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文明交錯 海外文学セレクション
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2023/03/30 |
JAN | 9784488016852 |
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文明交錯
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商品レビュー
4.1
14件のお客様レビュー
間違いなく、"力作"である。 10世紀のヴァイキングから16世紀のヨーロッパ・地中海世界まで、壮大で広範な歴史を綴った、一種の『サガ』のような物語である。 話は、ヴァイキングの北米大陸への入植が、仮にもっと南へ、中米メキシコあたりにまで及んでいたら、その後の歴...
間違いなく、"力作"である。 10世紀のヴァイキングから16世紀のヨーロッパ・地中海世界まで、壮大で広範な歴史を綴った、一種の『サガ』のような物語である。 話は、ヴァイキングの北米大陸への入植が、仮にもっと南へ、中米メキシコあたりにまで及んでいたら、その後の歴史はどうなっていただろうか?というところが出発点になる。 そして、ヨーロッパ人によるアメリカ大陸の植民地化という史実をひっくり返し、インディオによるヨーロッパ大陸侵略という架空の歴史を紡ぐのだ。 叙述スタイルは歴史の概説書のようで、セリフも少なく、正直読むのはかなり骨が折れた。しかし、そこは著者の配慮もあって、例えば実在する歴史上の人物がいろいろ面白いことをやらかしてくれたりするので、退屈することなく読み進められた。とはいえ、描写は緻密である。ある程度の西洋史の知識は前提とされているし、文化人や芸術家なども知っていないと楽しめない部分はあるかもしれない。 この作品で著者は何を語りたかったのだろうか? ある種の環境が与えられれば、何人であろうと、同じような結果をもたらすことになる、西洋人だけが格別優秀だったわけではない、といった歴史の相対性を言いたかったのか? それはよくわからないけれど、作者はこの作品で文学的な実験を試みたかったのではないかと思った。フェイク、偽史を大真面目に語る、その文体や方法論を見つけたかったのでは?と。著者の前2作も、虚実をあいまいにした"史実"で構成されていたけれど、本作でいよいよ、虚構を前面に押し出してきたともいえるわけだ。次は、どんな世界を見せてくれるのか。次作が待ち遠しい。
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200人のインカ軍が欧州を征服してゆく展開が面白いが、世界史の授業では触れられないルターの言動が優れた文明が勝ったとわからせる 『銃・病原菌・鉄』は読んどくべき
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いやー,面白かった. 帯に「スペインがインカ帝国を,ではなく インカ帝国がスペインを征服!」とあるように,歴史改変小説である. 単にスペインとインカの関係が逆転するだけではなく,むしろインカによるヨーロッパ統治の政策は,現実のヨーロッパ文明を何世紀も先取りするほど優れており,胸が...
いやー,面白かった. 帯に「スペインがインカ帝国を,ではなく インカ帝国がスペインを征服!」とあるように,歴史改変小説である. 単にスペインとインカの関係が逆転するだけではなく,むしろインカによるヨーロッパ統治の政策は,現実のヨーロッパ文明を何世紀も先取りするほど優れており,胸がすく思いもする. 全編にわたって歴史上の実在人物や事件を巧妙に換骨奪胎して置き換えており,従って中世西洋史に詳しければ,もっと楽しめるのであろう. ところで巻末の「訳者あとがき」の1行目は「ジャレド・ダイヤモンドは名著『銃・病原菌・鉄』(草思社,二〇一二年)のなかで,」と始まる.「銃・病原菌・鉄」は本書にインスピレーションを与えた重要な書(本書の第一部は,上記の逆転が成立した理由を「銃・病原菌・鉄」の論旨に沿って歴史改変している)であるが,そんな最近の出版であるわけがない.草思社から『銃・病原菌・鉄』が刊行されたのは2000年10月であって,2012年に発刊されたのは文庫版である.訳者はAmazonかどこかでチョチョイと調べたのだろうか?全く酷い凡ミスである.せっかくベタ褒めするつもりだったのだが,最後の最後でガックリしたので,星一つ減点.
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