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上野千鶴子がもっと文学を社会学する
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2023/01/10 |
JAN | 9784022518781 |
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商品レビュー
3.4
5件のお客様レビュー
上野氏が書いた書評集。雑誌や単行本、文庫本での書評31点。時期は2001年から2022年くらい。2000年に「上野千鶴子が文学を社会学する」という本がでているので、今回は題名に「もっと」が入っている。 2011年「河出夢ムック 文芸別冊 梅棹忠夫~地球時代の地の巨人」で書いた「...
上野氏が書いた書評集。雑誌や単行本、文庫本での書評31点。時期は2001年から2022年くらい。2000年に「上野千鶴子が文学を社会学する」という本がでているので、今回は題名に「もっと」が入っている。 2011年「河出夢ムック 文芸別冊 梅棹忠夫~地球時代の地の巨人」で書いた「妻無用論」から半世紀をへて という冒頭の一文が梅棹忠夫氏についての文。 実は梅棹忠夫氏の本は1冊も読んだことはなく、確か中国あたりに民族調査に行った人、くらいの知識なのだが、梅棹氏は50年代にその著作で「妻無用論」を唱えたというのだ。50年代は料理はもとより衣服も自分で縫う時代だったが、やがては料理も衣服も店で買う時代になる。そうすれば妻は無用だ、と述べたようなのだ。そうなると家族は解体する方向に行き、夫となり妻となる必要はなくなる。しかしそうなっても男女のあいだに「ほんとうに人間的な愛情にみちた交渉をもつ」ためには「社会的な同質化」はさけられない、と予見したという。 梅棹氏になんだか興味がわいてきた。 2011.6月 「女の、女による、女のための下着をなしとげた『革命家』」「北國文華第48号」 下着デザイナー鴨井洋子さんについて。 上野氏自身のことは、鴨井さんになぞらえて、私のやってきた女性学は、女の、女による、女のための学問、と書いている。 2022.4.17付熊本日日新聞で、「母性賛美の罠、あぶり出す」 戦後最大のニヒリストといわれる埴谷雄高は「とりかえしのつかないあやまちは?」と問われて「子どもをつくること」と答えた。その言葉通り、彼は生涯親にはならなかったが、避妊をしなかったので、妻は何度も中絶を繰り返した。・・mm で始まり、 最後は カール・マルクスは『資本論』のなかで、生殖を「他人をつくること」と喝破した。 私は人間が人間をつくることに畏れを感じ過ぎた。おそらく未来は「畏れを知らない」人びとがつくるのだろう。 ・・としめくくった。 2023.1.30第1刷 図書館
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幅広い分野の本が選ばれていて、その本に対する好奇心も湧くし、上野さんの解説から気付かされることも多いしで、勉強になった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
色々な有名な文学(小説など)を社会学的に考察する本だと思ってたから、思ってたのと全然違う…というのが読み始めた時の感想。 著者の知り合いとかの論文について、主観大で感想を語っているというのが率直なイメージ。 だけど、不思議。こんな視点があったのか…この表現は秀逸…って唸るところも多くて勉強になったし結果面白かった。 全体的にはフェミニズム論がメインテーマ。 フェミニズムって本来の女性の権利も認めるし、異性差別主義じゃないよ〜ってことのはずだけど、一部の過剰に女の権利を主張し、男という姓を否定したいだけの人たちのせいで地雷扱いされてると思ってた。 本書の著者も若干、男性が読んだら不快そうな表現が多くて、著者の年齢も見て、まだ女性がもっと女性であることを社会から求められてきた世代だからかなぁとか思った。 今は当たり前に女性の格好をして女性らしい心で生きている男性も溢れてて、性転換した人や同性カップルも大勢いるし、それが特段浮いたりすることもなく受け入れられてて、女性でも昔でいう男性らしい生き方をする人もいるし、そもそもLGBTも当たり前で、性差だけで思想にそこまで大きな違いはないような気がする。(もちろん違う以上、差はあるとは思うけど) 今でも亭主関白っぽい人もいるし、男もサポートは当たり前って人もいるし…今は単純な性差よりその人の環境によって培われた価値観が大きいような…。 ただ美人の民主化とか、パワーワードも多くて、結局面白く読み終えた。民俗学とか面白そうで読んでみようかなぁと思ったり。
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