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未来をつくる言葉 の商品レビュー

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2024/09/26

チョムスキーらが提唱する生成文法*の構造に対して、マルチリンガルである著者はいくぶん懐疑的で、それは著者の娘さんを観察してみても実感されるという。そして、研究者でもある著者は、言語のみならず、デジタル・デバイスやアプリの使い方次第では、コミュニケーションの構造もまたその影響を強く...

チョムスキーらが提唱する生成文法*の構造に対して、マルチリンガルである著者はいくぶん懐疑的で、それは著者の娘さんを観察してみても実感されるという。そして、研究者でもある著者は、言語のみならず、デジタル・デバイスやアプリの使い方次第では、コミュニケーションの構造もまたその影響を強く受けるのではないかと仮説を立てて、それを日々検証しつづける人生を送っている、という内容の自叙伝的思索の書。 *「生成文法」では、「人間は生得的に(生まれながらにして)、言語に関するある種の知識を持っている」と考えます。 そして、この、人間に生得的に備わっている言語に関する知識のことを「普遍文法」と言います。 普遍文法はすべての言語に共通する特性に関する知識で、その解明も生成文法の重要な目標の一つです。

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2024/08/17
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「未知の領域へ向けて足を踏み出す動き以外に、新しい知識は獲得できないし、自らの立つ領土の輪郭を認識することもできない、ということだ。」という文章が強く心に残った。 SNSをしていると自分の好きなものに関しての意見がたくさん流れてくる。好きで大事なものだからこそか、自分とは反する意見に一次感情としてもの凄い不快感を覚えることが多くあった。しかしその意見を見たことで自分の中で相手の認識と自分の認識を整理し、最終的に同じ考えにならなくとも自分の考えを深めて確立できたことも多かった。 自分と違う考え・違う感覚を咀嚼するのは大事なものほど今の私には気力が要るが、そこに触れることで生まれる広がりもあるよなあ、と自分を重ねながらこの本を読み終えた。面白かった。

Posted byブクログ

2024/05/27
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※このレビューにはネタバレを含みます

ユクスキュルの環世界論。暇と退屈の倫理学も同時に読んでいたので、この本でも出てきたことに運命を感じた。また、Spotifyの超相対性理論でも紹介されていたこともあり、即購入した。 内容は娘の誕生という、生と死の同時に感じた出来事から分かり合えなさについて、言葉について、自己を拡張することについて、学びについて述べられている。ドミニクチェンの人生から自分の人生について考えさせられる一冊。 印象に残った部分 学習行為とは個の中だけで行われるのではなく、他者との関係性の中で発達すると実感した。 学習を行う必然性が娘に生じる状況を、一種の場のデザインとして作り出した。 ひとつの能力が線形に上昇するプロセスではなく、複数の能力が増減や進退を繰り返す「変化」が学びにだともわかった。 共話という概念 梵我一如 密教 翻訳行為としての理解 フィルターバブル 私たちは自分たちが使う言葉によって、自身の認識論を変えられるからだ。 いずれの関係性においても、固有の分かり合えなさのパターンが生ずるが、それは埋められるべき隙間ではなく、新しい意味が生じる余白である。 じっと耳を傾け、眼差しを向けていれば、そこから互いをつなげる未知の言葉が溢れてくる。私たちは目的の定まらない旅路を共に歩むために言語を紡いでいける。 始終美しい言葉で文体に惚れた。こんな上手く言葉を紡げるようになりたい。そして、日常生活は本当に分かり合えなさの連続。それはスタート地点であってその分かり合えなさこと、愛おしむべきことである。自分の娘と、職場のお姉さんと。完璧な翻訳は無理なのだから。そんなイメージで生きることができればいまのこの一瞬も、いろいろな学びに満ちている。言葉は偉大だ。だからこそ言葉をもっと磨いていかないといけない。逃げない。

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2024/05/18

柔らかく書かれているようでいて、とても深いので、数年後にまた読み直したらいろいろなことにもっときづけそうな本。モンゴルの話がとても良かった。

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2024/04/25

薄い本でとても興味深いのだが、サクサクとは読み進められなかった。哲学、言語学、文化人類学などといった分野や、それらを超えた広がりがある。 日本語の共話という会話様式が特徴的とあったところが印象的だった。

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2024/04/24

「おわり」が別の「はじまり」。 この感想もまた、読み「おわり」、感想という創作の「はじまり」になるのだろう。不思議な感覚だ。

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2024/04/02

タイプ・トレース面白い。 https://youtu.be/u_TnZFOlFII?si=-bUVeQSyuWn1JamI

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2023/07/14

人間関係で悩んでいる方、コミュニケーションが苦手な方、新しい考え方が見つかるかもしれません。 人は一人ひとり違うのは尊くて。でも違いが争いのもとにもなる悲しい現実。 一読すると、苦手な私でもコミュニケーションって素敵だなと思いました。 コミュニケーションに新たな意味や価値を見出せ...

人間関係で悩んでいる方、コミュニケーションが苦手な方、新しい考え方が見つかるかもしれません。 人は一人ひとり違うのは尊くて。でも違いが争いのもとにもなる悲しい現実。 一読すると、苦手な私でもコミュニケーションって素敵だなと思いました。 コミュニケーションに新たな意味や価値を見出せます。また一つ学びました。

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2023/06/26

他人とはわかり合えない前提で言葉を紡ぐ、コミュニケーションを図る。難しいが今の時代だからこそ大切なのだと感じた。 わかり合えない、という意味では、多様な価値観に触れて育った筆者の境遇は私からしたらかなり異質ではある。わかるようでわからない面はとても多い。 面白かったのが糠床の...

他人とはわかり合えない前提で言葉を紡ぐ、コミュニケーションを図る。難しいが今の時代だからこそ大切なのだと感じた。 わかり合えない、という意味では、多様な価値観に触れて育った筆者の境遇は私からしたらかなり異質ではある。わかるようでわからない面はとても多い。 面白かったのが糠床のエピソード。菌は自分の思うようには作用してくれない。揺らぎがあることが前提であり、それが豊かな味わいを醸し出してくれる。これは人間関係にも当てはまるのだろう。 実はこの本自体は図書館で見つけて一気に読み終えた。でも表紙にあるように書き込みをして、筆者や過去の自分と対話しながら読みたい本。こんど本屋で買ってみる。

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2023/05/13

言葉が難解過ぎたが、それでも不思議と読み進んだ。しかも、久しぶりの高熱で寝込んでいるときに。ゆっくり噛み締めながら読むのが良いかと。 私は主題は「言葉」よりコミュニケーションと理解した。 「そもそも、コミュニケーションとは、わかりあうためのものではなく、わかりあえなさを互いに受...

言葉が難解過ぎたが、それでも不思議と読み進んだ。しかも、久しぶりの高熱で寝込んでいるときに。ゆっくり噛み締めながら読むのが良いかと。 私は主題は「言葉」よりコミュニケーションと理解した。 「そもそも、コミュニケーションとは、わかりあうためのものではなく、わかりあえなさを互いに受け止め、それでもなお共に在ることを受け入れるための技法である」(220ページ)

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