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いなくなっていない父
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 晶文社 |
| 発売年月日 | 2023/04/25 |
| JAN | 9784794973542 |

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商品レビュー
3.9
14件のお客様レビュー
どこかで評判を聞いて読んだ本。 失踪癖のある父親をカメラマンの息子が撮影、対話し、自分の言葉で表現していく一冊。 しかし、なんか、まあ、作者の開陳具合が強くて、ウェットさにクラクラしてしまった。 作者のモラトリアムの延長感にも、なんとも乗り切れず。 世代は近いんですが。 この不安...
どこかで評判を聞いて読んだ本。 失踪癖のある父親をカメラマンの息子が撮影、対話し、自分の言葉で表現していく一冊。 しかし、なんか、まあ、作者の開陳具合が強くて、ウェットさにクラクラしてしまった。 作者のモラトリアムの延長感にも、なんとも乗り切れず。 世代は近いんですが。 この不安定な様子ゆえに目が離せず、最後まで読んでしまったというのが本当のところ。 失踪癖のある父親(離婚済、一人暮らし)は、かつてサッカーのコーチをやっていたころにも失踪していたの? 近年の失踪中はペットの犬はどうしてたの、とかいろいろ疑問。 母親はしんどかったに違いない。 失踪癖のある父に作者の顔はよく似ていて、内面にも似たところがあり、そこを恐れているのかもしれないと思えた。 NHKの撮影クルーもけっこう危なっかしい。 数回登場するなかでは、丘山さんが唯一普通の人なので出てくるとホッとする。 動物園のシーンはひとつも使われなかった、で笑った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
図書館にて。 いなくなりがちな失踪癖のある父が、いなくなってないのでこの題名、不思議だがすごくこの本の内容にしっくりくるいいタイトルだと思った。 こういう、状況把握と解決能力のない人っている。 普通の人はそれを簡単にできる、あるいは大変だけれどせざるを得ないから頑張るし、やるしかない。 だけどその両方ができないあるいはしない、もっといえば必要なことが分からない。 この場合で言えば失踪することでお茶をにごすというか解決しようとしてる?それともただ逃げてる? …ということを筆者も父について一生懸命理解しようとするし、どういうことなのか考える。 それがすごくまじめで優しいと思った。 どうしようもないと許容し、その上でわかろうとする感じ。もっと怒ってもいいだろうし、肉親ならではの嫌悪感もあったりしそうなのに。 写真を撮るということは、撮る人というのは物事を客観的に深く考えられる人なのではないだろうか。 橋本一子さんの本を読んだ時も思ったが、写真を撮るように人を見ている見方が、そうではない人と違うのかもしれない。 とりあえずお父さんを被写体としてたくさん写真を撮り、父自身にも日々の生活を撮ってもらったりして時間が過ぎていく。 終始、筆者はどこか淡々と俯瞰しているようであり、父自身もフィルターのかかったような目線で不思議なたたずまいだ。 ラスト近く、筆者の出す父との関係の答えともとれる、題名にもつながる1文はいいなと思った。 「父が私のことを完全に拒絶するようなことはこれまで一度もなかった。父はたしかに何度もいなくはなったが、何度も戻ってきていて、結局いまのところ完全にはいなくなってはいない。今となっては、父の方から先に親子関係の放棄ともとれるようなことをしてくれたのは、息子である私にとってありがたいことだったのではないかという気にさえなっている。(256ページ)」
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自分のこと、家族のこと、人のこと、どれひとつとっても解らないことだらけで、でもそれが気持ち悪かったり許せなかったりして意味とか意義とかを当てはめたりしがちなのに、この本で出てくる人々はみんな耐性があるというか属性なのか解らないけどとにかく「解らない」ままで受け入れているというか、...
自分のこと、家族のこと、人のこと、どれひとつとっても解らないことだらけで、でもそれが気持ち悪かったり許せなかったりして意味とか意義とかを当てはめたりしがちなのに、この本で出てくる人々はみんな耐性があるというか属性なのか解らないけどとにかく「解らない」ままで受け入れているというか、解らないままで周囲をぐるぐるしているというか。その佇まいが、私には新鮮だった。窮屈にならず、時にはそういうモードであってもいいのにと、すぐに結論を出したがる自分を振り返っていた。
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