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ウクライナ戦争 ちくま新書1697
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2022/12/08 |
JAN | 9784480075284 |
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商品レビュー
4.1
66件のお客様レビュー
ロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年の秋頃に読み始めた本ですが、途中まで読んでいて放置されていました。読み終わった部分も忘れているので、内容を振り返り返った後に図書館へリサイクルしたいと思います。 以下は気になったポイントです。 ・2022年2月から9月末までに発生した...
ロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年の秋頃に読み始めた本ですが、途中まで読んでいて放置されていました。読み終わった部分も忘れているので、内容を振り返り返った後に図書館へリサイクルしたいと思います。 以下は気になったポイントです。 ・2022年2月から9月末までに発生した戦闘は、世界全体で1万8061回あり、このうちウクライナでの発生は、3170回と世界最多である。つまり全世界で起きている戦闘の約6分の1がウクライナに集中している、これには麻薬組織などが引き起こしたものも含まれるから、国家間紛争という括りで見た場合の比率はさらに高まる(p20) ・バイデン大統領は、ウクライナのNATO加盟には一切の言質を与えず、6000万ドルの追加軍事援助を発表したのみ、ノルド・ストリーム(パイプライン)への制裁緩和もそのままであった、ウクライナに対するロシアの振る舞いは認めないが、ロシアとの厳しい対立は望まないという姿勢である(p37) ・ウクライナ語の書き言葉は17世紀初めまで、当時のロシア語と全く同じ、話し言葉は少々違ったが、そう大きく異なった言語ではなかった、分化したのは近代になってウクライナの国民的作家が活躍するようになってから、しかし彼らとて散文はロシア語で書いていた(p68) ・ベルラーシでは憲法改正が成立(2022/2/27)し、憲法第18条から非核化と中立に関する文言が削除された、核兵器配備が少なくとも法的には可能となることを意味している(p83) ・ロシアは建前であっても徴兵勢力は投入しないと公約した以上、徴兵の事態が露見すると戦地から引き上げざるを得なかった、従って15万人というロシア軍の侵攻勢力は、全地上部隊から徴兵を除きたほぼ全力であったと考えられる。戦時動員で増強されたウクライナ軍(2020/5には70万人、開戦前の30万人、7月には100万人)に対して兵力で劣勢なことは変わりなかった(p126) ・マウリポリの陥落は2つの意味で、ロシア軍には大きな意義を持っていた、1)2014年に併合したクリミアと東部ドンバス地方を結ぶ回廊が完成した、クリミア半島につながる兵站線を確保し、南部と東部の間で兵力を融通できる、2)他の戦域に投入できる余裕ができた(p147) 2024年10月25日作成
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2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が起きた。ロシア側は特別軍事作戦と称し、ウクライナの非軍事化、非ナチ化、ロシア系住民の虐殺の阻止という名目で、侵攻を仕掛けた。依然としても終戦の見通しがつかないが、本書はそんなウクライナ戦争を著者の分析によって今後の展開を予測する...
2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が起きた。ロシア側は特別軍事作戦と称し、ウクライナの非軍事化、非ナチ化、ロシア系住民の虐殺の阻止という名目で、侵攻を仕掛けた。依然としても終戦の見通しがつかないが、本書はそんなウクライナ戦争を著者の分析によって今後の展開を予測する。 本書で何度か言及されるが、2022年以前からロシアのウクライナに対する動向は怪しかった。2014年クリミア半島の併合の時点で、ある意味戦争が始まっていたと著者は指摘する。(そのため本書では今回のウクライナ戦争を第2次ロシア・ウクライナ戦争と呼んでいる)2021年、著者は衛星画像から戦争準備を進めていることが明らかであったという。駐屯地に大量のテントが用意されていること、また兵舎に収まらないほどの兵士が集結していること、予備の飛行場に戦闘機や戦闘爆撃機を展開しているなど、既に戦争の予兆がみられた。そのほかにも、ウクライナ国境付近の住民がTikTokに投稿した映像が情報源となった。 しかしその一方で、予想外の事態もいくつか見られた。ゼレンスキーの指導力はもちろんのことだが、今回の戦争が短期決戦には至らず、ウクライナ側が思った以上に持ちこたえていることである。意外にもウクライナは旧ソ連諸国で2番目に軍事力を持っている。
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ずっと読みたかった本。現在進行形で起こっている惨劇であり、今更ってことなんかなく、むしろそういう気持ちへの自戒の念も込めて。さすが第一人者の手になる書で、戦争に至る背景から、予想される展開に至るまで、十分な裏付けをもって語られる。ロシアが事ここに至った原因が、いまひとつ明白でない...
ずっと読みたかった本。現在進行形で起こっている惨劇であり、今更ってことなんかなく、むしろそういう気持ちへの自戒の念も込めて。さすが第一人者の手になる書で、戦争に至る背景から、予想される展開に至るまで、十分な裏付けをもって語られる。ロシアが事ここに至った原因が、いまひとつ明白でないというのも、出口が見出しにくい大きな原因。戦争反対。
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