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ぼくはなにいろ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2023/01/14 |
JAN | 9784093866675 |
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ぼくはなにいろ
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様々な生き辛さを抱えて生きている若者が、その生き辛さ故に惹かれ合い、繋がっていく。 交通事故で大きな傷を負ってしまい、それを隠すように、人と極力関わらず静かに生きる祥司。ある日、行きつけの居酒屋で美しい女性千尋と隣り合わせになる。その千尋も中学年のときの男子生徒の心ない噂話に傷つ...
様々な生き辛さを抱えて生きている若者が、その生き辛さ故に惹かれ合い、繋がっていく。 交通事故で大きな傷を負ってしまい、それを隠すように、人と極力関わらず静かに生きる祥司。ある日、行きつけの居酒屋で美しい女性千尋と隣り合わせになる。その千尋も中学年のときの男子生徒の心ない噂話に傷つき男性と上手く接することができない。祥司は自分のことが千尋にバレないように、そして深入りしないように注意深く接する。 そして千尋の地元では妹の絵美が不登校になり、毎日のように文房具屋で時間を過ごす。そしてそこに毎日、学校のことを伝えに喋ることにできない同級生清正がやってくる。 文房具屋の息子で店員の孝志朗も将来に希望が持てず傍目には分からないが悶々としている。 そして祥司の中学の同級生であり今は同僚の崎田。 みんなそれぞれ傷つきながら、だからこれ以上傷つきたくなくて、周りと微妙なバランスを取りながら生きている。 「まるでやじろべえのようなぎりぎりのバランスで成り立っている」という表現にドキっとした。これは崎田のことを表すときに使われていた文章だけど、登場人物全てこんな感じなんだろう。 若くして生きることを諦めかけている祥司や絵美や崎田。 なんとかしようと藻搔く千尋や清正や孝志朗。 読んでいて心がヒリヒリする場面が多かったが、そこここに希望が見える展開にホッとしながら、先が気になって一気に読んだ。 自分の考える自分の色、人から見た自分の色、違がって当たり前。でも、人の目は気になる。気にならない人なんていない。 全て否定しないで、自分だけの色を見つけて生きていってほしい。 もう少し、登場人物を掘り下げて描いてもいいかな、とも思ったが、肉付けは読む人の想像でいいのかもしれない。 希望の見える終わりだった。
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こころに抱えたトラウマやコンプレックス。 人間の中身や外身について、多少なりとも悩んだことは、誰でもあるんじゃないかな。 私は、幼いころは割と外身を、大人に近づくにつれ中身を悩んできた気がする。いや、逆だったかな。 それらの悩みは、いつの間に薄らいだんだろう。 この小説を読んで感...
こころに抱えたトラウマやコンプレックス。 人間の中身や外身について、多少なりとも悩んだことは、誰でもあるんじゃないかな。 私は、幼いころは割と外身を、大人に近づくにつれ中身を悩んできた気がする。いや、逆だったかな。 それらの悩みは、いつの間に薄らいだんだろう。 この小説を読んで感じたのは、自分を受け入れてくれる存在の大きさだ。 痛みや苦しみは、本人でなければ分かりえない。 閉ざした心を開くのは、かなり困難なこと。 でも、想いがあれば、通じあうことができるかもしれない。たとえ時間がかかっても、心のドアをノックし続けたら、いつかその想いは届くと、読み終えた今なら、信じることができる。 苦しかったが、だからこそ、それぞれが悩みを乗り越えようと一歩踏み出した瞬間に立ち会えて、本当によかった。
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