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月面文字翻刻一例
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月面文字翻刻一例

川野芽生(著者)

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月面文字翻刻一例

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 書肆侃侃房
発売年月日 2022/10/18
JAN 9784863855458

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商品レビュー

4.2

13件のお客様レビュー

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2024/11/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

目眩くというにふさわしい幻想的で蠱惑的な掌編たち。手を伸ばしたら消えてしまいそうな、芳しく、微かな不安の気配を漂わせた物語に溺れてしまいそう。そこには理不尽と断絶があって、それでも手折られることのないしなやかな強さがある。 『月面文字翻刻一例』 物語の始まりにふさわしい、全てを生み出してしまった男の話。月の美しい模様は全て職人によって掘り込まれた模様であり、それは全てを記した文字である。何者もその定められた文字に手を加えてはならない。禁忌を犯すことはどんなものよりも強く甘い誘惑だろう。それによって何が起ころうとも。 このお話に出てくる月の模様を思わせるような表紙の美しさ、手触りが愛おしく、これは現物を手元に置きたくなるなと思う。 『塔』 物語の囚われのお姫様が、必ず誰かの助けを待っているなんてどうして思うの?という強い憤りを感じる。勇者が倒したその竜が本当に姫を捕らえている悪者だったの?という疑念は、かつてどこかで感じたことがある不条理の香りに似ている。 『水宴』 死の描写が美し過ぎて震えてしまった。死の静けさ、何もなさがどれだけ救いになるのか。むせ返る香りに包まれて、その無について思う。 『天屍節』 定期的に空より降る天使と呼ばれる生き物の死体、腐り落ちて尚美しい異形の姿と、人間たちのただあるものに疑問を抱かず生きる醜悪さ。どのようなものでも死ねばただの物質となり、それが何か新しいものを生み出していくのは自然なことだと思うけれど、それが天使となると様相が様変わりする気がする。 天使の眼球、実物を見てみたい。

Posted by ブクログ

2024/10/21

独特の世界観の中にフェミニズムや消費社会への批判、マイノリティへの抑圧への怒りを感じる作品たちだった…『黄金の鬣』『本盗人』『蟲科病院』が特に好き。

Posted by ブクログ

2024/02/17

川野芽生さんが書く文章から見る世界は やはり好きだと改めて思う 幻想的な掌編小説を辿っていくと他作品にも繋がるイメージがあって その揺るぎない世界に安堵する 「遠き庭より」と「桜前線異常なし」の各章が特に印象的で何度も読み返しています

Posted by ブクログ