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村田エフェンディ滞土録 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2023/01/30 |
JAN | 9784101253459 |
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村田エフェンディ滞土録
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商品レビュー
4.4
15件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
―― 大満足の222頁。 久し振りに溢れるように泣いた…西武新宿線の車内でね。ええ。 自分は世界を知らないなぁ、と思いながらも頑張って読む。もっと真面目に世界史に取り組んでおけばよかった、って後悔は何度も何度もしています。これからもしていくことでしょう。勉強しろって? いやぁ…ねぇ? 19世紀末のトルコを舞台に、日本人留学生村田の日常を…と思いきや、中盤から物語は飛翔し、民俗学的な怪しさを孕みながら戦争を、理不尽を、その中で確かに息をするひととひととのつながりを、悲しく描き出してゆく。その波に心地よく揺られ、揺らされ…痺れるような若々しい痛みが芯に残る。 巧い。前半の瑞々しさはまさに青春のそれで、羽毛のような軽々しいユーモアが中東の空気を嗅がせてくれる。村田の帰国後は対照的に、じっとりと沈む物語を超えて、前半の煌めきが眩しすぎてもう、涙無しには。 2007年に刊行された小説が、あとがきにもあるように、2001年のパラダイムシフトを受けて書かれたそれが、より現実的に身に迫る刃になるというのは危機的な状況ではあろうけれど…いま読まれるべきだな、とは感じた。良い仕事です。 示唆に富むことばは沢山あった。 どうかこの小説も、純粋に小説として楽しめる日々を迎えられるように。 ☆4.8
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異文化交流とか異文化理解と言うと大袈裟なわりに浅薄な感じになってしまう。異国の人(に限らず他者)と関係を築くことは肩肘張るような特別なことではなく日常の延長なんだと感じた。国籍を越えたおつきあいの場合は、〇〇人という認識も必要ではあろうけど、その上で〇〇さんというように個として理...
異文化交流とか異文化理解と言うと大袈裟なわりに浅薄な感じになってしまう。異国の人(に限らず他者)と関係を築くことは肩肘張るような特別なことではなく日常の延長なんだと感じた。国籍を越えたおつきあいの場合は、〇〇人という認識も必要ではあろうけど、その上で〇〇さんというように個として理解することが、あたりまえだけど大事だなと改めて実感した。 その一方で、特に国際情勢が緊張感を増している時は国という概念は否が応でもつきまとうということも考えさせられる。いくら個人間で強いつながりを築いていても国同士の関係が悪化している場合は個人間の絆が断ち切られたり、時には不本意ながら殺しあうことになる可能性も生じてしまう。正に物語の終わりで村田が言っているように、国って何なんだろうというのは難しい問題だと思った。 自己と他者とか、他者との心地よい距離感とか、自己が属するコミュニティ(国)とかを考えさせられる点で、いつもの梨木さんらしい深いテーマの小説だと感じた。最後の章は胸に迫るものがあり二度読んだ。 余談だけど、コテンラジオで学んできたもろもろ(ギリシャ、ペルシア、ローマ、ビザンツ、オスマン、ヨーロッパ各国、と日本の維新とか日清日露戦争とか)の歴史の知識と結びつけながら読めたので、再読だけど登場人物たちの心の機微がイメージできて以前読んだ時よりかなり味わい深く読めた気がした。
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再読。9年ぶり。新潮文庫版ははじめて。 結末がわかっててもやっぱりないた。この年になって読むと「芯なる物語」のある村田がうらやましいと思った。あとがきを読んで、今の世界の情勢に思考が向かいうまく言葉にならない。
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