若葉荘の暮らし

畑野智美(著者)

• 販売会社／発売会社: 小学館
• 発売年月日: 2022/09/07
• JAN: 9784093866552

商品レビュー

2024/09/12

うーん なんともいえない…… 他の方も書いていらっしゃいますが、かわいらしい表紙から想像するよりも内容はシビアです。

40代以上の人が読んだらある程度の共感はあるのかもしれませんが、20代半ばの私にはあまりわかりませんでした。わからないことの幸せもあるだろうと思えばそれはそうなのだけど。

女性の賃金や雇用の問題などなど、内容がやさしいジェンダー論のような本だとも感じています。ですが、この作品で挙げられていることは大体の人(主に女性)はわかっていることなのでは？と思ってしまい、新しい発見はありませんでした。
なので、これらから得られるのは、私もそうだ、主人公や登場人物が寄り添ってくれる感じがする、というような共感がメインになるのかも………？うーん なんともいえません。

2024/08/25

40歳以上独身女性限定の若葉荘。
私も入居したい。ミチルが考えていること。悩んでいること、迷っていること、私にも思い当たることばかりでうんうんと頷きながら読みました。
私も年齢までは具体的に考えていなかったけれど、独身の人達が一緒に暮らしてお互い助け合っていける場所があったらいいのに、と思っていたので、なんだかそのモデルを見ているようでした。
ミチルと同じように私も誰かがやってくれるのを待っているところがあります。自分が運営まではなかなかできないなー。
誰かと暮らすとことは気を使うし面倒くさいこともあるけれど、家に帰ってきたら誰かいる、困った時に相談できる相手がいるのは良いことだな、と思います。

2024/07/17

40歳独身女性。アルバイト暮らしの主人公がコロナの煽りをうけて生活に不安になり、40歳以上の女性専用のシェアハウスに入居します。
コロナ禍なので家とバイト先の往復くらいしかできない。我々も体験したあの世界がを、「なんの目標もない」と人生に漠然とした不安を抱く女性の目線で描かれます。素朴でリアルな日常に、同世代の私もなんとなく没入して読んじゃいました。

多くの人の人生をどんでん返したコロナ感染症によって、「確かなものなどない」と思い知ったのに、どうしても人間は「確かなもの」を求め、それがない自分に不安を感じてしまうもの。しかも昨今は多様性によりたとえば結婚・出産以外にも人生の選択肢が増えているから余計迷ったりするんですね。でも思考停止よりいい。一生悩んだり迷ったりしていいんだと思いました。