スポーツとLGBTQ+ シスジェンダー男性優位文化の周縁

岡田桂(著者), 山口理恵子(著者), 稲葉佳奈子(著者)

• 販売会社／発売会社: 晃洋書房
• 発売年月日: 2022/09/21
• JAN: 9784771036512

商品レビュー

2024/08/21

2024年、フランス・パリ五輪に絡んで、SNSを開くたびに、トランスジェンダー差別言説が目に飛び込んでくるのがしんどすぎて、しんどさをまぎらわせたくて、購入。（みなさんのオリンピックとの関わり方は、どんな感じでしたか？）

ブッククラブに来たひとに、「スポーツとジェンダー」「トランスジェンダーとスポーツ」について質問されたら、これ読んでみてください、と薦めるために購入しました。自分でも読んでいますが、なかなか気持ちが追い付かない、しんどいです。

今後どうなるのでしょうね。

さまざまな業界の世界的動向を見るに、スポーツ界も、競技や種目によっては、ジェンダーで二分するのではなく、新しい枠組みを導入して、階級別に分けるなど、工夫していく必要があるのでは、と感じますが。

競技者にとってのスポーツ、職業としてのスポーツの観点からすると、メリットもあれば、デメリットもありそうです。
各国の宗教観に基づくジェンダー観、それに応じた練習環境の制約などもあるでしょうし、世界大会の基準として、一律の導入・調整なんて本当にできるのでしょうか。

エンターテインメントとしてのスポーツ、興業としてのスポーツの観点からしても、どうなんでしょうね。
競技にもよりますが、そもそも、男子スポーツに比べて女子スポーツは、スポンサーがつきにくく、賞金額が少ない、賃金が少ない、などの問題があるわけで。観客だって「男子に比べて、女子は迫力が劣るから」という理由で、観戦に消極的だったりするわけで。性別不問にして、階級別に試合を組んだとして、どうなるのか……

なんにせよ、SNSのデマを鵜呑みにして、他者を傷つけることに慣れないように、よろしくお願いします。

2023/07/20

近代スポーツとジェンダー/セックスのミスマッチ加減と髪の毛がショートで運動できる子がレズビアンとかバイセクシュアルでも驚かれず許容されていくのかみたいなことがわかりやすかった。

わかりやすかったけれども批判的な項目が多く、私も当事者なのに乗り遅れてしまった感じがしました。怒りが学びの原動力になるのは間違いなくそうだけど、それが全てではないと私は思っています。

2023/01/13

近代スポーツの成り立ちから現在のスポーツ政策の問題点(課題点)まで広く紹介されていて勉強になった。当事者であるアスリートのインタビューが掲載されていたのもよかった。
これからスポーツ界がどうなっていくのか、どうにもならないのか、どうなるのがベストなのか、気にして考えてみたいと思った。