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未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために 新潮文庫
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未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために 新潮文庫

ドミニク・チェン(著者)

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未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2022/08/29
JAN 9784101042411

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商品レビュー

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2024/09/24

チョムスキーらが提唱する生成文法*の構造に対して、マルチリンガルである著者はいくぶん懐疑的で、それは著者の娘さんを観察してみても実感されるという。そして、研究者でもある著者は、言語のみならず、デジタル・デバイスやアプリの使い方次第では、コミュニケーションの構造もまたその影響を強く...

チョムスキーらが提唱する生成文法*の構造に対して、マルチリンガルである著者はいくぶん懐疑的で、それは著者の娘さんを観察してみても実感されるという。そして、研究者でもある著者は、言語のみならず、デジタル・デバイスやアプリの使い方次第では、コミュニケーションの構造もまたその影響を強く受けるのではないかと仮説を立てて、それを日々検証しつづける人生を送っている、という内容の自叙伝的思索の書。 *「生成文法」では、「人間は生得的に(生まれながらにして)、言語に関するある種の知識を持っている」と考えます。 そして、この、人間に生得的に備わっている言語に関する知識のことを「普遍文法」と言います。 普遍文法はすべての言語に共通する特性に関する知識で、その解明も生成文法の重要な目標の一つです。

Posted by ブクログ

2024/08/17
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※このレビューにはネタバレを含みます

「未知の領域へ向けて足を踏み出す動き以外に、新しい知識は獲得できないし、自らの立つ領土の輪郭を認識することもできない、ということだ。」という文章が強く心に残った。 SNSをしていると自分の好きなものに関しての意見がたくさん流れてくる。好きで大事なものだからこそか、自分とは反する意見に一次感情としてもの凄い不快感を覚えることが多くあった。しかしその意見を見たことで自分の中で相手の認識と自分の認識を整理し、最終的に同じ考えにならなくとも自分の考えを深めて確立できたことも多かった。 自分と違う考え・違う感覚を咀嚼するのは大事なものほど今の私には気力が要るが、そこに触れることで生まれる広がりもあるよなあ、と自分を重ねながらこの本を読み終えた。面白かった。

Posted by ブクログ

2024/05/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ユクスキュルの環世界論。暇と退屈の倫理学も同時に読んでいたので、この本でも出てきたことに運命を感じた。また、Spotifyの超相対性理論でも紹介されていたこともあり、即購入した。 内容は娘の誕生という、生と死の同時に感じた出来事から分かり合えなさについて、言葉について、自己を拡張することについて、学びについて述べられている。ドミニクチェンの人生から自分の人生について考えさせられる一冊。 印象に残った部分 学習行為とは個の中だけで行われるのではなく、他者との関係性の中で発達すると実感した。 学習を行う必然性が娘に生じる状況を、一種の場のデザインとして作り出した。 ひとつの能力が線形に上昇するプロセスではなく、複数の能力が増減や進退を繰り返す「変化」が学びにだともわかった。 共話という概念 梵我一如 密教 翻訳行為としての理解 フィルターバブル 私たちは自分たちが使う言葉によって、自身の認識論を変えられるからだ。 いずれの関係性においても、固有の分かり合えなさのパターンが生ずるが、それは埋められるべき隙間ではなく、新しい意味が生じる余白である。 じっと耳を傾け、眼差しを向けていれば、そこから互いをつなげる未知の言葉が溢れてくる。私たちは目的の定まらない旅路を共に歩むために言語を紡いでいける。 始終美しい言葉で文体に惚れた。こんな上手く言葉を紡げるようになりたい。そして、日常生活は本当に分かり合えなさの連続。それはスタート地点であってその分かり合えなさこと、愛おしむべきことである。自分の娘と、職場のお姉さんと。完璧な翻訳は無理なのだから。そんなイメージで生きることができればいまのこの一瞬も、いろいろな学びに満ちている。言葉は偉大だ。だからこそ言葉をもっと磨いていかないといけない。逃げない。

Posted by ブクログ

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