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大正石華恋蕾物語 贄の乙女は愛を知る アルファポリス文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | アルファポリス |
発売年月日 | 2023/04/12 |
JAN | 9784434319150 |
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大正石華恋蕾物語 贄の乙女は愛を知る
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商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
身内が怪我したり亡くなったり、様々な不幸に見舞われながらも自分だけは無傷だった主人公、董子。彼女に婚姻を申し込む者は皆、一様に不幸に見舞われてしまい、董子は疫病神のように扱われていました。 父親からは家の存続の道具としてしか見られず、血の繋がらない母親からは恨まれる始末。このように、今作はとても重たいストーリーだったと思います。 だからこそ、幸せとは何か? 愛とは何か? そういった人類普遍の悩みを問う董子の姿がより一層際立ち、読者の心を揺さぶる効力を発揮していたと思います。 董子の境遇だけでも何行も書き連ねられるくらい設定が作り込まれているのですが、それだけに留まらず突如現れたあやかしである氷桜や使用人として董子に仕えている沙夜、董子に求婚する唯貴等、主人公以外のキャラクターたちの背景も作り込まれていました。 序盤から終盤まで読者を飽きさせない工夫がされており、めまぐるしく変わる展開と蒔かれた伏線や謎が徐々に明らかになっていく爽快感によって、あっという間に最後まで読了することができました。一つ一つの言葉のチョイスも良く、地の文も楽しみながら読むことができました。とても面白かったです。
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「まとも」な「人間」はほぼいなかったなという印象。 主人公も含めて皆大なり小なり狂っていたなと。 そもそも人ならざる存在が多いし、そうじゃない人間も「まとも」ではないし、何なら人間たちは惨たらしい状態で途中退場するし。 恋愛を謳った物語ではあるが、惨状描写が割と多い。 殺され方が無残で無残で。 特に終盤の皆殺しシーンは、実行犯の真実も含めて惨すぎた。 そんな中で「私を巡って争わないで」的なヒロインを巡ってヒーローたちが争いしても戸惑うばかり。 ヒロインを巡って男性二人が争うことになるのは前述通り、ただどちらのヒーローも難ありすぎて、正直好きになれず。 氷桜は初手が酷すぎた。 他者の記憶への改竄や介入が過ぎるし、何だかんだでヒロインの言うことを聞かない。 あやかしだから人の理の外にいる存在だと言われてしまえばそれまでだが、途中の行動もイラっとさせられることが多く、初手の最悪の印象が最後まで拭えず。 菫子も、何故彼に惹かれたのだか、読んでいてもよく分からなかった。 まだ元婚約者の彼の方が狂ってはいたけれど分かりやすかったし、何だったらある部分では氷桜に勝ったと思う。 菫子の消えない傷として存在を確かにしたのだから。 だからと言って好きにはなれないけれども。 個人的には沙夜が推しだったし、彼女とのエンディングの方が美しかった気がする。 もしくは、願ったとおりに氷桜に殺されるエンディングの方が、美しく散る感じでよかったのになあ。 結局、殺してという菫子の願いも聞き入れない氷桜……うーん……そりゃ生きている方が幸せかもしれないけれど、そうは思えない関係性だし世界観だったかなと。
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