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2035年の世界地図 失われる民主主義 破裂する資本主義 朝日新書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
| 発売年月日 | 2023/02/13 |
| JAN | 9784022952059 |
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2035年の世界地図
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商品レビュー
3.2
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※このレビューにはネタバレを含みます
エマニュエル・トッド 我々は、民主主義が消滅する、という傾向の中にいる。 民主主義では自由と平等があるはず。 だが、不平等の度合いは年々高まっている。 もともと民主主義が広まったのは識字率の向上とセット。 だが、より教育格差が進み、かつてはほとんどの人が読み書きはできるが他のことは知らない状態だったのが、今では30%程度の人が高等教育を受けており、20-30%の人が初等教育、という教育の階層化が生まれ、不平等の感覚が強まる。 民主主義の制度はあるが、システムはリベラルな寡頭制になっている。(実際に社会を動かしているのはごく少数のエリート(政治家、財界、官僚、メディアなど)であり、庶民の意思が本当に反映されているわけではない状況) ポピュリズム政党が台頭しても、彼らの声を聞くことなく、政治が進んでいる。人の意見を聞くということができていない。 権威主義体制の方が良い?中国は、内的にも平等主義×権威主義というアイデンティティを家族制度からも持っている(男性が強いが、兄弟には平等に分ける)など。 ソ連で共産主義が崩壊したのは、高等教育を受けた人が25%超えたからでは?と著者は考えてる。 グローバル化。もしグローバル化から抜け出したいなら、先進国の人々は、サービス業から、工業での生産者に戻らなきゃいけないが、それは可能か?は疑問。 現在の紛争について。第一次世界大戦とは似ている部分もあるが、異なる部分もある。第一次世界大戦の時、先進国においては、産業も人口も増加していた、しかし今はアメリカ・イギリスを除いては減少の傾向。さらに、今起きているのは、核兵器の脅しを使った本当の戦争。 そして西洋では、超個人主義と社会の細分化が起きており、人々は家族や自分の生活のことを考えるが、民族・国家のことはあまり気にしない。これはロシアも同じ。だから、国民が参加したくない文脈で国家間の争いが起きている。 また、インド・トルコなど新興国・発展途上国の存在感も増している。 インドは元々宗教的にカースト制度があり、平等性の意識は弱い、またかつて西洋に植民地にされていた背景もあり、西洋とロシア・中国の戦いになった時、西洋につく、とは言い切れない。 マルクス・ガブリエル コロナ禍のロックダウンは、健康被害が思ったより小さいと分かってからも厳しかった。これは民主主義を損なわせる危険があった。また、日本では、国境の封鎖が行われたが、これは誤った対処であり、ナショナリズムの増大に貢献したと考えられる。グローバリゼーションよりも、国民国家に回帰した一面があった。 危機の時代だからこそ新しい啓蒙が可能であり、アダムスミスが資本主義は共感によって回ると、倫理と資本主義は両立する、とした、ところに、新しい倫理に戻らなければいけない。 ソーシャルメディア上では、自由民主主義の水準に達するような会話をすることはできない。また、ソーシャルメディアにおいては、人間性を見ることができず、相手をアイデンティティだけでざっくり見る感じになるし、人々が個人としてではなく、階級や職業の塊として見られるようになる。 本当に重要なことは、人と人との出会いの場で起こる。 デジタルは多くのエネルギーを消費するので、未来では別の形になっているだろう。 興那覇さん・市原さん コロナ禍では、誤情報を拡散しないため、という理由で言論の自由が弾圧されたり、が起きた。 ポピュリズムが広がっているのは、民主主義とニヒリズムの折衷案的な感じ。俺も、俺の周りも大した人じゃないけど、俺たちの指導者だけはすごいんだ、だからトランプさんガンガンやって!みたいな感覚。 コロナ禍で日本でロックダウンがされなかったのは、政府が国民を信用していたから。自粛でも、みんなやらないだろう、という感じ。 歴史について、今まで我々は歴史に学んできたが、一方で新しい時代すぎて反映できない部分もある、また人々が常に口伝されるものというよりは、何か困った時にだけ検索して参照するものにしているから、微妙な感じはするかも。 新興国は重要だが、新興国という呼び名自体先進国に追いつこうみたいな気がするけど、もうみんなスマホ持ってるし、文化や考え方、目指してるものも違うからね〜。 日本も、自分たちがアジアの唯一の先進国であるという考え方はやめて、実習生の問題でもそういう感じだけど、お手伝いに来てもらっている、と考えた方が良い SNSは抑圧にもなるが、解放にもなる。一方で偽情報の方が真実よりも6倍広まるのが早い、というように、人々の注目を集める過激なものが拡散される傾向もある。違う意見でも免疫つけるために受け入れとこう、みたいな思想が重要なのでは?と著者は考えている。
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いまだ20世紀と変わらない西洋の独善を体現したようなアタリは論外としても、4名の「西洋」知識人達の議論には特に目新しい視点がみられない(トッドもこの時点では露ウ戦争へのスタンスを明確にしていない)。唯一ミラノビッチにはやや未来に開かれた現実主義のようなものが感じられたくらいか。 ...
いまだ20世紀と変わらない西洋の独善を体現したようなアタリは論外としても、4名の「西洋」知識人達の議論には特に目新しい視点がみられない(トッドもこの時点では露ウ戦争へのスタンスを明確にしていない)。唯一ミラノビッチにはやや未来に開かれた現実主義のようなものが感じられたくらいか。 一方で、その後を受けた日本の論者達の議論には共感する部分が多かった。特に小川さやか氏の途上国やインフォーマル経済に視点を置いた議論には、世界の広さや本当の多様性について考えさせられる。
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