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コールダー・ウォー ドル覇権を崩壊させるプーチンの資源戦略 草思社文庫
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コールダー・ウォー ドル覇権を崩壊させるプーチンの資源戦略 草思社文庫

マリン・カツサ(著者), 渡辺惣樹(訳者)

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コールダー・ウォー ドル覇権を崩壊させるプーチンの資源戦略 草思社文庫

定価 ¥1,320

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 草思社
発売年月日 2022/08/02
JAN 9784794225962

コールダー・ウォー

¥935

商品レビュー

4.4

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2024/08/14

 プーチンはアメリカのドル覇権に風穴を開けようと仕向ける。本書では「超冷戦」とあるが、これは軍事力ではなく、世界のエネルギー供給をコントロールする力で戦う。プーチンは新たな戦略に基づいて内政、外交を展開する。ロシア国内では、第2次チェチェン紛争の対応から、支持率が急激に伸びて、大...

 プーチンはアメリカのドル覇権に風穴を開けようと仕向ける。本書では「超冷戦」とあるが、これは軍事力ではなく、世界のエネルギー供給をコントロールする力で戦う。プーチンは新たな戦略に基づいて内政、外交を展開する。ロシア国内では、第2次チェチェン紛争の対応から、支持率が急激に伸びて、大統領選挙でみごと当選した。その後、大統領に就任して、自分の意に沿う者たちを周囲に固めた。プーチンはスターリンと比較されがちだが、本書でこれは誤りだと指摘する。たしかにどちらも非情な人物であるが、プーチンは合理主義者で、彼の戦略を実行するために、つまり資本産業を支配するのに権力、財力のある者の協力が重要だと認識している。以上から、プーチンの体制がいかに盤石であるのかが理解できる。  一方で外交においては、旧ソ連の諸国、中東との連携が戦略上必要であるので、こちらも国内同様大切である。とりわけシリアのアサド政権は、ロシアの利益を確保するのに重要であり、ゆえにアサド政権を支援する。仮にアサド政権が倒れて、新たなイスラム勢力がロシアに向けられるのは安全保障上危険である。また反ユダヤ思想が強いロシアであるが、プーチン自身は反ユダヤではないので、意外にもイスラエルとの関係は良好である。そのほかにも中国との関係も強く、いずれもアメリカのドル崩壊が目的である。

Posted by ブクログ

2023/01/03

ニクソンショックにより、金ドル本位制が崩れた、、、と、大昔学校で聞いた覚えがある。 それでもドルが力を失わなかったのは、何故?というお話。 情け無いことに、出てくる産油国その他の地名は、いちいち地図を見ないと全くわからないし、政治、宗教、全くピンとこない。 字を追うのがやっとで...

ニクソンショックにより、金ドル本位制が崩れた、、、と、大昔学校で聞いた覚えがある。 それでもドルが力を失わなかったのは、何故?というお話。 情け無いことに、出てくる産油国その他の地名は、いちいち地図を見ないと全くわからないし、政治、宗教、全くピンとこない。 字を追うのがやっとで到底理解したといえるレベルには至らないながら、エネルギー資源の確保と流通は、とても大きな課題だったし、これからの世界を左右する、ということは、よくわかりました。 でも、最後のまとめが、だから身を守るには投資先を考えろ、というのは、さすがアメリカンだなーとも。 この本が発刊されて7年、今文庫化された、ということは、書かれていることのほとんどは今も読む価値がある、ということなのだろう、と思う。 どこまでが、想定内で、どこは想定外だったのか、今振り返って内容を検証した結果も知りたいなーと思いました。

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2022/11/28

おもしろかった、いろいろなことが腑に落ちた一冊でした。 プーチンのロシアを軸として世界が描かれています。 結論からいうと、プーチン:ロシアの戦略とは、エネルギー支配をてことした、パワーシフトである。 世界の過半を握るエネルギーを手にしたプーチンは、新しく西側に新冷戦をしかけて...

おもしろかった、いろいろなことが腑に落ちた一冊でした。 プーチンのロシアを軸として世界が描かれています。 結論からいうと、プーチン:ロシアの戦略とは、エネルギー支配をてことした、パワーシフトである。 世界の過半を握るエネルギーを手にしたプーチンは、新しく西側に新冷戦をしかけているというのが結論です。 気になったことは以下です。 ・プーチンはロシアの英雄である。よっぱらいエリツィンからロシアを引き継いだプーチンは、チェチェンを勝ち抜き、汚職にまみれたエネルギー会社を国産化し、ロシアにふたたび富をもたらした。 ・プーチンの政治モデルは、ピョトール大帝。強いロシアがプーチンの信条を支えてきた。 ・第2次大戦の遠因は、石油である。日本と同様石油資源を持たなかったドイツは、ソ連がもつ、カザフスタン、キルギスなどにある石油と、ウクライナにある穀物を押さえるための戦いしかけた。 ・同様、イギリスも石油をもっていなかったので、イランを押さえて石油の権益確保に動いた。 ・中東の石油資源をおさえたのは、メジャー、いわゆる、セブンシスターズであった。 ・中東戦争は、イスラエルに協力した国を、OPECが禁輸措置にしたきっかけとなった。 ・ソビエトは、石油資源に恵まれていたにも関わらず、その設備を更新することを怠ったために、資金がなくなり、崩壊にいたった。 ・ソビエトは、パイプラインをインド洋に伸ばそうとして介入したアフガニスタンで大敗を喫し、その崩壊をはやめた。もっとも、そのアフガニスタンを支援したアメリカもアルカイダを支援することになり、アフガニスタンは、「大国の墓場」とよばれた。 ・ブーチンは、石油のみならず、天然ガスや、ウランをも資源として押さえて、エネルギーをロシアの戦略にまで打ち立てた。 ・ウクライナの理屈は、もともと、ロシア系の住民から、支援要請があったこと。パイプラインの通すために、安価に天然ガスをおろしていたにもかかわらず、ウクライナが支払っていなかった。ロシアは平坦で、どこから責められてもおかしくない。そのために、緩衝地帯としての、衛星国を必要としていた。 大きく3部に分かれています 前段 プーチンの経歴と分析 中段 プーチンのエネルギー戦略 後段 中東戦略から、シェールオイル、そして、ペトロダラーの凋落へ 目次 第1章 失われた十年の終わり 第2章 新興財閥(オリガルヒ)との戦い 第3章 グレートゲームと新冷戦 第4章 スラブ戦士プーチンの登場 第5章 ウクライナ問題 第6章 プーチン分析 第7章 プーチンの石油戦略 第8章 天然ガス戦略 第9章 ウラン戦略 第10章 対中東戦略 第11章 黄昏のペトロダラーシステム 第12章 ペトロダラーシステム崩壊後の世界 日本語版のための最終章 エネルギー市場のデフレ傾向のなかで試されるプーチン戦略 参考文献 訳者あとがき 文庫版訳者あとがき

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