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パンダのうんこはいい匂い
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 左右社 |
発売年月日 | 2022/08/01 |
JAN | 9784865280951 |
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パンダのうんこはいい匂い
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商品レビュー
4.3
11件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
「異文化とは線を引くものではなく、身体を使って行き来するものだと思う」 そんな著者の「異文化」の経験を記したエッセイ。 2022年出版の本で、書かれていた当時は30歳前半。 本当に小さい子どものころから学生、大人になってからのことなど、 失敗談や悲劇的なものもたくさん出てくるのですが、こうしてネタにする強さ。 すべてにちゃんとオチがあって、ほんとうに最後まで飽きないし、お話が上手なんだろうなーと思って読んでいました。自分の過去をこんなに面白く語れるのか、と思うほどに感心します。 しかもほんとうに切羽詰まった状況とか、居苦しい状況、当時は絶対にネタにするとか、そんなことを考えるような年代でもない、、、でもそんな印象的な状況だったからこそ、ずっと今まで記憶として鮮明に残っていて、それ自体がネタになってしまうのかも。 心の余裕をもって、そして繊細な感性をもって、自分の過去も、未来も、他者も、目の前の現実も、認識してかかわっていく術の魅力を感じました。 また、著者の日常の異文化への意識、新しいことや他者への好奇心が印象的でした。 旅に出る、異国に行く、というのは分かりやすい異文化体験ですが、それだけではなく。 __私は卵からひよこが生まれるということを、この瞬間まで本当の意味では知らなかったのだと思った。146 __声を上げなければそこにいない。触れなければ世界がない。だから今後はもっと積極的に世界をつかみにいきたい… 153 __世の中のことがなんとなくわかった気になった大人が植物を育てる。言葉ではない言葉で、世界をもう一度教えてくれる。170 … 自分の常識の世界から一歩外に出るには、ただ体験するだけではなく、どういう世界間の中で他の生き物や他者が存在しているのか、生きているのか、という視点を自ら考えに行く必要があるのだと、学びました。 「異なるということを意識しつつも、私もそうであったかもしれない、という感覚を手放したくはない」 同じ体験をしていても、著者のような豊かな想像力と繊細な省察があるかないかで、その経験を通して得られる印象も、認識も、学びも、異なる幅のものになるのだろうと思いました。 言葉、記号、情報に溢れる現代だからこそ、特に意識的に大事にしたい視点です。そして同時に、身体を通して経験することの重みを再確認する本でもありました。
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とにかく文章が軽妙で何度も笑ってしまった。反面、多様性や異文化交流の経験談、重たいテーマには説得力がある。パンダに関するものはほとんどないけど、パンダ好きの我子に読ませたいエッセイ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルも珍妙さと表紙の可愛らしさだけで思わず購入してしまったのだが、軽やかなのにぎゅっと何かが詰まった内容だった。 異文化、多様性、そして自分という存在を正面から受け止めているかのようで、ずいぶんとストロングスタイルな文章だなと思った。経験に基づく独特な感性をユーモラスな言葉で飾り付けているが、骨太な主義信条が垣間見えるため、浅薄な印象はまるでない。哲学書を読んだような気さえした。 マーシャルでの上映会を記した「弾みながら島に着く」という章を「そこには待ち望んでいた出会いと、対話があった」と締めくくっているが、この言葉に一番心を揺さぶられた。対話の重要性をもう少し考えていきたいと思った。
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