大学と教育の未来 破壊から再生へ

内田樹(著者), 前川喜平(著者), 寺脇研(著者)

• 販売会社／発売会社: 武久出版
• 発売年月日: 2022/10/16
• JAN: 9784894541443

商品レビュー

2025/06/13

文理教育の違いを考える中で、そもそも大学とは何を学ぶところなのか、という目的への疑問から本書を拝読。大学が、役に立つとこを求められる状況にいたる経緯が政治家、産業界との絡みの中で記述されており、歴史的な大学の変遷を外観できた。また、今後の大学の在り方についても、いわゆるフンボルト的大学、それに対して市民を教育する大学といった複合的あり方を考えさせられた。

2022/11/01

同一メンバーによる前著が良かったから、続編たる本作も入手・読了。学術周辺って、誰にとっても関係のあることだし、菅の任命拒否問題のときには、さすがに結構話題に上ったけど、普段はなかなかスポットの当たりにくい分野、って印象がある。だからこそ、意識的に目を配らないと、知らぬ間に、なし崩し的に改悪が進んでいた、ってことになり兼ねない。というか、氏らの議論を読んでいると、既にかなり改悪は進行している。最低限、学術と株式会社は同列には語れない、っていう共通認識は必要。極端な少子化の時代に最適な教育の議論も、根本的な理解なしにはなかなか進まない。