黒人音楽史 の商品レビュー
面白かった! ヒップホップ好きだけど知らなかった側面が多くあるのだなと。犬の意味とか、仮面の意味とか、割と辻褄が合った感じがした。ケンドリック完璧すぎて、筆者には刺さってないのがおもろい。筆者がウータン派なのもめっちゃ納得。
Posted by
黒人霊歌から、ブルース、ジャズ、Pファンク、ホラーコアそしてヒップホップまでの歴史の変遷、文化の成り行きがかなり興味深いパースペクティブで描かれています。 黒人特有の抑圧されて、悲しくて重くて、残酷で、、でも美しい歴史があるからこそ そこでしか生まれ得ない様々な素晴らしい音楽がで...
黒人霊歌から、ブルース、ジャズ、Pファンク、ホラーコアそしてヒップホップまでの歴史の変遷、文化の成り行きがかなり興味深いパースペクティブで描かれています。 黒人特有の抑圧されて、悲しくて重くて、残酷で、、でも美しい歴史があるからこそ そこでしか生まれ得ない様々な素晴らしい音楽ができたんだと思います。 私はジャズとヒップホップが大好きです。なのでこの本を手にとるのは必然だったと思います。 各章で登場するアーティストやアルバムを聴きながら思いを馳せて充実した時間をこの本と過ごせました。 現代日本で生きてる私たちには通常生きていれば触れられない知識や知見をこの本は与えてくれます。多文化に触れるのは本当に楽しいですね!私のインナーギークが騒ぎ出してしまいますッ! ”無関係なものを繋ぐこと、ありふれた思念の組み合わせを叙事詩にまで引き上げること” 動物や自然物などのモチーフに意味付けをし、無秩序な情報に線を引き作品を生み出す。 黒人文化が生み出した不思議で美しい宇宙空間に足を踏み入れてみてください!
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『最後の音楽』でゲストに登場していたり、菊地成孔との対談がウェブに出ていたりで自分の興味の琴線に触れること間違いなし!と思って読んだ。タイトルどおり黒人=アフリカ系アメリカンの音楽について、体系立てて説明されている一冊なのだが、その角度があまりにもイル過ぎる。黒人音楽に関する既存認識との乖離が凄まじいが、それゆえの圧倒的なオリジナリティ、そして文献をベースにした足腰の強さと説得力は圧巻だった。 「黒人音楽史」と銘打ち、ブルース、ジャズ、ファンク、ヒップホップといった各時代を代表するジャンルをアーティストベースで包括的に議論している。この手の本の場合、史実をざーっとまとめてフォーカスポイントを一部用意するスタイルが基本だが、そこに哲学や人文学の見地を踏まえた見立てを当てこんでいくことで、結果的に全く見たことないパースペクティブが提示される摩訶不思議な本だった。 何より恐ろしいのは膨大な脚注である。批評においては、そのパースペクティブの斬新さを追い求めるあまり、無根拠な「思い込み」に類するものも少なくない。しかし著者は「そんなハンパ野郎は蹴散らすのみ!」と言わんばかりに愚直なまでに論理と根拠を詳らかにしている。本著は黒人音楽が好きであればあるほど、納得しづらいある種の逆説性を孕んでいるが、この膨大な引用の背景にある知識と読書量に唸らざるを得なかった。 ヒップホップ好きとしては、このジャンルにおいて最も重要視される「リアル」について『ムーンライト』を透かしながら、その危うさについて繰り返し疑問を呈している点が印象的だった。さらに合わせ技で「クール」について、ジョージ・クリントンのファンク観を通じて相対化する考察も、日本のヒップホップにおける最近のクール偏重主義に対する新たな視点を得ることができて勉強になった。やはり道化がいないと息がつまるのだ。 内容としてはイルだが、手法自体は真っ当な批評であり、そのギャップが興味深い。ただ批評において、対象と一定の距離を取る必要があるので仕方ないとはいえ、ここまで音楽自体に対する主観的な要素(思い出や曲に対する感情など)が排除されていると、一端の黒人音楽好きとしては複雑な気持ちになった。あくまで見立てを楽しめる素材としての黒人音楽の話に終始しているからだ。(だからメロディという音楽成分を多分に含む「ソウル」というジャンルはスキップせざるを得なかったのでは?という邪推)本著内で繰り返し登場するフランケンシュタインのアナロジーを拝借すれば、著者の主張のために、いじくり回されてツギハギにされてしまったように感じる。しかし、それはヒップホップのサンプリング手法であるチョップ&フリップとも言える。つまり、私自身が信仰するヒップホップ原理主義でもあるからこそなんとも言えない気持ちになった。本著の補助輪として『最後の音楽』の著者がゲストの回を改めて読むと理解が深まったので併読するのが吉。
Posted by
霊歌からブルーズ、ジャズ、ファンク、ヒップホップまで、アフリカン・アメリカンの文化から生まれた音楽はその底に彼らが生き延びるための暗号・韜晦・隠喩が秘められていた。〈アフロ・マニエリスム〉を提唱する著者がブラックミュージックをG.R.ホッケの方法論で解剖し、貼り継いで新たな絵を描...
霊歌からブルーズ、ジャズ、ファンク、ヒップホップまで、アフリカン・アメリカンの文化から生まれた音楽はその底に彼らが生き延びるための暗号・韜晦・隠喩が秘められていた。〈アフロ・マニエリスム〉を提唱する著者がブラックミュージックをG.R.ホッケの方法論で解剖し、貼り継いで新たな絵を描こうと目論んだ異形の音楽史。 めちゃくちゃ変な本。こんな変な本だと思わずにタイトル通り黒人音楽史を勉強するつもりで読み始めたら、ホッケやラブジョイの引用まみれな文章に面喰らい、著者略歴の「〈機関精神史〉編集主幹」を見て高山門下生かい!!!!!と気づいた。知ってたらもうちょっと構えて読んだんですが。 とにかくこの本自体がシュルレアリスムを肯定するためにマニエリスムを再評価したホッケの方法論をそのまま借用して、ブラックミュージックに潜むオカルト的な想像力をマニエリスムの名の下に肯定しようとする試みになっているのである(つまりウータン・クランが大好きなんだろうな)。ほとんど関係ないことまでなんでも連想ゲーム式に書き込んでしまうアナロジカルな"悪文"まで引き継いでいて、まさか音楽史の本を読んで「『迷宮としての世界』と『文学におけるマニエリスム』を読破しといてよかった」と思うとは予想してなかった。 私は澁澤、種村を愛読し、高山宏ファンなので本書にでてくるマニエリスム関連本のほとんどに見覚えがあるが、最初のほうは何を言ってるのかよくわからず頭がカチ割れるかと思った。マニエリスムと初対面の人はいったいどう読むのか。私にブラックミュージックの素養がないのも一因だとわかってるけど、それを語るのに杉浦茂を持ちだしてくるこの本が奇書なのは間違いないです。 だが、牽強付会に見えた語りも〈土星人〉サン・ラーを扱った四章あたりからチューニングが合ってくる(私がノリに慣れてきただけかもしれない)。サン・ラーの言葉は歌詞もインタビューもナンセンスかつネオ・プラトニズム的な宗教哲学に満ちていて、澁澤と混ぜこぜに語られるのもやんぬるかなという気分になってきた。「人は一人ではない。腕が2本あるように、二重性のもとにあるのだ。人は自身のバランスをとらなければならない」なんてフェルナンド・ペソアみたいだし。 そして一番著者の論旨と中身がガシッと噛み合ったのが、Pファンクの創始者ジョージ・クリントンを取り上げた五章だと思う。白人が黒人を演じたミンストレル・ショーに始まり、世間に求められる「黒人らしい黒人」を誇張して自ら道化になりきり、黒人を真似る白人をさらに真似て表と裏をわからなくしてしまうメビウスの輪みたいなカーニバル空間、それがPファンクであると。ここでバフチンと繋がるのはそうだろうという感じだが、クリントンの政治的な言説を笑いでやりすごす態度はグリーンブラット『暴君』で語られたシェイクスピアにも近しい。.ENDRECHERI.のファンとしてはこの章を読みたくて本書を手に取ったのもあり、ここが一番読みごたえがあって面白かった。猥雑で生命力に溢れ、哄笑で包んでシリアスな自分を守る。クリントンたちはそうやって奴隷船の歴史を宇宙船でのワンダートラベルに書き換えてきたのだ。 ゴシックホラーと黒人の歴史を重ね合わせてグランギニョル的な残酷劇を描きだすラップジャンル「ホラーコア」や、ヒップホップのなかに実はぶっとく存在するカバラ主義者の秘密結社など、終わりの二章も知らないことだらけでとても楽しかった。特に人種的マイノリティを恐怖対象の〈他者〉として描いてきたゴシックが、今はむしろ周縁的な〈怪物〉にシンパシーをよせる作者たちによって積極的に語り直されているという潮流はラックハーストの『ゴシック全書』を読んでから気になっていたトピックだった。引用癖とか本歌取りとか断片のつぎはぎテクストとか、ヒップホップって構造がそもそも19世紀ゴシックのリバイバルなんだよね。 知識量は全く追いつかないものの、自分と同じ読書傾向の人が信念に従って黒人音楽を読み解いたらこうなる、というものを読ませてもらえるのは貴重な経験だった。音楽方面であまり英語圏の先行研究をひいてない感じがするので、ここでぶち上げられた〈アフロ・マニエリスム〉がどのくらい妥当な文化論になっているのか私にはまだよくわからないが、全体に渡ってホッケが引用され続ける黒人音楽の本は空前絶後だろう。奇書との出会いに感謝、高山宏に感謝である。
Posted by
第1章 黒人霊歌という暗号 第2章 「鳥獣戯画」ブルース 第3章 ジャズとアウトサイダー―アルバート・アイラーの霊性 第4章 詩人ジャズマン―土星人サン・ラーの「無」 第5章 Pファンクの宇宙―道化としてのジョージ・クリントン 第6章 ホラーコアの解剖学―フランケンシュタインの黒...
第1章 黒人霊歌という暗号 第2章 「鳥獣戯画」ブルース 第3章 ジャズとアウトサイダー―アルバート・アイラーの霊性 第4章 詩人ジャズマン―土星人サン・ラーの「無」 第5章 Pファンクの宇宙―道化としてのジョージ・クリントン 第6章 ホラーコアの解剖学―フランケンシュタインの黒い怪物たち 第7章 テクノロジーとしてのヒップホップ
Posted by
ヒップホップはジャズの影響を受けたという、ブルーノート社の歴史を紹介する映画を観て読んでみた。 紹介されている音楽を聴ききつつ、ある程度の知識があると楽しめると思う。音楽レビューでなく、音楽史ということを理解した上で読むことをお勧めする。
Posted by
これはもう完全に間違えた笑 こんなマニアックというかオカルト的に 黒人音楽を楽しんでいるわけでは無いので。 こんなのを書く人がいて、 本になって売っている事が驚き。 需要あんのかな?大きなお世話だけど笑 「黒人音楽好き」と言える自信が無くなりました。 でも、少し勉強になったな。
Posted by
黒人霊歌からブルース、ジャズ、ファンク、ヒップホップまで。黒人音楽の精神史をひもとき、驚異と奇想の世界へと読者をいざなう。
Posted by
- 1
