- 中古
- 店舗受取可
- 書籍
- 書籍
野原 新潮クレスト・ブックス
定価 ¥2,200
1,045円 定価より1,155円(52%)おトク
獲得ポイント9P
在庫わずか ご注文はお早めに
発送時期 1~5日以内に発送
店舗受取サービス対応商品
店舗受取なら1点でも送料無料!
店舗到着予定
11/26(火)~12/1(日)
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2022/10/27 |
JAN | 9784105901844 |
店舗受取サービス
対応商品
店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる
店舗到着予定
11/26(火)~12/1(日)
- 書籍
- 書籍
野原
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
野原
¥1,045
在庫わずか
ご注文はお早めに
商品レビュー
3.8
21件のお客様レビュー
お盆休みに麦茶を片手に扇風機を浴びている。 まだ元気だった頃の祖母が母と会話をしている。 向かいの家の息子さんも亡くなったげな。そうね。しばらく見らんかったとおもっとったら… ぼんやり聞くともなく、知らない誰や彼やの噂話にぼうっと耳を傾けていると、いつの時代の話なのか、まだ生きて...
お盆休みに麦茶を片手に扇風機を浴びている。 まだ元気だった頃の祖母が母と会話をしている。 向かいの家の息子さんも亡くなったげな。そうね。しばらく見らんかったとおもっとったら… ぼんやり聞くともなく、知らない誰や彼やの噂話にぼうっと耳を傾けていると、いつの時代の話なのか、まだ生きている親戚のことなのか分からなくなってくる… なんだか、そんなイメージで読み進める。 “生者が死について考える。死者が生について語る。いったいどういうことだ? 一方にはもう一方のことなんか、全然わかっちゃいないのに。 推測はある。記憶もある。どちらも間違いかも知れない。” まさに死者には生きた記憶はある。だが、死んだからといって、急に全知全能になるわけも聖人君子になるわけもない。 墓場まで持って行くと決めていた話を、ここぞとばかりに語るもの。一生のうちで忘れがたい思い出や出会いを語るもの。 死者にとっても、生きていた時の思い込みや疑問は解けないままに、誤解や美化や自己弁護も混じりつつ己の生を語る。 それがおもしろい。 小さな町のこと、顔見知りや共通の出来事も多くでてくる。おかげで町の様子や歴史が浮かんでくるが、そこに隠された意図や主眼がが置かれているわけではない。 何度も名前が取り上げられる、いわくありげなひとりが語るのは、なんてことのない平凡な日の午後だったりする。 でもそれは、本人にとっては、人生で一番幸せな日だ。 人のことなんてわからない。ねぇ、そんなもんだろう? 死者たちで不思議なのは、誰も無念や怨みを語らないこと。 それは残りの人生が続いてゆく、生者にこそ特有な感情なのかも知れない。 夏の午後にぽっかりと存在感のある雲が湧き、そして流れて消えてゆくのを、ただ眺めている。 そんな読書だった。
Posted by
死者の視線や思考、人生を振り返る時の切り取り方…個々人それぞれの物語がまざまざと鮮やかにみえてくる。その時の空気感や色彩豊かな風景も、描写が繊細。始めのハナの語りは特に、セピアの情景に一気に引き込まれた。ぽつぽつと語られるのを聴き、まどろみながら読了。
Posted by
個人のとるに足らない出来事でも、うねりとなって歴史ができる、社会を作り上げてる一員。 最後も設定を思い出しておお!と余韻に浸った。
Posted by