村田エフェンディ滞土録 の商品レビュー
1899年にトルコに留学した青年が出会う人々。理論だけでは説明できない神秘的な力や運命なんかについて、お互いの宗教や文化を尊重しつつも素直に語り合う彼ら。かけがえのない日々。 全文はブログで https://wp.me/pgG1ce-2be
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すばらしいという感想しか出てこなくて困った。留めておきたい言葉がたくさん、たくさんありすぎていちいち手を止めてしまう。「私は人間である。およそ人間に関わることで私に無縁なことは一つもない」「人は過ちを繰り返す。繰り返すことで何度も学ばねばならない。人が繰り返さなくなったとき、それ...
すばらしいという感想しか出てこなくて困った。留めておきたい言葉がたくさん、たくさんありすぎていちいち手を止めてしまう。「私は人間である。およそ人間に関わることで私に無縁なことは一つもない」「人は過ちを繰り返す。繰り返すことで何度も学ばねばならない。人が繰り返さなくなったとき、それは全ての終焉です」 『家守綺譚』の姉妹編ということで読んだけれど、『家守綺譚』とはまた違う、でも期待していた以上にずっとずっと深く、容赦なく、うつくしいものであふれていた。あとがきまで読んだあと、ため息が出た。
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昔は面白さが分からず、読み進められなかった本。文章から立ち現れてくる土地の空気感、人々の息遣い、土壁や動物や食物の手触り感が、あまりにもリアルに、まるで私自身の五感が刺激を受け取っているように感じられた。神は、人間とはありようの異なる存在、ただそれだけ、と言う霊媒師ハリエットの説...
昔は面白さが分からず、読み進められなかった本。文章から立ち現れてくる土地の空気感、人々の息遣い、土壁や動物や食物の手触り感が、あまりにもリアルに、まるで私自身の五感が刺激を受け取っているように感じられた。神は、人間とはありようの異なる存在、ただそれだけ、と言う霊媒師ハリエットの説明が不思議と腑に落ちた。
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「家守綺譚」の綿貫さんのお友だち 村田さんのトルコにおる頃の話。 相変わらず不可思議な感じやな。 異国って名前が似合う土耳古(トルコ)。 地理的にも、アジアとヨーロッパを結ぶ位置にある。 お稲荷さん、異国の神が暴れるとか、ええ感じ。 まぁ、怪異なんやけど、ファンタジーしてる! ...
「家守綺譚」の綿貫さんのお友だち 村田さんのトルコにおる頃の話。 相変わらず不可思議な感じやな。 異国って名前が似合う土耳古(トルコ)。 地理的にも、アジアとヨーロッパを結ぶ位置にある。 お稲荷さん、異国の神が暴れるとか、ええ感じ。 まぁ、怪異なんやけど、ファンタジーしてる! こういうとこなら、家守綺譚などで、現れる不可思議な事も起こりそう… お稲荷さんと異国の神が暴れるのも、ある意味文化交流! 異国の地で、異国の人らと語り合い… 何かええ感じやな。 お稲荷さんも、異国の神も仲良く帰国! あっ!ゴローおった! かなり、老犬なんかな? 鸚鵡と仲良くしてな! そういう世界、知らなくもないけど。あまりにも幼稚だわ。分かるとこだけきちんとお片付けしましょう、あとの大な闇はないことにしましょう、という、そういうことよ。(本文より) 西洋の合理性、論理性に一石を投じるって感じ。「無知の知」みたいな。 バタバタ観光やなく、ゆっくり出来るなら、トルコもええかも? 凄い日本贔屓みたいやし。 暑そうやけど(^◇^;) 鸚鵡、驢馬、希臘、猶太、羅馬、欧羅巴、埃及… 地名とかは、漢字…ちと、難しい…(・・;)
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めちゃくちゃよかった…… 読み終えた後、ゆっくりもう一周噛み締めて読んだ。 トルコへ留学していた考古学者の村田と、下宿先で出会ったいろんなものの友情(あえてこの言い方をさせてもらう)の、物語。 ずっと不穏な空気は流れていたのだけれど、前半と後半の対比があまりに鮮やかで後半はほろ...
めちゃくちゃよかった…… 読み終えた後、ゆっくりもう一周噛み締めて読んだ。 トルコへ留学していた考古学者の村田と、下宿先で出会ったいろんなものの友情(あえてこの言い方をさせてもらう)の、物語。 ずっと不穏な空気は流れていたのだけれど、前半と後半の対比があまりに鮮やかで後半はほろりと。鸚鵡〜〜。そこで「友よ!」はないてしまう。 過去があるから現在があって、過去は、想いはモノに宿るのかもしれない。 戦争も革命も苦しいけれど、国を憎まず、それぞれの信じるものをもち、友情をもつことはできる。 「家守綺譚」と世界が共有されているようなのでそちらもすぐ読む
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「家守綺譚」の姉妹編。 「家守綺譚」に出てきた村田氏が主人公の一冊です。 梨木氏の小説はどれもそうなのだけど、淡々とした語り口なのに、気づけば止まらずに読み切ってしまう魅力と力強さがあって、この作品もそうした小説の一つです。 世の中がだんだん焦臭くなってきている今だからこそ、...
「家守綺譚」の姉妹編。 「家守綺譚」に出てきた村田氏が主人公の一冊です。 梨木氏の小説はどれもそうなのだけど、淡々とした語り口なのに、気づけば止まらずに読み切ってしまう魅力と力強さがあって、この作品もそうした小説の一つです。 世の中がだんだん焦臭くなってきている今だからこそ、心により強く響いた作品でした。
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100年前以上前のトルコに留学した日本人の話。 下宿先に、イギリス人、トルコ人、ドイツ人、ギリシャ人がいて、彼らの交流や、神々の神秘的な話などが面白い。けど、時代が時代、世界大戦に入り最後は下宿先の友人達が亡くなってしまうことを手紙で知るのが悲しかった…。最初に登場したオウムが、最後に村田のいる日本に来るところが良かった。
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「家守綺譚」は読まずにそのスピンオフのこれを読んだ。人名と国名(漢字表記)がたくさん出てくるので混乱してなかなかスムーズに読めず、読み終えるのに随分苦戦してしまった。最終章の「18 日本」を読んでやっと、この小説を読んだ甲斐があったと思えた。何より鸚鵡がいい雰囲気を出してて可愛い...
「家守綺譚」は読まずにそのスピンオフのこれを読んだ。人名と国名(漢字表記)がたくさん出てくるので混乱してなかなかスムーズに読めず、読み終えるのに随分苦戦してしまった。最終章の「18 日本」を読んでやっと、この小説を読んだ甲斐があったと思えた。何より鸚鵡がいい雰囲気を出してて可愛い。そしてラストはちょっと悲しい。
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家守綺譚からの繋がりでトルコ滞在中の村田視点。 やっぱり不思議なことが起こる。 このシリーズ手元に置きたいくらい好み。 ゴローが息災なだけで満足だし、ラストの鸚鵡の一声には村田と一緒に泣いた。
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何か特別派手なことが起こるわけではないのだけれど、人種も国籍も宗教もちがう登場人物達が織り成す物語の言葉のひとつひとつが胸にささる。 トルコがまだオスマン帝国の時代、第一次世界大戦が始まる前の時代に、バックグラウンドが違う人達が一緒に暮らすのは、現代の何倍もの苦労があったのだろうと思う。 その中で完全にお互いのことが理解できるわけではないけれども、お互いの文化を尊重しあって生活する登場人物たちはすごく素敵だと思うし、私もそうありたいと思った。 ディミストリが言うように、私たちは人間で、およそ人間に関わることで、私たちに無縁なことは一つもないのだから。
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