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はなればなれに 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2023/02/25 |
| JAN | 9784102402719 |
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はなればなれに
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商品レビュー
4.6
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
誰が読んでもおもしろいであろう、エンタメ性に優れた、サスペンス・ノワール小説である。 プロフェッショナルな犯罪者の活躍でなく、うだつの上がらない前科者たちのドタバタ犯罪劇である。 ずさんな計画が、場あたり的に変更され、さらに窮地に陥っていく。 このタイプの犯罪劇は、わたしの好物である。 「持たざる者」たちが、愚かながらも、不条理な人生に食らいつき、結果、破滅していく。 「ここではない何処か」を求める若者たち(と中年、老人たち)が、もがいた末に敗北する物語である。 --- それぞれの思惑の違いにより、それぞれが持つ情報が食い違う。 その結果、ある者の行動が、ある者にとって不可解な状況を生む。 これが基本構造である。 それを表現するために用いられているのが、視点人物を切り替えながらの、三人称文体。 章の中でも、視点人物を変えることもある。 ひとつのシーンのまとまりの中では、基本的に、ある人物の視点が取られるが、他の人物の動きや心理も描かれる。 とっ散らかった印象になっていないのは、内心の独白の記述が少ないためだろうか。 各キャラクターの土台は、二面性を持たせながらも、類型的な性格・欲望の範囲だといえる。 しかし、そのぶん、読者には飲み込みやすく、楽しみやすい。 そのバランスが優れている。 以下、キャラクターの内面描写において優れている点を備忘録。 ⚫︎皿洗いの老人に、将来の自分の姿を重ねて、スキップの胸中に怒りが湧き起こる。 冒頭と、犯行後にも、このシーンが訪れる。 この怒りは、この物語の根幹の原動力である。 ⚫︎建設中の住宅街の、誰かの家のフロントポーチで、エディとカレンはキスをする。スキップを裏切ることを決める。 「すべてのはじまりは、…建設中の家のフロントポーチだった。あの家を誰が買うにしろ、そのほんの一部だけは、いつまでもエディとカレンのものだ。」 しかし、ロマンチックな恋の誓いも、緊急時の気の迷いであり、若気の至りでしかない。 ⚫︎アウトローな生き方に踏み出せなかったカレン。 カレンの決意と心の平安が、エディに伝染する。 エディは、「スキップの相棒」でない自分に気付き、「生まれてはじめて自分自身になった。」 しかし、自首した後に待ち受ける人生において、この瞬間の心持ちを保ち続けられる保証などない。 ⚫︎アリバイ作りのために、AA(アルコール依存者の自助グループ)に参加し、思いがけない涙が溢れ、実直に生きることを決意したウィリー叔父。 彼の決意が、本物であるのか、今後も揺るがないのか、それは誰にもわからない。 ⚫︎金を手に入れられるかという、損得の判断よりも、大金の存在そのものを確認したいという好奇心によって、理性的でないと自覚しながらも動いてしまうビッグ・トム。 植物と猫を育て、安寧な暮らしをしていたはずの前科者のなかに、どうしても残り続ける、金を掴むスリルへの欲求。 ⚫︎はした金を手に入れるが、一晩の博打で、むしり取られ、翌日には、銃撃戦により、死んでしまうスキップ。 このシーンのテンポの早さと、あっけなさが、スリリングで、読む手が止まらない。 物語の結末としては、アウトローな生き方は必ず頓挫し、正直で実直な生き方を選んだ者は、ともかく生きながらえる事になる。(かといって、本当に更生するのかはわからない) 「ここではない何処か」を求め、アウトローな道を選んでも、社会の前に敗北する、という物語の基本構造である。
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元々はゴダール監督により映画化されたものらしいが、邦訳は初めて。 20歳過ぎの前科持ちの若者2人と夜間学校に通う17歳の女子が主人公。女子が住んでいる叔母の家の良からぬ大金を手にしようと画策するのだが、、主人公だけでなく、登場人物の心理描写がとてもリアルで、入り込んでしまった。
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1958年の作品、1964年にはフランス、ヌーヴェル・ヴァーグの旗手ゴダール監督により映画化された。 邦題「はなればなれに」は日本公開当時の題名。 (巻末の解説より) 表に出ない大量の紙幣の存在を知った、スキップ、エディ、カレン 三人の若者が自己の境遇に飽き足らず無謀な行動に出...
1958年の作品、1964年にはフランス、ヌーヴェル・ヴァーグの旗手ゴダール監督により映画化された。 邦題「はなればなれに」は日本公開当時の題名。 (巻末の解説より) 表に出ない大量の紙幣の存在を知った、スキップ、エディ、カレン 三人の若者が自己の境遇に飽き足らず無謀な行動に出る。 そこには、若者が健全な夢を見られない、アメリカ社会の問題が背景にある。 他にも主要な登場人物がいるが、誰一人事態を全て把握している人はいない。 誰もが自分の知り得る範囲のみが、あたかも全体かのような理解で、物語が動く。 ミステリーとはひと味違って、《文学的》な香りすらする。 少し特別な読書の時間でした。
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