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野原 新潮クレスト・ブックス
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野原 新潮クレスト・ブックス

ローベルト・ゼーターラー(著者), 浅井晶子(訳者)

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野原 新潮クレスト・ブックス

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2022/10/27
JAN 9784105901844

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商品レビュー

3.8

21件のお客様レビュー

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2024/08/18

お盆休みに麦茶を片手に扇風機を浴びている。 まだ元気だった頃の祖母が母と会話をしている。 向かいの家の息子さんも亡くなったげな。そうね。しばらく見らんかったとおもっとったら… ぼんやり聞くともなく、知らない誰や彼やの噂話にぼうっと耳を傾けていると、いつの時代の話なのか、まだ生きて...

お盆休みに麦茶を片手に扇風機を浴びている。 まだ元気だった頃の祖母が母と会話をしている。 向かいの家の息子さんも亡くなったげな。そうね。しばらく見らんかったとおもっとったら… ぼんやり聞くともなく、知らない誰や彼やの噂話にぼうっと耳を傾けていると、いつの時代の話なのか、まだ生きている親戚のことなのか分からなくなってくる… なんだか、そんなイメージで読み進める。  “生者が死について考える。死者が生について語る。いったいどういうことだ? 一方にはもう一方のことなんか、全然わかっちゃいないのに。 推測はある。記憶もある。どちらも間違いかも知れない。” まさに死者には生きた記憶はある。だが、死んだからといって、急に全知全能になるわけも聖人君子になるわけもない。 墓場まで持って行くと決めていた話を、ここぞとばかりに語るもの。一生のうちで忘れがたい思い出や出会いを語るもの。 死者にとっても、生きていた時の思い込みや疑問は解けないままに、誤解や美化や自己弁護も混じりつつ己の生を語る。 それがおもしろい。 小さな町のこと、顔見知りや共通の出来事も多くでてくる。おかげで町の様子や歴史が浮かんでくるが、そこに隠された意図や主眼がが置かれているわけではない。 何度も名前が取り上げられる、いわくありげなひとりが語るのは、なんてことのない平凡な日の午後だったりする。 でもそれは、本人にとっては、人生で一番幸せな日だ。 人のことなんてわからない。ねぇ、そんなもんだろう? 死者たちで不思議なのは、誰も無念や怨みを語らないこと。 それは残りの人生が続いてゆく、生者にこそ特有な感情なのかも知れない。 夏の午後にぽっかりと存在感のある雲が湧き、そして流れて消えてゆくのを、ただ眺めている。 そんな読書だった。

Posted by ブクログ

2023/05/27

死者の視線や思考、人生を振り返る時の切り取り方…個々人それぞれの物語がまざまざと鮮やかにみえてくる。その時の空気感や色彩豊かな風景も、描写が繊細。始めのハナの語りは特に、セピアの情景に一気に引き込まれた。ぽつぽつと語られるのを聴き、まどろみながら読了。

Posted by ブクログ

2023/04/22

個人のとるに足らない出来事でも、うねりとなって歴史ができる、社会を作り上げてる一員。 最後も設定を思い出しておお!と余韻に浸った。

Posted by ブクログ

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