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歌集 せかいの影絵
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歌集 せかいの影絵

松本典子(著者)

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歌集 せかいの影絵

定価 ¥2,420

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 短歌研究社
発売年月日 2023/02/01
JAN 9784862727299

歌集 せかいの影絵

¥220

商品レビュー

5

2件のお客様レビュー

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2023/12/06

張飛さんのレビューを拝見して知った本です。 張飛さんありがとうございます! とても素敵な歌集でした。 勉強になる歌が多かったと思います。 図書館にリクエスト票を出して借りた本ですが、購入してもよかったと思いました。 私がいいと思った連作ごとに歌を記します。 ただただ、美...

張飛さんのレビューを拝見して知った本です。 張飛さんありがとうございます! とても素敵な歌集でした。 勉強になる歌が多かったと思います。 図書館にリクエスト票を出して借りた本ですが、購入してもよかったと思いました。 私がいいと思った連作ごとに歌を記します。 ただただ、美しいと思った歌 <月夜といふ濃紺にひたすガラスペンのねぢれの尖からひらかれる秋> <ひいやりと凛しい秋のガラスペンで音符を綴るのだらう あなたなら> <くぐもれるハーブの音いろ「亜麻色の髪の乙女」に混じる窓の雨> <翡翠いろ青磁いろ瑠璃いろの実の宇宙もろとも野ぶだうを摘む> <春はうすい金いろ秋は琥珀いろ歳月は花蜜の壜にとろけたり> <ひと匙はどの蜜をあつめて逝く蜂のきらめきパンに滴らせゐつ> <キッチンカーにじゆわつと油くぐる鶏のスパイスの香に濃くなる夏が> 震災に関する歌 <ひと盛りのごはん、ひと椀のみそ汁に立ちのぼる湯気ほどの生きがひ> <ふすま、たたみ膨らんで重したつぷりと雨を家族のおもひでを吸い> 本に関する歌 <『宮本輝全集』を購ひ揃へたり青が散る春の初月給から> <手触りへのこだはり『舟を編む』に知り辞書を離りし指がうづきぬ> <シャーロック・ホームズは留守 ベーカー街221Bに名刺残し来つ> <春の昼 カミュの『ペスト』をひもとけば死を呼ぶネズミが走るふたたび> <詩、画集、ペーパーバック その人の素顔のような書架をめぐりぬ> 三浦春馬さんを偲ぶ歌 <しばゐをやめて逝つてしまつた体からはぐれた薄いシャツ冷えてゐて> <きみの身体にきみのたましひが宿つてゐた日々奇跡のやうな> <レコード盤裏がへしそのSIDEーBを聴きたかつた 夭くして逝くきみの> ウクライナの人たち <女なるウクライナ兵の髪をかざる向日葵をおもふ桜あふぎて> <こゑもなく静かに涙こぼし戦禍のどの子もこどもの顔をしてゐない> <とりすがつて泣く姿おもひ描きつつ仕掛けたのか、地雷を、亡きがらに> <ひび割れたスマホで必死にさぐる日の戦況がすべてフェイクだつたら> 亡くなられた妹さんの歌 <ひつぎの母へ 少年はこゆびに絡ませた赤い毛糸を百合の茎へと> <ことし早咲きのさくらの何が不思議だらう いもうとが先に逝く世の中で> <生き写しのゆびで奏でるピアノこそたましひの永久機関と思ふ>

Posted by ブクログ

2023/10/29

歌人、松本典子の第四歌集。著者は馬場あき子に師事して短歌を学び第46回角川短歌賞を受賞。 NHK短歌に載っていた著者の作品がとても良くてこの歌集を読んだ。身近な人の死や戦争、コロナ禍など重いテーマについて詠んでいるが、あとがきに書いているように悲しみの先の光を追い求めていくよう...

歌人、松本典子の第四歌集。著者は馬場あき子に師事して短歌を学び第46回角川短歌賞を受賞。 NHK短歌に載っていた著者の作品がとても良くてこの歌集を読んだ。身近な人の死や戦争、コロナ禍など重いテーマについて詠んでいるが、あとがきに書いているように悲しみの先の光を追い求めていくような歌集だと感じた。若くして亡くなった三浦春馬への追悼の短歌もあった。 この歌集の短歌をいくつか紹介したい。 “秋はいつも直滑降でやつて来るゆびのさき朝の水がつめたい” “スケボーで跳べば影さへ地をはなれ逆光にきみの黒きシルエット” “突けば飛び散る水風船のかなしみを突かれねば黙しゐつ被災のだれも” この短歌は2019年の度重なる台風で被害を受けた著者の故郷、房総について詠んだ短歌。 “STAY HOME の呼びかけに取り残されつ春雷に家を持たぬ人たち” コロナ禍を詠んだ歌。 “胸ぬちで一(イー)、二(アー)、とチョコを数へゐむ趙さんはいまレジ打ちながら” 日本で仕事をしている中国の人を詠んだ歌。気持ちがほっこりする。 “レコード盤裏がへしそのSIDE-Bを聴きたかつた 夭(わか)くして逝くきみの” 三浦春馬を追悼する歌。 “秋のさやかな滑走路見ゆ ガラスペンの尖(さき)を便せんから離すとき” 著者の歌集を読んでみたいと思うきっかけになった歌。ガラスペンのペン先を飛行機に見立てていてスケールが大きいとても好きな歌。 “「爆撃が聞こえない」手話で訴へるひとのゐて酷(むご)し戦はどこまでも” ウクライナへのロシアは侵攻を詠んだ歌。 “ことし早咲きのさくらの何が不思議だらう いもうとが先に逝く世のなかで” がんで亡くなった妹さんを詠んだ歌。

Posted by ブクログ