人的資本経営のマネジメント 人と組織の見える化とその開示

一守靖(著者)

• 販売会社／発売会社: 中央経済社/中央経済グループパブ
• 発売年月日: 2022/10/21
• JAN: 9784502443510

商品レビュー

2023/10/10

人的資本経営について、ざっと学ぼうということで、読んでみた。

言葉の使い方として、人的資源（ヒューマンリソース）と人的資本（ヒューマンキャピタル）がほぼ同じ意味で使われている感じがした。伊藤レポートでは、この違いを強調していたように思うので、その辺りについても言及して欲しかった。

しかしながら、実務的には、人的資源も人的資本も、まあ同じようなもので、結局のところ経営戦略と人事戦略を一体化しようというのがコアなところかな。

それを一般論ではなく、具体的に仕組化し、可能なところまで定量化し、公開することで、投資家にも情報提供しつつ、企業内でオープンな学習サイクルが回るようにする、という話しなのかな？

具体的な指標の考え方について、わかりやすく説明してあって、実務者には便利な本だと思う。

最後に、先進企業の事例が紹介されて、それを踏まえつつ、著者の考える人的資本経営とその指標化のモデルが示される。これは会社によって、変わることではあるが、このレベルの抽象度では、多くの企業が考え始めるときに参考になるスタート地点だと思った。

個人的には、人的資本経営については、批判的な視点も持っているのだが、まずは実務レベルでどういうことなのかはわかったし、多くの企業においては、こういう取り組みは、しないよりした方がいいだろうとは思った。

2023/05/29

人的資本の定義から入り、なぜ重要か、見える化するために測定できる指標などがまとめられている。普段人事の方々が考えていることが垣間見えた気がして面白かった。部の教育担当の役割を担う中で、教育施策、評価指標やその活用方法について素人として悩んでいたが、人事のプロや経営者が考える全社的教育の規模と具体性はレベルが違うと感じ、結構衝撃的だった。集めた指標データの利活用にあたっては、データサイエンティスト的な技量も必要そう。

2023/02/19

情報開に関するホットなテーマの一つである人的資本開示について勉強するために購入。
「自社にとって大切な人的資本は何か」、それを示す代理変数は何か」を考えるヒントを与えてくれる書籍。