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普通という異常 健常発達という病 講談社現代新書2692
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2023/01/18 |
| JAN | 9784065305386 |

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普通という異常 健常発達という病
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商品レビュー
3.1
34件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ほとんど無知の状態でこの本を手に取ったので、意外とも思える方向に話が進んで不思議だった。哲学、文学、絵画、アート、芸能などからも根拠を引っ張ってくるような感じなので、真に理解するには読者にも幅広い知識が必要なのではないかと思う。 対人希求性や精神鑑定の話、ドーパミンの移行、ベーシック・トラストなどの話は興味深く読めた。 第三章まではそうやってついていくことができたけれど、途中からテーマが変わったように感じられ、話は飛躍していき、読みにくくなっていった。結論があやふやに思える。 人間のことを知っていこうとすればするほど、人間のことが分からなくなっていく。そんな感覚にもなった。でもここに生きている私はたしかに存在していて、自分や他者のことを知ろうとしていることの面白みを感じる。それこそすごく人間らしい営みのような気もする。
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「発達障害とはどういうものか?」という内容だという認識で読み始めました。 そういったことの解説もあるのですが、もっと踏み込んで、「そもそも人間の欲求ってどのように生じるのか?」といった哲学的な問いから「普通の人って何なんだろう?」というところに及んでいて、とても勉強になりました。
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普通とはなんだろうかという問いの一つの解釈として精神科医の視点で解説し問題的提起をする。 発達障害は年々増加傾向となり、直近の厚生労働省の令和4年(2022年)「生活のしづらさなどに関する調査」によれば、医師から発達障害と診断された人の推計数は約87万人で、前回(平成28年、20...
普通とはなんだろうかという問いの一つの解釈として精神科医の視点で解説し問題的提起をする。 発達障害は年々増加傾向となり、直近の厚生労働省の令和4年(2022年)「生活のしづらさなどに関する調査」によれば、医師から発達障害と診断された人の推計数は約87万人で、前回(平成28年、2016年)の約48.1万人から倍近く増えている。現在(2025)においても増加傾向であることは揺るがないだろう。 さて、本著は発達障害ではない健常者という普通の人について焦点を合わせた内容である。普通とはどういう状態かを本著では解説している。現代において、特にスマホやSNSが大きく発展し承認欲求や同調圧力による生きづらさが記載されている。生きづらさは様々であり、普通という異なる別の普通の環境が同時に存在したのであれば、その普通に耐えられない普通の人もいるということなのだ。 発達障害も健常発達(普通の人)も立場や環境や周囲の人が異なれば変わるのではないかと私は思う。発達障害は行動障害なども合わさることがあるので、普通の人とは異なる点もあるかも知れないが、普通という人も他人軸で生きる依存のような生きづらさを抱えており、両者に違いはあれど、普通と呼ばれる人も一つ状態が異なれば精神疾患を発症したりすることだろう。発達障害は生まれながらの障害または特性だ。発達障害も普通も優劣は無く、発達障害がある人も普通と思う人もあまりその言葉に縛られず、自分らしく生きることが大切だと私は思うのだ。発達障害も普通も精神的な疾患もそれは状態であり、自分の今いる現在位置がわかるコンパスや地図のようなもので、診断名がついたのであればその診断名からどうやって自分だけの人生設計を軌道修正すればいいのだ。普通の人も承認欲求や同調圧力やらしがらみ等、精神疾患になる前にその環境から脱出し自分の人生設計に向けて軌道修正すればいいのだ。 幸い現代の世の中はお金があろうがなかろうが自由で保障された日本である。私やあなたにとっての人生設計をするにあたって診断名の有り無し問わずどう前へ進むべきか自分なりに思索してみると良いだろう。答え合わせは歴史の古典から学ぶといい。それらには人生を賭けて悩み抜いた知恵が込められている。それも一つの普通への解釈だろう。発達障害は現代病ではない。普通も同じだ。何千年前からも変わらない。ただ名前が付いて当事者が生きやすくするためのサポートがあるだけなのだ。それらの支援を充分に普通の人も活用し自分自身に向き合うとよいだろう。 普通とは何かという一つの視点と解釈が得られる本である。
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