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越境する民 近代大阪の朝鮮人史 岩波現代文庫 学術463
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2023/03/17 |
JAN | 9784006004637 |
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越境する民
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商品レビュー
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新幹社1998から文庫版になったもので、補章が最後にあるのでこの版が読むにはいいであろう。大阪の朝鮮人についてはほとんど大阪以外では関心を持たれていないが、フィールドワークや歴史として在日朝鮮人を研究する学生は必読であろう。大阪と済州島を往復した君が代丸や大阪の紡績橋上での朝鮮人...
新幹社1998から文庫版になったもので、補章が最後にあるのでこの版が読むにはいいであろう。大阪の朝鮮人についてはほとんど大阪以外では関心を持たれていないが、フィールドワークや歴史として在日朝鮮人を研究する学生は必読であろう。大阪と済州島を往復した君が代丸や大阪の紡績橋上での朝鮮人労働についてはあまり知られていないので、この本で知る関東の学生も多いであろう。あべのハルカスについて話題になるときには、こうしたことも報道することがジャーナリズムの務めであろう。
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つかみと言っては失礼iになるかもしれないが、本書は四代目桂米團治の上方落語「代書」の紹介から始まる。色々なものを書いてもらいに来た客と代書屋のおやじとのユーモラスな掛け合い。そうした客の一人として、郷里の妹のために”トッコンションメン”の願書を書いてもらいに来た男。兄妹の出身は...
つかみと言っては失礼iになるかもしれないが、本書は四代目桂米團治の上方落語「代書」の紹介から始まる。色々なものを書いてもらいに来た客と代書屋のおやじとのユーモラスな掛け合い。そうした客の一人として、郷里の妹のために”トッコンションメン”の願書を書いてもらいに来た男。兄妹の出身は済州島、そしてトッコンションメン=渡航証明。そこから、戦前のと主として済州島出身の朝鮮人との関わりの歴史が語られていく。 大阪は日本で最大の朝鮮人居住地であり、在朝鮮人の中の在阪朝鮮人の比率は1932年に30%になっており、絶対数では32年に10万、35年に20万、40年には30万人を超えている。その中でも最大のボリュームを成していたのが済州島出身者であった。また職業で言えば、東成区のゴム工業の職工、女性であれば紡績工が多かった。 そして、大阪と済州島を結ぶ定期航路連絡船「君が代丸」、1923年の開設から1945年の終焉まで済州島の人々を乗せたこの船の歴史が紹介される。 大阪に朝鮮出身者が多いこと自体は知っていたが、その歴史的背景について済州島側及び大阪側それぞれの事情を詳しく知ることができたし、戦前の大阪がアジアと密接につながっていたことなども改めて認識した。 また、本書は学術的な書ではあるが、大阪という地域に暮らす朝鮮人への著者の問題意識と温かいまなざしが感じられた。
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