラム⑥ 「バカバカしくてウンコ出ちゃうよ」 第7章 ペルソナと過剰適応  笑顔の仮面がはがれない  結婚詐欺師はフラれたときに悲しいのか  「いい子」  「いい子」の仮面がしゃべりはじめる  仮面を欲しがる  コラム⑦ オート・パイロット 第8章 退屈と享楽  退屈は地獄  嫉妬だって刺激  モラヴィア『倦怠』  ドストエフスキー『罪と罰』  「呪い出された」スヴィドリガイロフ  スヴィドリガイロフが自殺直前に見た夢  残り半分  知識と性欲を身につけた小学生  愛すること  コラム⑧ 偉そうにする  おわりに

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2023/07/16

自意識を分析し言語化するのは、相当な苦行だったのではないか。自分を「よく見せる」ことと、「よりよくする」ことの違いを意識すれば、生きるのが少し楽になりそうだ。 心理学的知見は専門的で理解が追い付かない。しかし、学者さんというよりも、一人の悩める中年男性・人間としての葛藤がうねうね...

自意識を分析し言語化するのは、相当な苦行だったのではないか。自分を「よく見せる」ことと、「よりよくする」ことの違いを意識すれば、生きるのが少し楽になりそうだ。 心理学的知見は専門的で理解が追い付かない。しかし、学者さんというよりも、一人の悩める中年男性・人間としての葛藤がうねうねと語られる。自己憐憫に閉じ籠らず、自己とがっぷり四つでやり合う姿勢に、敬意を覚える。

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2023/05/28

===qte=== 「ニセの自分」で生きています 稲垣智則氏 虚栄心認めて大人に近づく 2023/5/13付日本経済新聞 朝刊 SNS(交流サイト)には、盛った自撮りがあふれる。そこまで発信しない人でも、オンライン会議で自分の姿を確認し「キメ顔」を作っていることは多いのではないだ...

===qte=== 「ニセの自分」で生きています 稲垣智則氏 虚栄心認めて大人に近づく 2023/5/13付日本経済新聞 朝刊 SNS(交流サイト)には、盛った自撮りがあふれる。そこまで発信しない人でも、オンライン会議で自分の姿を確認し「キメ顔」を作っていることは多いのではないだろうか。こうした虚栄心との向き合い方を心理学の専門家がエッセーにまとめた。「虚栄心はどこまでいっても無くすことはできないが、存在を意識することは大切だと思う」  いながき・とものり 78年東京都生まれ。臨床心理士、公認心理師、心理学博士。現在、東海大学准教授。著書に『狂気へのグラデーション』。  いながき・とものり 78年東京都生まれ。臨床心理士、公認心理師、心理学博士。現在、東海大学准教授。著書に『狂気へのグラデーション』。 自らも思い当たることがある。「髪が薄くなり始めた20代前半、ボリュームを出そうとパーマをかけた。周囲は薄いことに気付いていたはずなのに。まだ薄くないと、自分が思いたかっただけかもしれない」。だが髪が薄いことを受け入れた今は「度量の広い自分を見せたくなる」と苦笑する。 カッコつけた架空の自分は自分自身をダマしてしまう。「ネガティブな人が無理にポジティブに振る舞うときつくなる。ネガティブが適切な批評につながるように、性質を生かした戦術を磨く方がいい」と説く。 他者との関わりが、架空の自分を補正する。悪口やズレた批判があっても、的を射た指摘もきっと存在するだろう。だがコロナ禍で人と会うことが減ると、虚栄心が肥大化する「キメ顔コミュニケーション」に陥りがちになったとみる。「実際に対面で話したときに得られるフィードバックは、画面越しに比べても桁違いに大きい。生のコミュニケーションは、自分自身を知るためにも大事だ」 ほめられたい、認められたい――。自らも含め「多くの大人が根っこのところでは小学4、5年生から変わっていない」。いわく「知識と性欲を身につけた、中身が小学生のままの者」。その事実をまず認めること。さらに、他者を愛することが大人に近づく条件だという。どういうことか。 「例えば、家族に腹が立って嫌いになったときでも、温かいご飯とお風呂を用意するような。そうした行動を粛々と重ねていくことで、ちょっとずつ成長するのではないだろうか」(明石書店・2200円) ===unqte===

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