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消費者の向社会的行動原理 カスタマー・ハラスメント予防のためのコミュニケーション
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ひつじ書房 |
発売年月日 | 2023/03/25 |
JAN | 9784823411878 |
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消費者の向社会的行動原理
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商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
マーケティングも、社会学も、統計学も、専門的に学んだことが ない。そして、数字を見るだけで頭が痛くなる経済音痴である。 だから、読み手である私は著者が想定しているであろう読者層 からは大幅に外れていると思う。そんなど素人が専門書に挑戦 したら、予想以上に時間がかかった。 何故...
マーケティングも、社会学も、統計学も、専門的に学んだことが ない。そして、数字を見るだけで頭が痛くなる経済音痴である。 だから、読み手である私は著者が想定しているであろう読者層 からは大幅に外れていると思う。そんなど素人が専門書に挑戦 したら、予想以上に時間がかかった。 何故なら、専門用語の意味を頭に叩き込むのに苦労したから。 それはひとえに私の理解力のなさが要因なので、専門的な知識を 持った方が読んだならすんなりと読みこなせたと思う。 それでも、近年、大きな問題になっているカスタマー・ハラスメント については2か所のコールセンターで実際に体験しているし、一消費者 として空気が凍りつくような場面に居合わせたこともある。 だからなのだろうが、以前は大丈夫だった行動も、一部の迷惑行為を 行う人たちのせいでルールが厳しくなった場があったこともある。 どんな場所でも、一定のルールは必要だとは思う。ただ、一部の 限られた人々の行動を抑制する為に、他の人たちにも次々と厳格な ルールを強いることは、将来的には消費者離れを引き起こす原因と なるのではなかろうか。 ならば、どうすればカスタマー・ハラスメントの予防ができるのか。 本書ではエンターテイメント・イベントで消費者の向社会的行動に よって防ぐことができるかが記されている。 タイトルにも使用されている「向社会的行動」とは、自分以外の人々の 「為になること」を意識していたかは問わず、無意識をも含めてその 結果として多くの人々の「為になる」行動のこと。 エンターテイメント・イベントの限らず、多くの人々が向社会的行動 が取れれば、カスタマー・ハラスメントは確かに減少するだろうし、 近年のような社会問題にまでは発展しないのだろうな。 と、以上がど素人が感じ取った内容なので、たぶん9割も理解出来て いなのだろうと思うと、かなり申し訳ない。 でも、統計の取り方や、バイアスについては参考になった。これから 社会学や統計学を勉強しようとしている人たちには役立つのかも。
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消費者行動論の学術書である。エンターテイメント・イベントで消費者の向社会的行動に影響を与える要因を研究した。 向社会的行動は「他者を利することが行為者の動機であるか否かを問わず、他者を利する意図が明らかな自発的行為」を指す。たとえば悪徳商法を明らかにすることが向社会的行動である...
消費者行動論の学術書である。エンターテイメント・イベントで消費者の向社会的行動に影響を与える要因を研究した。 向社会的行動は「他者を利することが行為者の動機であるか否かを問わず、他者を利する意図が明らかな自発的行為」を指す。たとえば悪徳商法を明らかにすることが向社会的行動である。向社会的行動という特殊な用語を用いる意義は「他者を利することが行為者の動機であるか否かを問わず」という点にある。この点で向社会的行動は利他的行動を包含し、それよりも広い意味になる。 日本には公益と私益を二律背反で捉える発想がある。少しでも私益が含まれると公益でないというような。しかし、それは硬直した思考である。悪徳商法を撲滅することは消費者である本人にも利益になる。悪徳商法被害者が自己の経験から悪徳商法撲滅の声を上げることに個人的感情が含まれているだろう。だからと言って、その悪徳商法批判の公益性が否定されるものではない。向社会的行動は偏狭な公益・私益二分論を無意味にする有用な用語になる。 但し、本書はエンターテイメント・イベント産業を対象としており、向社会的行動を「サービス時や、店舗内での行動ルールの順守、他の消費者への支援的行動を通じて、動機の利他性を問わず、企業の経済活動を円滑にする行動」と定義する(3頁)。向社会的行動を「企業の経済活動を円滑にする行動」と限定してしまうことは、悪徳商法批判などをイメージする立場には物足りなさがあるが、本書の研究における定義である。 本書が典型例として出すエンターテイメント・イベントは東京ディズニーランドや劇団四季である。これらはショーの中身中心であり、出演者個々人を前に出さない。アーティスト個人に負うところが大きい歌手のコンサートなどとは逆である。これを本書はサービス化と評価する(14頁)。ビジネスとしてイベントを考える場合、誰が演じても同じサービスとなることは安定性を高める。 一部の日本企業には武田信玄の「人は城、人は石垣、人は堀」と人材重視を掲げることを美談とする体質がある。それは個人の頑張りに依存するものであり、経営としては未熟である。ソフトウェア開発の成熟度モデルのCMMI; Capability Maturity Model Integrationではレベル1が「成功は個人の努力に依存する」である。 個人が頑張って上手くいったという「結果オーライ」はドラマの脚本としては面白いかもしれないが、現実のビジネスでは褒められたものではない。「終わり良ければ総て良し」では組織の成熟はない。これはイベント以外の業種の企業の企画部門も学ぶ価値があることである。
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