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同調者 光文社古典新訳文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 光文社 |
| 発売年月日 | 2023/01/11 |
| JAN | 9784334754730 |

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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
読書会課題本。内容は人物造形が丁寧でとても面白く読めた。ただ翻訳がいただけない。ところどころにキリスト教用語の用例の誤りやキリスト教史について明らかな事実誤認に基づいた注が付いていたのが非常に残念だ。
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原著1951年発表。 私が高校生の頃、アルベルト・モラヴィアの作品がハヤカワ文庫NVで何冊もラインナップされていたが、今は全部絶版で、邦訳は光文社古典新訳文庫の2冊以外は古書で入手するしかないようだ。1990年に物故するまでは20世紀の巨匠として賞賛されていたのに、死後は本国...
原著1951年発表。 私が高校生の頃、アルベルト・モラヴィアの作品がハヤカワ文庫NVで何冊もラインナップされていたが、今は全部絶版で、邦訳は光文社古典新訳文庫の2冊以外は古書で入手するしかないようだ。1990年に物故するまでは20世紀の巨匠として賞賛されていたのに、死後は本国イタリアにおいてすらほとんど忘れられている作家。 本作もなかなかに重厚な小説である。人間の心の機微にぐっと入ってゆく描写は緻密で見事。描写がそのように濃厚であるため、ストーリーは波乱のある「面白い」話なのに、ゆっくりとずっしりとした時間が流れてゆくような小説「時間」が呈示される。そのため多忙な情報化社会の現在から見ると、「まったりしすぎている」と思われ忌避されてしまう傾向はあるのかもしれない。 三人称形式の小説だが、主人公マルチェッロの心の綾に非常に深く根ざしたまま描写が続き、彼が自分自身のことをいかに意識し、「規定する」かが重要な文学要素となっている。そのような自己意識によって、彼の人生の方向は定まってゆく。 そのような重いリアリズムが小説読みの快楽として提供される、優れた作品である。 ちなみに邦題の「同調者」というのは原語でIl Conformista、ムッソリーニのファシズム政権時代に、主人公自身が、思春期に殺人を犯した自己像として刻印する「異常性」からのがれるために「正常性」「ふつう」を求めた結果、当時の人びとの動向に「同調」してファシズム側に身を寄せていくという姿を意味しているようだ。
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イタリアの作家モラヴィアの長編。日本ではベルナルド・ベルトルッチの『暗殺の森』の原作といった方がああ、という方は多いのではないだろうか。 映画とは若干の異動はあるものの、骨格は同じでムッソリーニ政権下のイタリアにおいて秘密警察だったマルチェッロを主人公とした小説。 人と異なること...
イタリアの作家モラヴィアの長編。日本ではベルナルド・ベルトルッチの『暗殺の森』の原作といった方がああ、という方は多いのではないだろうか。 映画とは若干の異動はあるものの、骨格は同じでムッソリーニ政権下のイタリアにおいて秘密警察だったマルチェッロを主人公とした小説。 人と異なることを恐れて政権に同調すること、普通であることを求めてファシストとなったマルチェッロが亡命活動家の暗殺命令を受けてからのフランス・パリへの紀行、イタリアへの帰国、ファシズム政権の崩壊に至る中での彼の心の動き、変わらなさを主人公の内面を反映したような第三者の視点から描く。 淡々とした筆致でサスペンス的な展開もあるのでどんどん読めてしまうが、映像的でエロチックな評価などが目を見張る。数多くの映画監督が彼の小説を映画化していて、日本語訳がもはや手に入りにくいことが残念。今回を契機に色々と復刊されることを願う。特にゴダールが映画化した『軽蔑』は池澤夏樹編集のシリーズに入っているようなので、ぜひ読んでみたい。 映画監督のパゾリーニが友人だったというのも初めて知った。ますます興味深い作家である。
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