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商う狼 江戸商人 杉本茂十郎 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2022/09/27 |
| JAN | 9784101028828 |
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商う狼
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商品レビュー
3.9
10件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
目的の為には手段を問わない、テロリスト・革命家等々、皆正義を信じて行動するが、病むにやまれぬ思いが極端な手段を取るのであろう、必死に抗う本人とは違って傍目で見ている者には合理的な解釈を刷る事が難しい 衰退する菱垣廻船問屋の窮状を株仲間創立による流通コントロールが産みだす冥加金をつかい、政治の不備を商いが補う心意気の主人公、永代橋崩落や薩摩藩・中野石翁らによる金の力の腐敗という時代の景色を独りの男の生きざまに結びつけて描いている
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
4作目の永井紗耶子さんの本。 江戸商人・経済をテーマにしたもので、私にとっては苦手な分野です。 実際、今までに読んだ永井さんの本と比べると、あまり私には刺さらないかなーと思いつつ、とりあえず読破を目指して読み進めていました。 中盤、江戸の金の流れを握った茂十郎と、周囲との軋轢が目立ち始めた辺りから、引き込まれました。 「金は刀より強い」と、清濁併せ呑んで、江戸の経済の在り方にメスをいれ改革を進める茂十郎。その原動力が、天明の大飢饉や、妻子を失った永代橋の崩落事故というのが、人情を感じます。 強い信念のもと突き進む茂十郎の姿は爽快で、心に残りました。 その彼の出した結論が「葵の御紋は金より強い」で、お上を見限った末の彼の末路が辛いです。 弥三郎と茂十郎の友情もいいですね。 結局ラストはまたもや泣かされました。 私利私欲に塗れたお上には、苛立ちを覚えました。 政が崩壊して真っ先に苦しむのは民ですね。 映像化されてもいいのになと思う良作でした。
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文化・文政年間に十組問屋頭取として八面六臂の活躍を魅せた実在の人物 杉本茂十郎に取材した、江戸商人活劇。士農工商の身分制度では最下に置かれ、蔑まれながらも経済の実権を握った商人達の、「天下に資する」という熱い想いと、徳川封建制度のなかで翻弄される姿を描いて秀逸。
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