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欧米の隅々 市河晴子紀行文集
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欧米の隅々 市河晴子紀行文集

市河晴子(著者), 高遠弘美(編者)

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欧米の隅々 市河晴子紀行文集

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 素粒社
発売年月日 2022/10/28
JAN 9784910413082

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欧米の隅々

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2024/03/02

1931年に、英語学者の夫・市河三喜の視察旅行に随行し、8ヶ月もの間ヨーロッパ各地を巡った市河晴子の紀行文集。堅苦しい視察レポートのようなものではなく、旅行会社の宣伝のような浮いた言葉でもなく、著者自身の見たもの、感じたことが自然な言葉で綴られている。 まず目立つのは、目の前の...

1931年に、英語学者の夫・市河三喜の視察旅行に随行し、8ヶ月もの間ヨーロッパ各地を巡った市河晴子の紀行文集。堅苦しい視察レポートのようなものではなく、旅行会社の宣伝のような浮いた言葉でもなく、著者自身の見たもの、感じたことが自然な言葉で綴られている。 まず目立つのは、目の前の情景や人物、出来事などを言葉で言い表そうとする熱意。単なる情景描写だけでなく、例えば「まるで〜〜のような」と引き合いに出されるもの、その引き出しがとても豊富で知的な人であることを感じさせる。そのくせ、文章はユニークで茶目っ気があるのでおもしろい。清少納言の『枕草子』を連想した人も多いのではないか。 また、両大戦の間という時代の紀行文だけに、この後にヨーロッパを襲うファシズムを予感させるような表現も目立つ。『醜い女や役に立たぬ男は、強制されず自発的にこの世から身を引くのが床しい業だとほめられるような日が来そうな気がする』(p.234) ジェンダー的視点からの批判も見受けられる。『男は二十三歳以上全部に選挙権をやる。女は駄目だと云われても何の反響も起さず、相変らずお寺まいりだ。女子選挙権をやったらカトリック党が跋扈してたまらないのだそうだ。』(p.142) これを100年近く昔の日本人女性が書いたこと、その先取性に圧倒される。

Posted by ブクログ

2023/10/29

2023.10.29市立図書館  →11.17入手 この1年ほどの間に新聞の書評で見たか、SNSで回ってきたか、評判をきいて興味を持って図書館に予約を入れていた本がようやく回ってきた。 わたしはこの本が評判になるまで寡聞にして知らなかったが、市河晴子は渋沢栄一の孫で、英語学者市河...

2023.10.29市立図書館  →11.17入手 この1年ほどの間に新聞の書評で見たか、SNSで回ってきたか、評判をきいて興味を持って図書館に予約を入れていた本がようやく回ってきた。 わたしはこの本が評判になるまで寡聞にして知らなかったが、市河晴子は渋沢栄一の孫で、英語学者市河三喜と結婚し、46歳でこの世を去ったが、三喜に同行した欧米視察の紀行などから内外で名文家として知られていたという(「欧米の隅々」は刊行と同時に英訳も英国と米国で出版され、英国では点訳版まで出され、その評判が次のアメリカ旅行につながったほど)。これはその1933年と1940年の著作から編まれたもの(抄録、漢字をひらいたり仮名遣いを改めたりしている)。 読み始めてみると、気取らず正直な読みやすい文体。武田百合子の先輩格というところか? 記憶力がよく物知りで、好奇心にあふれていて、海外でのはじめての見聞にのまれることもなく、自分なりの視点をもってなにごとも批評的にみているのがすごい。ウエストミンスター寺院やロンドン塔を見た感想をみてこの人は信じられると思った。 巻末の解説を読み、あらためて、これは急いで読み終えていい本でなく、じっくり読み返す価値のあるものと知る。行事の秋ゆえばたばたしていて、けっきょく半分ぐらいしか読み進められず残念だったが、さっそく書店に注文したので追々最後まで読もう。

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2023/03/10

渋沢栄一の孫であり,また,日本人初の東大英文科教授であった市河三喜の夫人であった,市河晴子の旅行記. 作者が夫に同伴してシベリア鉄道経由でヨーロッパ入りし,21カ国(巻末の目次を数える限り)を巡って,エジプトから単身インド洋経由で帰国したのは,なんと1931年のこと. その旅行の...

渋沢栄一の孫であり,また,日本人初の東大英文科教授であった市河三喜の夫人であった,市河晴子の旅行記. 作者が夫に同伴してシベリア鉄道経由でヨーロッパ入りし,21カ国(巻末の目次を数える限り)を巡って,エジプトから単身インド洋経由で帰国したのは,なんと1931年のこと. その旅行の体験を綴ったのが本書である.毎日がとんでもない強行軍だが,当時の各国の情景が,彼女の鋭い観察眼と軽妙な筆を経由して描かれ,紀行文というのは当時から何も発展していないのでは,と思わせる. 欧米の隅々は英語にも翻訳されて海外でも評判になり,そのため彼女は緊張感が漂ってきた日米関係を緩和するための民間使節としてアメリカに派遣される.その折りのフーバーダム訪問などが描かれているのが,本書の後半1/8ぐらい,最後には日本国内旅行の紀行文もおまけ的についている. 驚くべきことに,当時はクフ王のピラミッドに登れたのみならず,王の間まで入れたんですね.

Posted by ブクログ

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