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江戸 食の歳時記 ちくま学芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2022/09/12 |
JAN | 9784480511393 |
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江戸 食の歳時記
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3
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面白いとは言う中身ではなく、蘊蓄、更には教養の一環に歯素朴なものと思われて来た和食うな説明 その面影を感じさせる当時の挿絵をふんだんに掲載した文庫本。 中身ずっしりです。 筆者は教鞭をとりつつ 歌舞伎世界で料理を再現する裏方を長年なさって来た御大。帯に有るように当時の食生活が素...
面白いとは言う中身ではなく、蘊蓄、更には教養の一環に歯素朴なものと思われて来た和食うな説明 その面影を感じさせる当時の挿絵をふんだんに掲載した文庫本。 中身ずっしりです。 筆者は教鞭をとりつつ 歌舞伎世界で料理を再現する裏方を長年なさって来た御大。帯に有るように当時の食生活が素朴なものと思われて来た和食を隅々まで語りつくさんかの様なち密な分析紹介をしている。 今の社会,時代と大きく異なるその時間の流れがあり 電気が無かった時間は太陽の元での自然との営みを中心に あらん限りの力を駆使した そんな生活を感じた。 今は鶏・豚・牛~それも食肉用に飼育した肉が中心だが、当時の多彩な獣肉食生活にはちょっと驚き。戦前はスズメが焼き鳥に重宝されたとかウサギや雉は結構ご馳走として食べたという程度は知っていたが。 貝塚から出た当時の食生活、万葉集や古事記、日本書紀、徒然草、土佐日記、蜻蛉日記その後に続く文学に見える食の風景から見えてくる「時間を生きる、愉しむ、ひいては自然と人間との営みで春夏秋冬を愛で、口への褒美とする営みの頂点の時間を垣間見る事が出来た。
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・松下幸子「江戸 食の歳時記」(ちくま文庫)を読んだ。書名通りの書である。歳時記とある通り、春夏秋冬に分けて約50の話題でできてゐる。そのものズバリの食物は少なく、「おせちの移り変わり」に始まり、「蕎麦屋と年越し蕎麦」で終はる。その間、きんとんや鯛、鮎、瓜、サンマ等が出てくる。い...
・松下幸子「江戸 食の歳時記」(ちくま文庫)を読んだ。書名通りの書である。歳時記とある通り、春夏秋冬に分けて約50の話題でできてゐる。そのものズバリの食物は少なく、「おせちの移り変わり」に始まり、「蕎麦屋と年越し蕎麦」で終はる。その間、きんとんや鯛、鮎、瓜、サンマ等が出てくる。いづれも当時の料理書からの紹介を中心に、著者自身がそれを作つた時の経験談等が入つてゐる。書物ゆゑに味も臭ひもしないが、そこは想像力をたくましくして読む。しかし、分かつたような分からないやうなであるのはどうしやうもない。そんな中でも、私におもしろかつたのが冬であつた。冬は「江戸の飴と飴売り」から始まる。最初に飴の製法を述べ、その後にいくつかの飴売りの紹介がある。各節の本文は大体こんな感じである。飴は今でもあるし、味もからいとか酸いとかはないはずなので想像しやすい。飴売りの風俗は三谷一馬等でお馴染みでもある。 ・「江戸時代の獣肉食」といふのがある。獣肉食は冬のものであるのかどうかは知らないが、例の広重のももんじ屋の絵は「びくにはし雪中」であつた。本文にも「獣肉と葱の鍋物で繁昌するももんじ屋」(301〜302頁)とあるから、やはり獣肉は冬の食べ物であらう。問題は、江戸の人々はどんな獣の肉を食つてゐたのかである。これは知らなかつた。もちろん江戸期に獣肉は忌避されてゐた。しかし、現実は違ふ。牛や豚は今でも食ふ。馬や鹿も猪も少ないが食ふ。江戸時代にはもちろん食つた。当時の料理書に出てくる獣肉には、これら以外に、狗(犬)、狐、狸、兎、鼠、山狗、羚羊、熊、猫、更には土竜もある。猿も食つたらしい。といふことは、ほとんどどんな動物も、食へさうであれば見つけ次第食ふといふことであつたやうに思はれる。常にももんじ屋のやうな店で食ふとは限らない。それができる人ばかりではなかつたはずである。美味い不味いもあつた。しかし、そんなことを言つてはをれなかつたか、とにかく食つた。そんな人も多かったのかもしれない。これらはどれも煮たり、焼いたり、汁にしたりして食つてゐる。鳥も食つた。これは秋の「江戸の鶏卵」にある。食つたのは専ら野鳥であつたが、その種類は多い。鶴、白鳥、雁、雉子、山鳥、ばん、けり、鷺、鶉、雲雀、鳩、鴫、水鶏、つぐみ、雀、鶏 等、これまた実の多くの鳥が食はれてゐた。「江戸時代中期頃までは鶏よりも野鳥の肉がよく用いられたらしく、人気があったのは鴨で云々」(247頁)とある。現在も鴨は食ふのだが、美味いものは今も昔も美味いといふことであらうか。鳥獣に 関して言へば、現在とは比べものにならないほど豊かな食生活であつたと言ふべきか。私の想像を超える獣肉、鳥肉の世界である。今一つ、意外であつたのが「氷のはなし」である。氷は氷室でといふのが伝統である。江戸時代もさうであつた。それでも献上品として用ゐられた(318頁)らしい。そんな時代の料理書には氷の製法が載つてゐたといふ。「六月氷拵様」 (319頁)である。これは要するに、「井戸の中に一晩おくと氷ができる」(同前)といふことである。そんなところで氷ができるのである。6月は現在の7月、梅雨が終はつて暑い頃でもあらう。それでも作れたのである。さうでなければ作る意味もない。使ひ道は「水物などによし」(同前)とある。水物は「器の冷水の中に瓜などの食品を浮かべた料理」(同前)ださうである。江戸の人々も涼を求めた料理を作つてゐたことが分かる。時代は違へど、寒暑に対する料理があるのは変はらない。さうして少しでもその季節を楽しまうとしたのであらう。さういふことも分かる書であつた。
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