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黒人音楽史 奇想の宇宙
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2022/10/19 |
| JAN | 9784120055850 |
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黒人音楽史
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商品レビュー
3.8
8件のお客様レビュー
面白かった! ヒップホップ好きだけど知らなかった側面が多くあるのだなと。犬の意味とか、仮面の意味とか、割と辻褄が合った感じがした。ケンドリック完璧すぎて、筆者には刺さってないのがおもろい。筆者がウータン派なのもめっちゃ納得。
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黒人霊歌から、ブルース、ジャズ、Pファンク、ホラーコアそしてヒップホップまでの歴史の変遷、文化の成り行きがかなり興味深いパースペクティブで描かれています。 黒人特有の抑圧されて、悲しくて重くて、残酷で、、でも美しい歴史があるからこそ そこでしか生まれ得ない様々な素晴らしい音楽がで...
黒人霊歌から、ブルース、ジャズ、Pファンク、ホラーコアそしてヒップホップまでの歴史の変遷、文化の成り行きがかなり興味深いパースペクティブで描かれています。 黒人特有の抑圧されて、悲しくて重くて、残酷で、、でも美しい歴史があるからこそ そこでしか生まれ得ない様々な素晴らしい音楽ができたんだと思います。 私はジャズとヒップホップが大好きです。なのでこの本を手にとるのは必然だったと思います。 各章で登場するアーティストやアルバムを聴きながら思いを馳せて充実した時間をこの本と過ごせました。 現代日本で生きてる私たちには通常生きていれば触れられない知識や知見をこの本は与えてくれます。多文化に触れるのは本当に楽しいですね!私のインナーギークが騒ぎ出してしまいますッ! ”無関係なものを繋ぐこと、ありふれた思念の組み合わせを叙事詩にまで引き上げること” 動物や自然物などのモチーフに意味付けをし、無秩序な情報に線を引き作品を生み出す。 黒人文化が生み出した不思議で美しい宇宙空間に足を踏み入れてみてください!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『最後の音楽』でゲストに登場していたり、菊地成孔との対談がウェブに出ていたりで自分の興味の琴線に触れること間違いなし!と思って読んだ。タイトルどおり黒人=アフリカ系アメリカンの音楽について、体系立てて説明されている一冊なのだが、その角度があまりにもイル過ぎる。黒人音楽に関する既存認識との乖離が凄まじいが、それゆえの圧倒的なオリジナリティ、そして文献をベースにした足腰の強さと説得力は圧巻だった。 「黒人音楽史」と銘打ち、ブルース、ジャズ、ファンク、ヒップホップといった各時代を代表するジャンルをアーティストベースで包括的に議論している。この手の本の場合、史実をざーっとまとめてフォーカスポイントを一部用意するスタイルが基本だが、そこに哲学や人文学の見地を踏まえた見立てを当てこんでいくことで、結果的に全く見たことないパースペクティブが提示される摩訶不思議な本だった。 何より恐ろしいのは膨大な脚注である。批評においては、そのパースペクティブの斬新さを追い求めるあまり、無根拠な「思い込み」に類するものも少なくない。しかし著者は「そんなハンパ野郎は蹴散らすのみ!」と言わんばかりに愚直なまでに論理と根拠を詳らかにしている。本著は黒人音楽が好きであればあるほど、納得しづらいある種の逆説性を孕んでいるが、この膨大な引用の背景にある知識と読書量に唸らざるを得なかった。 ヒップホップ好きとしては、このジャンルにおいて最も重要視される「リアル」について『ムーンライト』を透かしながら、その危うさについて繰り返し疑問を呈している点が印象的だった。さらに合わせ技で「クール」について、ジョージ・クリントンのファンク観を通じて相対化する考察も、日本のヒップホップにおける最近のクール偏重主義に対する新たな視点を得ることができて勉強になった。やはり道化がいないと息がつまるのだ。 内容としてはイルだが、手法自体は真っ当な批評であり、そのギャップが興味深い。ただ批評において、対象と一定の距離を取る必要があるので仕方ないとはいえ、ここまで音楽自体に対する主観的な要素(思い出や曲に対する感情など)が排除されていると、一端の黒人音楽好きとしては複雑な気持ちになった。あくまで見立てを楽しめる素材としての黒人音楽の話に終始しているからだ。(だからメロディという音楽成分を多分に含む「ソウル」というジャンルはスキップせざるを得なかったのでは?という邪推)本著内で繰り返し登場するフランケンシュタインのアナロジーを拝借すれば、著者の主張のために、いじくり回されてツギハギにされてしまったように感じる。しかし、それはヒップホップのサンプリング手法であるチョップ&フリップとも言える。つまり、私自身が信仰するヒップホップ原理主義でもあるからこそなんとも言えない気持ちになった。本著の補助輪として『最後の音楽』の著者がゲストの回を改めて読むと理解が深まったので併読するのが吉。
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