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死神の棋譜 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2023/02/25 |
JAN | 9784101284248 |
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死神の棋譜
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死神の棋譜
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商品レビュー
3.6
7件のお客様レビュー
矢に結び付けられた詰将棋、過去に起きた失踪事件、磐、麻薬、北海道、全ての出来事が上手くハマっていく終盤は面白い。帯の〝究極の将棋ミステリが放つ、命懸けの勝負と謎、そして衝撃のどんでん返し!〟に偽り無し。
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※このレビューにはネタバレを含みます
将棋は知らんし……と敬遠していたが、次を読ませる展開に乗せられて一日で読んでしまった。 さすが奥泉の筆力。 例によって例の如く冴えない中年男性が語り手だが、クワコーシリーズのユーモアよりは、ややシリアス。 というか暗い。 もともと奥泉光って、たぶん根が暗い、というかペシミスミティック。 それを糊塗するのが、ジャズや音楽や落語や将棋やミステリやといったカルチャー全般であって、糊塗されて初めて面白くなるのだ。 希望を謳う根底にある悲観という点では、手塚治虫や藤子・F・不二雄や宮崎駿や富野由悠季や押井守や庵野秀明に通じると思う。 で、本作、「バナールな現象」「シューマンの指」を思い出す、暗さというか陰惨というか遣り切れなさが横溢していて、……そこが好きなんだ。 中盤くらいか? 字の文に「かたる」と、ひらがなで出てきて、ちょっと気になると思っていたら、まさか終盤そんなふうになるとは……。 また字の文の面白みという点では、棋士らしい「寄せてみる」とか「投了しそうだ」という言葉遣いが、いい。 幻想場面へのシームレスな描写の移行も奥泉の筆力だが、ミステリの枠でも高水準の驚きを齎してくれるのも、筆力というか知性に裏打ちされた奥泉のサービス精神。 そしてその根底にはペシミズム……(負け=少しだけ死ぬ)。 いつものロンギヌス物質は登場しないが、いわゆる「鼠的人物」「鼠性」とか「かたる」とかが現れ、同時に将棋という極めて数学や真理探究に近い「魔」に魅入られた人物たちの、挫折や失敗や裏技や懊悩が描かれる、高水準の人物ドラマでもある。 こりゃ幾重にも美味しい小説だ。
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幻の将棋をめぐる、ある意味狂気の物語。視点人物である主人公が途中から半ば狂っているので、どこまでが現実でどこから夢、妄想なのか境界がつかめない。それでいて物語にはぐいぐい引き込まれて行きます。 解説でも書かれていますが、映像化されると面白いかも。
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