刀伊入寇 藤原隆家の闘い 角川文庫

葉室麟(著者)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2023/01/20
• JAN: 9784041134108

商品レビュー

2024/09/13

日本史Bで平安時代を習った記憶を頼りに読みました。所々に史実解説が加えられ、時代背景や和歌に込められた心情などがよく分かり興味深かったです。
鬼や呪詛、陰陽師、祈祷などなど半ばSF小説を読んでいるような気分でした。

2024/07/26

葉室さんがこんな平安貴族を主題にした作品をかいていたとは。
朝廷における貴族の権利争いの卑怯さは既に完成系を見せている一方で、武具が進化していないので戦闘はレベルが低い。このアンバランスが後の武家社会との違いないだろうな。
そんな中で敗者を美しく称える雅の心に日本らしさを定義したところはやはり葉室作品だった。
ただ、名前が似ているせいか、何故か読むのに時間がかかる一冊だったな。

2024/05/14

北九州に現れた異国の襲撃を撃退した藤原隆家の英雄譚。前半は兄の伊周、叔父の道長、花山法皇などとのエピソードが実際の話に基づいて描かれている。後半は刀伊が攻めてきて迎え討つ。今年の大河ドラマは紫式部を中心とした平安時代中期なので、人間関係が割とスッと入ってきた。それにしても刀伊の入寇は大事件だ。隆家はもっとヒーロー扱いされていい。もっとも隆家はそんなこと望んでいないだろうが。