毎日のように手紙は来るけどあなた以外の人からである 枡野浩一全短歌集

枡野浩一(著者)

• 販売会社／発売会社: 左右社
• 発売年月日: 2022/09/23
• JAN: 9784865280999

商品レビュー

2025/01/30

全短歌集らしく、年代順に読むことができる。
この人の短歌は現代の考え方で現代の言葉で読まれていて、とても受け取りやすい短歌。
久しぶりに読むと学生から卒業後のフリーターのような気分で、手に触れるものだけを信じていて、悪意にはとにかく喧嘩を売っていくように感じる。
その後別の著書で読んだ家族を連想させる句へと続き、読むことで心を保ち生きているのではと勝手に心配になる。
あるところにあるようになどと結果でしかないとこの作品で再確認できる。

2024/11/01

デビュー25周年の全短歌集ということですごい量だけど１ページ１句でパラパラと眺めていく。俵万智さんとの往復書簡がなんだかとても良かった。

2024/10/10

短歌って思ったよりも自由だし、何を詠んでもいいんやで？と気づかせてくれる歌人No. 1だと思ってる枡野浩一さん。

率直な考えや日常の出来事をストレートに表現するのがバツグンに上手く、文学作品というより現実を生きていくための短歌という感じがして好きです。

「わけもなく家出したくてたまらない　一人暮らしの部屋にいるのに」

「靴下のたるみをなおす要領で俺を肯定したい日もある」

「さようなら　さよなら　さらば　そうならば　そうしなければならないならば」

「少女らにウケるバンドのライブでは男子トイレがすいていて楽」