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塀の中のおばあさん 女性刑務所、刑罰とケアの狭間で 角川新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2023/03/10 |
JAN | 9784040824703 |
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商品レビュー
3.5
8件のお客様レビュー
ウーン社会の問題はいろいろなところに歪ができますね。刑務所の中にもこんな問題が出てきます。自己責任と言ってしまえばそれまでなのですが、社会の問題として考えていかなければ大変なことになりそうです・・・。Eテレで元女性受刑者のホンネの話を面白おかしくやる番組がありましたが、笑い事では...
ウーン社会の問題はいろいろなところに歪ができますね。刑務所の中にもこんな問題が出てきます。自己責任と言ってしまえばそれまでなのですが、社会の問題として考えていかなければ大変なことになりそうです・・・。Eテレで元女性受刑者のホンネの話を面白おかしくやる番組がありましたが、笑い事ではありません。累犯が多いということは、だんだんに歳をとっていくのですから・・・。そうなります。
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刑務所を見るとその社会の成熟度が分かる。 チャールズ・チャップリンはそういう観点のもと、各国の刑務所を見学して回った人なのだそうです(あとがきより)。 日本の女子刑務所。 最近テレビで特集されていたこともあり、気になったので読んでみることにしました。 まず驚いたのは、女子刑務...
刑務所を見るとその社会の成熟度が分かる。 チャールズ・チャップリンはそういう観点のもと、各国の刑務所を見学して回った人なのだそうです(あとがきより)。 日本の女子刑務所。 最近テレビで特集されていたこともあり、気になったので読んでみることにしました。 まず驚いたのは、女子刑務所に服役する人の大半が「窃盗」か「覚せい剤取締法違反」であること。殺人は1割程なのだそうです。 その背景として、女性がDVや貧困に陥りやすいことが挙げられています。実際、本書に掲載されている受刑者インタビューでは意にそぐわない形で覚醒剤を体験させられ、そのまま依存してしまった女性が登場します。 ネットでは時折、「日本は犯罪者に優しい世界」と糾弾する声が聞かれますが、この本を読んでいると受刑者たちのやるせない日常が垣間見えてきて、「必ずしもネットの言説が現実ではない」と改めて感じると同時に、福祉に繋げていかなければならない受刑者を刑務所で介護する問題についても深く考えさせられました。 社会のしわ寄せは常に弱者に向いていて、その弱者から世界の隙間に零れ落ちた人たちが刑務所に流れ着く。 そんな感じがしてなりませんでした。 巻末の女性たちを取り巻く状況について述べた部分などは、一般女性である私が読んでも落ち込むようなシビアな数値が示されていて、ジェンダー平等とか差別撤廃と世間は言っているけれど、まだまだ足りないんだなということが分かります。 それほど女性として生きることが、現実問題として厳しいものなのだと感じます。 (男性も厳しいが、女性はもっと厳しいという意) 勿論、犯罪者ということは被害者がいるということも念頭に置かなければなりませんが、再犯を防ぐ取り組みを考えなければ受刑者の数もまた、遅々として減っていかない。 深く考えさせられる一冊でした。
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塀の中は知らないことだらけ、驚くことばかり。 女性の犯罪は「窃盗」と「覚醒罪取締法違反」の二つで8割以上を占める。 これらの罪を犯す受刑者は「これが三度目」「五度目」など、累犯が多い。「負の回転扉」と呼ぶ。 独りでポツンが嫌なのか、平均50代、80代の高齢者もいる。 最近まで、...
塀の中は知らないことだらけ、驚くことばかり。 女性の犯罪は「窃盗」と「覚醒罪取締法違反」の二つで8割以上を占める。 これらの罪を犯す受刑者は「これが三度目」「五度目」など、累犯が多い。「負の回転扉」と呼ぶ。 独りでポツンが嫌なのか、平均50代、80代の高齢者もいる。 最近まで、92歳の受刑者がいたというのも驚いた。 冤罪により半年近く拘置所に勾留された経験を持つ元厚生労働事務次官の村木厚子さんが、「現代社会の中で生きづらさを抱えた人が、自分の弱さもあって逃げ込んだ場所が刑務所ではないかた思います」と語ったそうだ。 弱さからくるものだけだとしても、そうならないようできることはなんだろうと思った。
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